育毛製品・方法の流行り廃り
私が育毛を仕事して取り組み始めて15年の歳月が経過しました(平成27年(2015年)に書いています)。
この間、いろんな育毛製品や育毛方法が流行(はや)っては消え、また流行(はや)っては消えを繰り返してきました。
その流行(はや)り廃(すた)りの中から、順番に思いつくものを紹介していきたいと思います。
【2000年頃】
ちょうど、私が初めてメールマガジンを配信した年です。
この前年に初代リアップが発売され驚異的な売り上げを誇っています。この時のご相談者は、男性なら8割程度の人がリアップ使用者でした。
現在でもリアップの出荷数はとても多く、使用者が多いのは同じですね。
シャンプーは、石鹸シャンプー使用者が多かったです。
ご相談者にお聞きすると、たいていの場合理美容師さんに勧められていました。
この頃は育毛サロンの最盛期でしょうか?
思い浮かべるだけでも大手で5社か6社出てきます。中小のサロンもありましたから、一番流行った時期でした。
【2003年~2005年頃】
この頃に流行ったのは、インディアンシャンプーです。弁護士さんが使っていて毛が増えたような広告が良く出ていました。
この頃に評判になっていたのがメールマガジンを出せば儲かる系の話と、「毛が増えるノウハウ」とか「発毛する14個の裏技」とかのPDFファイルで配布する情報商材です。
ブログと言う日記タイプのホームページが、知識が無くても誰でも簡単に作れて情報を発信できることから、情報商材を売る為に上記のメールマガジンと共に利用されていました。
現在でも、情報商材を売る為に利用されていますね。
今はどうなのでしょうね。こんな嘘っぽいものに、1万円とか2万円とか使って購入する人がいらっしゃるのでしょうか?
悩んでいる時は藁(わら)をもつかむ思いなのかもしれません。
【2005年頃】
飲む育毛剤としてプロペシア(フィナステリド)が認可されました。
同時に、スカルプDと言うシャンプーが、ネット上で薄毛の芸人を使ったプロモーションを行っていました。
「シャンプーだけで毛が増えるか!」だったと思います。
医療機関では、プロペシアの処方と同時に売られていたようです。
プロペシアが認可された時は、そこそこ医療機関に相談にいく人が増えたらしいですが、3年~5年くらいで急に減ってきていたようでした。
この頃か、もしくはこの頃の前から女性用の育毛剤として、リリジュと柑気楼が発売されて、新聞広告や折り込みが頻繁に入り始めました。
【2010年頃】
日本の皮膚科学会が男性型脱毛症診療ガイドラインを発表しました。
その中で、一番薦められるのがフィナステリドとミノキシジルだとされています。
読売新聞上では、フィナステリド=プロペシア、ミノキシジル=リアップとして、記事のなかで商品名を記載した状態で紹介されていました。
爆笑問題が「薄毛の相談は医者さんに」とCMで大々的に告知した上に、テレビ等では医師が出てきて効果を訴える特集を組んでいました。
このおかげでしょうか?
急激に医療機関に通う人が増えて、プロペシア=フィナステリドの販売量も増えたようです。
育毛サロンは淘汰の時代に入ったようで、育毛と言う分野から手を引いた会社もあります。
基本的なコンセプト(皮脂を取って毛穴を掃除して育毛剤を効かす)が同じようなサロンばかりでしたから、広告や告知の上手いサロンが生き残ったと言う感じでしょうか?
代わりに流行りはじめたのが、ヘッドスパです。
雑誌等で紹介されたり、本が出版されたりしていますが、コンセプトは上記の育毛サロン系とあまり変わらないので、ヤバいことになるかもしれない?と感じています。
【2010年~2015年頃】
この前後から、他にも育毛剤が次から次に発売されるようになりました。
- M1ミスト
- ポリピュア
- ブブカ
- チャップアップ
- マイナチュレ
これら以外にも、山田養蜂場・ライオン等のいろんな化粧品メーカーが育毛剤を発売しています。
リアップは根強く売れていて、ミノキシジルの濃度を濃くしたリアップ×5が発売されています。
シャンプーでは、ノンシリコンのシャンプーが注目されるようになりました。
化粧品や理美容業界とは、「本当にとんでもない業界だなぁ」と感じたのもこの時期です。
今までさんざんシリコンを使って女性の髪を綺麗に魅せるようなことをしてきた業界が、手のひらを返したようにシリコンを悪しざまに言うのですからね。
育毛剤にしても、ここ10年くらいで本当にいろんな育毛剤が発売されていますが、製造メーカーや販売店の方々は、本当にその育毛剤で毛が増えると確信を持っていらっしゃるのでしょうか?
私には、単に育毛剤が売れているから、ちょっと配合成分を替えて、購入しやすい価格で、容器や化粧箱のデザインをおしゃれにして、製造されて販売されているだけのように思えて仕方がないのです。
まあ、流行(はや)り廃(すた)りがあること自体おかしいとは感じますが、「これが絶対に良い」と言えるものがない為なのでしょう。
効果面ではそうかもしれませんが、人の体を考えた時「これは駄目でしょ」と言うものはあります。
そんなことの詳細を、この度出版する本に詳しく記述していますので、ご興味がある方は8月6日にご購入下さいませ。平成27年(2015年)に出版しました「髪は増える!」です。
267号は平成27年(2015年)7月11日に配信したメールマガジンです。