AGAを私はこう見ている
私が常日頃からご相談者にお会いしていて感じることの第一位が、薄毛の男性の方の中には「男性ホルモンが活発だな!(AGA)」と感じる人が少ないこと。
どちらかというと、正反対の人が圧倒的に多いのです。ほとんどだと言っても過言ではありません。
男性ホルモンが活発な人の特徴
では、男性ホルモンが活発な人ってどんな感じの男性でしょう?例えていうと、以下のような人ではないしょうか?
- 攻撃的な人
- 積極的な人
- 筋肉が隆々と発達している人
- エネルギッシュな人
- 性欲が活発な人
- 凶暴な人
- ガツガツした人
- 肉食系?
相談室にいらっしゃる男性はどんな人
相談室にいらっしゃる若い男性が上記のような人ばかりなら、本当に男性の薄毛の原因は男性ホルモン(AGA)と言えるでしょう。
ところが、そうではないのです。相談室にいらっしゃる若い男性は、上記と正反対の草食系の男子ばかりなのです。
とっても不思議に感じますが、事実は事実です。
例えば、Jリーグの25歳前後の男性と、秋葉原にきている25歳前後の男性を比べて下さい。
20人集めれば、何人か薄毛の男性(AGA?)はいるでしょう。どちらが多いと思いますか?秋葉原にきている25歳前後の男性の方が多いのではないでしょうか。
1980年より以前はどうだったか?
1980 年より前なら、ちょうど私が大学生の頃です。その頃のことを振り返ってみても、私の周りには薄毛の人はひとりもいませんでした。
いたのは、3歳年上の学年の人でハゲの人(AGA)です。大学を見渡しても、この人ひとりだけでした。
要は、毛がないので薄毛と言うレベルではなかったのです。
この頃なら、薄くなるのは40歳代以降の話で、多くの男性は50歳を超えて、60歳70歳と年齢を重ねて薄くなりハゲていったのです。
種の保存の法則
学術的な研究はさておき、生き物は自分たちの種を絶滅させない為に働くのではないか?と勝手に思っています。
それは、相談室にいらっしゃる男性を見ていて感じるのです。性欲が不活発だと人間は滅んでしまいますからね。
男性が男性らしくない場合には、男性らしく生殖活動が活発になるようにジヒドロテストステロン=DHT(AGA)が生成されるのではないか?
その為に、5αリアクターゼ2型が男性に存在しているのでは?と考えてしまうわけです。
遺伝子のオンとオフ
男性型薄毛(脱毛症)発症(AGA)のメカニズムを簡単に説明すると、
- テストステロンが血液に乗って毛包までやってくる
- 毛包に存在している5αリアクターゼ2型の還元作用で、活性型男性ホルモンのジヒドロテストステロン(DHT)が生成される。
- ジヒドロテストステロン(DHT)が、遺伝子の影響により角化細胞=毛の成長を抑制する因子に影響する(AGA)。
男性型薄毛(脱毛症)(AGA)は以上のようなメカニズムで発症するとされています。
この中で全く不明と言うか、説明をされていないことがあります。
それは以下の3点です。
- 5αリアクターゼ2型が、男性だけに存在している理由と、どうして前頭部・髭・腋毛・精嚢に存在しているのか?
- わざわざジヒドロテストステロン(DHT)が生成される理由は何なのか?
- ジヒドロテストステロンは、角化細胞の成長因子に影響するのに、どうして頭部のみ角化細胞の成長を抑制する因子に影響するのか?
メカニズムだけが説明されていて、一番大事なことは全く触れられていないのです。
昔から、男性は誰でも年齢を重ねると薄毛になりハゲていきました。
そうです。体が老化すると5αリアクターゼ2型が存在している部位の中で、血流の末端の組織から薄毛になりハゲていったのです。
男性型薄毛(脱毛症)(AGA)に対する仮説
仮説になってしまいますが、老化すること・痛めること・心身が危険な状況になること、これらが重なると、血流の末端の組織ではジヒドロテストステロンが、角化細胞の成長を抑制する因子に影響を与える方に切り替わるのでは?とご相談を受けていて感じるのです。
男性の性としての役割を果たす為に、毛を無くしてでも何とかしようと体がしているのかもしれません。
あくまでもご相談を承っていての仮説なので、絶対に正しい話ではありません。が、あながち間違っているとも思えませんね。
ですから、AGAじゃないかと疑う前に、ご自身の体質や環境・習慣を振り返るのがとても大切です。
そう言った習慣や環境を書籍=「髪は増える!」の中で記述しています。(こっそりと宣伝:笑)
266号は平成27年(2015年)6月27日に配信したメールマガジンです。