頭皮のマッサージは間違えると大ごとだ!
雑誌等のマスメディアを通じて「頭皮のマッサージ法」を紹介している記事が多くなりました。
それだけ、髪の毛や頭皮に不安を持っている人が多い、ということなのでしょう。
で、本題はここから。
美容業界が問題をすり替えている?
私はこれらを見ていて、いつも感じることがあります。それは、問題の本質をすり替えているのではないか?と言うこと。
ネットなんか見ていても、美容師さんとおぼしき人が頭皮のマッサージ法を紹介しているのを見ますから、余計に感じます。
薄毛の本当の原因・問題
薄毛の本当の問題や原因は、頭皮を悪くしている習慣にあります。中でも一番の問題は、普段行っているヘアケアやカラー・パーマ・縮毛矯正です。
他にも、ストレスやら食習慣やらいろいろありますが、一番直接影響のあるヘアケア・カラー・パーマ・縮毛矯正をすっ飛ばしていると本質に辿りつけなくなります。
先天的な頭皮と後天的な頭皮
頭皮のマッサージを推奨する人がおっしゃるのは、「頭皮を柔らかくしましょう!」です。
先天的に(生まれながら)頭皮が硬い人が柔らかくなるのかどうか?柔らかくしてしまって良いのかどうか?です。
以前、頭皮のマッサージを育毛のケアの中心にしていた何人かの方のご相談を受けました。
これらの方の頭皮の共通項は、頭皮がズルズル頭蓋骨上を滑るかブヨブヨした感じの頭皮にしてしまっているのです。
硬い頭皮を柔らかくするべく頭皮のマッサージをして、本来の頭皮でなくなってしまい毛が育たなくなっているのです。
薄毛の人の頭皮が硬くなっているのは、先天的に硬いのではなく頭皮が硬くなるような習慣にあります。要は、後天的に頭皮を硬くしているのが問題なわけです。
後天的に頭皮を硬くするもの
後天的に頭皮を硬くするものの代表例が毎日のヘアケアであり、カラーであり、パーマ・縮毛矯正だと言えます。
理由は、皮脂を取り過ぎたり、コーティング処理剤を残留させたり、カラー剤を入れ込んだり、髪の形を変えたりする行為は、全て頭皮と言う皮膚に何らかの刺激を与え続ける行為だからです。
皮膚は、何らかの刺激を与えられ続けると、緊張してその刺激を防ごうと防御する反応を示します。緊張すると毛細血管の血の巡りが悪くなるので薄毛になるのです。
皮膚刺激になるものを取ってあげる
私のところでは、最初のご相談時にはお湯だけで頭皮を洗います。すると、温浴をすることで皮膚刺激になっているものが取れ、頭皮の緊張が緩んで本来の頭皮に戻ります。
その人本来の頭皮の硬さ・柔らかさに戻るので、血行が蘇り毛に元気が出て腰やハリも蘇ります。
ただし、前述のように頭蓋骨を滑るような頭皮・ブヨブヨにしてしまった頭皮は元には戻りません。
こんな頭皮が元に戻るには、相当な年月がかかります。
頭皮のマッサージの目的は何?
もうお分かりだと思います。
頭皮のマッサージの目的は、毛の多い人と同じような柔らかい頭皮にするのではなく、ご自身の本来の頭皮に戻してあげることなのです。
この目的を間違えるから、おかしな頭皮にしてしまうのです。
頭皮のマッサージの目的
- 頭皮の緊張を解して本来の頭皮に戻すこと
- 毛細血管の血流を促してあげること
- できるだけ毛細血管の本数を増やす助けをすること
この3つを目的にして下さいませ。
頭皮の硬い柔らかいは個体差が激しい
毛が太くて本数の多い人は、頭皮が柔らかいです。毛が細くて本数の少ない人は、頭皮が硬いです。
ここにも頭皮のマッサージが勧められる理由があります。
が、ここで言う柔らかいのは、弾力がある柔らかさであって、頭皮が動くことではありません。
ここで言う硬さは、弾力がなく触ればすぐ頭蓋骨で皮膚が頭蓋骨にへばりついている感じのことです。
当然、上記2つの間には、色んな柔らかさ・硬さがあります。
素質は変えることはできない
頭皮が硬い柔らかいは、その人が持って生まれた素質なので変えることはできません。
例えば、50メートル走をあなたは何秒で走れますか?小学校の時何秒で走れたでしょう?
早い子なら6秒とか7秒で走れたでしょうが、遅い子なら15秒もかかったでしょう。
遅い子でも努力して練習すれば、11秒とか12秒くらいで走れるようにはなるでしょうが、絶対に6秒とか7秒で走れるようにはなりません。
頭皮の硬い・柔らかいと、それに伴う毛の少ない・多いも素質ですので毛の少ない人が多い人と同じにはなりません。
多い人と同じにはなりませんが近づけることは可能なので、その為の頭皮のマッサージ法を摂って下さい。
頭皮のマッサージの目的
- 頭皮の緊張を解して本来の頭皮に戻すこと
- 毛細血管の血流を促してあげること
- できるだけ毛細血管の本数を増やす助けをすること
260号は平成24年(2015年)4月4日に配信したメールマガジンです。