ご自分を分かり、目的・プロセスを大切に
170号では、私の本業が育毛のカウンセラー・コーチになったきっかけと、それまでの育毛業界の常識と言いますか変遷を書きました。
1900年代の流行り・変遷
覚えています?時系列に書くと以下のようになります。
- 1990年頃:
育毛サロンの広告で皮脂が悪者扱いに。
「毛穴に皮脂が詰まっている」
「ハゲたくなければ皮脂を取れ」
- 1995年頃:女子高生を中心にカラーが大流行りして一般に一気に広がる
- 1999年頃:日本で初めての発毛剤リアップが発売され、史上空前の売り上げを達成する。
- 2000年頃:「今、頭皮が危ない!」メールマガジンを発行する。
読者3000名以上、ご相談者多数(350名くらい)
リアップ・ロゲインを使っていて、カラーをしていて頭皮に不安をもっている人多数。
今号は2000年代の変遷です。
2000年を過ぎる頃から、急激に女性の薄毛のご相談が増えてきて、ご相談者に占める割合が5割を超えていきました。定期的にカラーを行う悪影響が表面化し始めたのです。
シャンプーでは石鹸シャンプーを使っている人からのご相談が多かったのを覚えています。
そして、2002年か2003年頃でしょうか?
ブログと言う日々の日記を、ネットで公開できるシステムが誕生し、所謂、「私はこれで薄毛を治しました」と言うようなPDFファイルで配布する情報販売が流行ります。
私は、2004年頃からブログを書き始めています。
それとほぼ同時くらいに、アフィリエイトなる広告手法が誕生します。このアフィリエイトと情報販売がくっつき大流行りします。自分のブログで他人の「私はこれで薄毛を治しました」と言う情報商材を薦めて、売れたら広告費をもらうのです。
ネイティブアメリカン絡みが大流行り
この頃に、ネイティブアメリカンにはハゲがいないとして、インディアンシャンプーが発売されて、かなりの売り上げを誇ったようです。
このインディアンシャンプーは、アフィリエイト広告で推奨しているブログやメルマガが多かった記憶があります。と同時に、このシャンプーを使っている方からのご相談ばかりになりました。
ネイティブアメリカン絡みでは、ホホバ油を使いソーパルメット(ノコギリヤシ)を飲んでいるご相談も多かったです。
2005年にプロペシアが認可される
その後2005年には、日本でもプロペシアが認可されて、ミノキシジルとプロペシアの2つが医療機関での薄毛治療の基本になります。
情報販売でも、ミノキシジルとプロペシア、もしくはホホバ油とソーパルメットを薦めているものが多いようです。
女性向け育毛剤が大流行り
また、プロペシアが認可された頃の前後から、女性向けの育毛剤として柑気楼とリアップレディーが発売されてよく売れています。
プロペシア認可と同時くらいにスカルプDが発売され、「シャンプーで毛が生えるか?」として、芸人を使ったネット上でのプロモーションが当たりよく売れているようです。
プロペシア・ミノキシジル・スカルプD
今は、男性の場合プロペシア・ミノキシジル・スカルプDを使っている人からのご相談が8割くらいかと思います。
女性向けでは、ミノキシジルタブレットを飲んでいるご相談が少しずつ増えています。
今は、育毛剤では、M1ミストを使っている人が多いかな?
プロペシアとミノキシジルなんかは日本の皮膚科学会が、一番薦められるとA評価を与えた為に使う人が急増した結果、ご相談者の中には、難儀な状態にしてしまっている人が増えました。
2010年を過ぎるとヘッドスパが流行りはじめる
2010年を過ぎると、美容院でのヘッドスパや市販品でのヘッドスパが流行り、難しい人が増えるペースがさらにアップしているようです。
とまぁ、売れている商品=ご相談者が使っていた商品等をほぼ時系列に書きました。
売れて流行っているけど・・・
これだけ売れていて、流行っていて薄毛を治す効果があったなら、今時、私の仕事なんか無くなってしまいそうです。
例えば、柑気楼でも540万本突破(2017年現在)と言っていますし、リアップシリーズなんかだと、発売5カ月で400万本だったらしいですから。(今までの累計で1000万本を超えているでは?)
ヘッドスパなんかでも、多くの美容室では取り入れています。
今では、医療機関で薬=プロペシアを処方してもらったり、個人輸入で取り寄せている人も多いので、たいていの人は、ここに書いている商品や情報商材を買って使っているわけです。
ところが、売れたら売れただけ、サービスが広がれば広がるほどその商品やサービスを使っている人からのご相談ばかりになるのですね。
ご自分のことを分からず、プロセス・目的を考えず
私がいつもご相談を受けていて感じるのは、あまりにも結果を重視し過ぎているのでは?と言うことと、プロセスと目的を考慮せずに、何もかもごちゃごちゃにしているのでは?と言うことです。
確かに結果に繋がらないと駄目なのは分かります。都合の良いところだけを取り入れたい気持ちも分かります。
が、求める効果を間違っていたり、プロセスや目的を整理しないで、ご自分のことを分からずに、効果だけに頼るから効果のある製品で毛を無くしているのでは?と思うのです。
以下の3つを考えてみて下さい。
- 毛が増える為の本当の効果は何か?
(どうなってくれば将来毛が増える可能性が高まるのか?)
- 製品やサービスの目的は何か?
(それは何の為のものか?その目的はあなたの育毛に役立つのか?)
- ご自分の薄毛とご自分のことを分かっているか?
(なんで薄毛になっているのか?他の人とあなたとの違いは何?)
171号は平成23年(2011年)9月24日に配信したメールマガジンです。
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