全てを求める人は全てを失う。
今号のテーマは、最近ではなく私が育毛のカウンセラーとして仕事を始めた時から、
今年で約12年間ずっとご相談者に助言している内容です。
「カラーもしたいし、恰好よく見せたい、白髪を隠して綺麗に見える髪で外出したい。けどフサフサの毛を維持して薄毛になりたくない。」と言うように、何もかも全てを求める人は、全ての毛を無くすのです。
育毛とおしゃれやスタイリングは相容れない
育毛に役立つもの
- 本当に毛の増える育毛を続けていると、髪質が良くなっていきます。白髪も、8%くらいは黒髪に戻る場合があります。
それに引き換え、見せ掛けを気にしていると
- おしゃれやスタイリングを優先していると、育毛にはマイナスになるわ、髪質も悪くなるわで全く良いことがありません。
白髪だって20歳代で白髪が増え始め、30歳代でもかなりの白髪になる人もいらっしゃいます。
真に育毛に役立つものと見せ掛けを良くするもの
さて、”あなた”は、どちらを選びますか?
と質問すると、たいていの人は(女性の方がほとんど、しかも40歳代以上)、どちらも求める傾向が強いです。そしてもっと怖いのが、この両方が並び立つと信じて疑わない人が多いと言うことです(そんなことが出来ると訴える製品があるのだから質が悪いです。)
目的の違うものを同列にはできない
ところが、育毛とおしゃれは相容れないのです。何故?育毛とおしゃれが相容れないのでしょうか?簡単に結論を言いますと、全く目的が違うからなのです。
目的が違う事例
例えば、胃が痛くて仕方がない場合は、たいてい胃を守るべき薬を飲んで守るはずです。
反対に、消化不良を起こしていて胃に違和感を感じ時には、消化を促進する薬を飲むはずです。
違う例えを言えば、東京から大阪に行くのなら、東海道新幹線や東名高速道路を使う等西に向かう交通期間を使います。
まさか、東京から大阪に行くのに、東北新幹線に乗る人はいないでしょう。
育毛とおしゃれが相容れないのは、これらと同じように目的が違うからなのです。
育毛は生きた心身を触り、おしゃれは死んだ組織を触る
育毛は、表面に出ている毛を触りません。頭皮や毛穴内部、体全体、心の健康を問題とします。
おしゃれは、どうか?と言うと、表面に出ている毛を何とかしようとしますし、決して毛の健康を問題としません。そればかしか、毛の健康を害することを平気で行います。
毛の健康を害するのがおしゃれ
例えば、カラーやパーマ・縮毛強制が代表的です。
これら以外にも、感触や洗い上がりの良いシャンプーも毛の健康を害しますし、同じような目的のリンスやトリートメントも毛の健康を害します。
毛は死んだ組織の集まり
毛は死んだ組織の集まりなので、一度痛めたり変形すると元に戻ることはないのに、上記のような目的の製品を使うと使用前が使用後に変わりますよね。
それは、毛の表面をコーティング処理して、開いたり痛めたキューティクルや変形した組織を覆っているからなのです。
こう言ったことを日々繰り返していると、前号で書いたように「髪質が人形のよう」になってしまうのです。
そして、先々で毛が育たなくなっていき、薄毛が発症するようになるのですね。
毛が増える育毛は健康な毛が育つようになる
ところが、本当に毛が増える育毛の場合、毛を作る組織が活発化して毛になる栄養も十二分に巡ってきますから、ご自身本来の目の詰まった毛が育つようになります。
また、使うヘアケア製品は感触も悪く残留せず、コーティングもしないので毛を痛めることがありません。毛を痛めている人の場合は、その痛めている「素」の状態が表面化するのです。
毛は死んだ組織の集まりなので、生え変わらない限り痛んでいるところを変えることはできないから、痛んでいる状態がモロに出るのです。
でも、伸びてくる部分や、生え変わってくる毛は良質のものに変わっていきます。
ヘアケア製品の良し悪しの判断基準がおかしい
多くの人は使う製品の目的を考えずに、感触や使い勝手の良い悪い等々でヘアケア製品の良し悪しを判断をします。
その上、おしゃれ優先のヘアケアで育毛をしようとしているので、そりゃ失敗するでしょうし全てを無くします。
天然成分100%は良い製品の証明にならない
こんなことを書いても必ず反論してくる人はいます。「当店のヘアケアは天然成分で出来ているので安全です」と。
天然成分で使用前が使用後に変わることはありません。また、天然成分だけで製品が作れることはあり得ませんし、天然成分100%ならかかる費用は半端な金額でなくなります。
美容師さん理容師さんは死んだ組織を触るプロ
まあ、美容師さんや理容師さんに育毛ができる力があるなら、今時女性や若年の薄毛人口が増えるなんてことはありませんよね。
女性や若年の薄毛人口が増えてきて、頭皮に不安を覚える女性が増えてきたので、今美容室がヘッドスパを導入するお店が増えているのでしょう?
薄毛人口増加は美容業界が作ってきた
その薄毛人口の増加と頭皮の悪化の原因を作ってきたのが今の美容業界なのに、なんかおかしいですよね。
私が、育毛に関して美容師や理容師に対して辛口な理由が、お分かり頂けましたでしょうか?
本当に毛の増える育毛と、毛に対して美容師さんや理容師さんが行うことは元来目的が違うのです。
おしゃれを優先して頭皮を駄目にしてしまう前に、「あなた」の薄毛や頭皮の問題点を明らかにするのが先決なんですね。