毛が本当に増え始めるのはいつからか?
ご相談者からよく聞かれる質問に以下のようなことがあります。
- ここが薄いのですが、治りますか?
- 分け目が広がっているのですが、治りますか?
- 生え際には発毛させたいのですが、生えてきますか?
- 薄い部分に生えてきますか?
等々、毛を増やしたい人たちに常々聞かれる内容です。
育毛方法の効果は確率でしか分からない
このようなご質問には、「そんなのやってみないと分かりません」としかお答えのしようがありません。
例えば、何人のうちに何人くらいの人に効果がありますか?と聞かれたのなら、「統計を取っているわけではないですが、あなたくらいの薄さなら、だいたい●割くらいの人に効果があります」と答えることはできます。
前提条件がある確率
ただ、この回答の中には色々と制限が付きます。
- リアップ等のミノキシジル製剤を付けていた部位は難しいかもしれない。
- プロペシア等のフィナステイリドやミノキシジルタブレットを飲んでいた場合は、薬を止めて3か月以降どうなるのか全く読めない。
- あなたの体質次第では、低い効果しか出せない場合がある(だから時間がかかる)。
- あなたの体質次第では、育毛剤の効果に頼っていた場合には余分に時間がかかる。
- 進行度や進行部位によっては、出来ることと出来ないことがある。
等々、過去を棚上げできないことを知らない人が多いです。
過去を振り返っても仕方がないのは確かですが、今生えている毛は過去に生まれたものだから全て過去のものです。今の頭皮は過去の影響で育った頭皮です。
育毛方法の効果は
髪の毛は頭皮の影響で育っているので、少なくても頭皮が過去の影響から脱してからがスタートラインだと言えます。そのスタートラインから生え替わってくる毛に育毛方法の効果が及ぶのです。
このスタートラインにたって、初めて「毛が増えるかどうかが分かるようになり、いつ頃から増え始めるのかも予測できる」のです。
特に大事なのは頭皮と心身で、頭皮と心身が過去の影響から脱しないと話になりません。
薄毛の原因は一つではない
時折、女性の方に多いのが、「カラーを止めて1年経つのに、全く毛が元に戻らない」とのご相談です。
カラーだけが、その女性の薄毛の原因だったのなら、カラーを止めて1年もすれば、少しずつ変わってくるところもあるかもしれません。
が、薄毛の原因になっていることは、カラー以外にも5つくらいはあるはずなので、カラーを止めたからと言う理由で毛が戻ることはないのです。
薄毛の原因は6個はある
他の原因次第では、薄毛の進行は止まりません。
ここ最近、「湯シャンをしているのに戻らない。」と言ったご相談が増えています。
これも上記と同じで、使っているヘアケア製品だけが原因だったのなら、もしかすると湯シャンで戻るかもしれません。
が、頭皮のダメージが深い場合には、湯シャンで戻る可能性はとても低いでしょう。
ご相談者の方から聞かれる内容を元にして、私の考えやその考えの元になることを記述してみました。
育毛はまずはスタートラインに立つこと
こうしてみると、人様々で画一的にはいかないのがご理解頂けるでしょうか?
だから、毛が本当に増え始めるのはいつからか?と聞かれた際には、「分かりません」としかお答えのしようがないのです。
上述していますが、スタートラインに立てた場合には、毛が増えてくるであろうと予測できる効果が頭皮や髪に出てくるので、ここで初めて「いついつくらい」とご助言できるかと思います。
3年くらい先まで大まかに
それも、
- 年くらいでこうなっていて、
- 年くらいでこうなって来て、
- 年くらいでここまで来れば上出来ですね。
と言うような回答になります。
育毛のスタートラインにいつ立てるか?
では、スタートラインに立つのに、どのくらいの時間がかかるのでしょう?
あくまでも頭皮がスタートラインに立つ時期の話です。今までの私が見た経験からすると、早い人で4か月前後、遅い人で8か月前後くらいです。
中には2か月くらいと驚異的に早い人がいらっしゃいましたが、反対に12か月くらいと驚異的に遅い人もいらっしゃいました。2か月とか12か月と言うのは例外的な方々です。
以上のことから、ご相談の最初の時点でスタートラインに立てるまでに6か月くらいだから、6か月間ちゃんとケアをしてみてはいかがですか?
そうすれば、スタートラインに立てるかどうかが分かるので、ご自身でも増えてくるかどうかの判断ができる状態になると思いますよ。
とご助言することが多いです。
毛の生え替わるサイクルが影響する
実はこのスタートラインに立つのに6か月と言う期間は、実際に効果に繋がってくる期間を見ていると、毛の生え代わるサイクルに沿っているのです。
毛の生え代わるサイクルを無視した形で効果に繋がることはなく、もし、そんな効果に繋がっているとするなら、後が怖いと思った方が良いでしょう。
242号は平成26年(2014年)7月26日に配信したメールマガジンです。