ヘアスタイルにこだわって効果に繋がらない。
209号・210号と「育毛の効果の判断基準を間違えている」旨を記述しました。上手くいかない人は、判断基準を間違っているのと同時に上手くいかないケア法を採っていることが多いです。
上手くいかないケア法の一つがヘアスタイルへのこだわりです。
生え際を隠すスタイル
男性の場合に多いのが、生え際を隠す為に、後ろから前に毛を持ってきておでこを隠すようなスタイルです。
生え際を隠すことにこだわっているのです。
こんなことをすると、つむじ周辺の毛を前に引っ張るのですから、その周辺の毛穴と毛穴が広がり、つむじが丸見えになり透けて見えるようになっていきます。
生え際は自分で見えるので気にしていらっしゃるのでしょうが、つむじ周辺がスケスケ状態になってくるのですね。
顔を隠して尻隠さず状態になっているのです。
生え際とつむじ、どちらが大事?
こんな方には、以下のような質問をします。
「生え際の後退とつむじが薄くなるのと、どちらが駄目だと思います?」
そりゃ、どちらもフサフサが一番良いですが、選ぶならどちらか?ってことです。
毛を前に持ってくる方の多くは、「生え際」とおっしゃいます。でも実際上前から後退している人とつむじが薄い人を見比べた時、つむじ周辺が薄い人の方が貧相に見えますよね。
ですから、無理に毛を前に持ってきて生え際を隠すのではなく、普通にスタイルを整えた方が良いのです。そう助言しても、前頭部の生え際の後退を隠すことを優先してしまい、つむじが薄くなってしまっている人が多いのが現状です。
女性の場合のこだわり
女性の場合のヘアスタイルへのこだわりは、以下のようなパターンです。
相当以前の話になりますが、女性のご相談者の方で次のような方がいらっしゃいました。男性にも同じような方がいらっしゃいます。
この方のお悩みは、頭頂部の分け目が広がって地肌が良く見えることでした。
ケアを始めて約8か月~10か月くらい頃に、相談室でケアを行うと毛が盛り上がり、かなりボリウムが出て、分け目が見えなくなってきたのです。
髪の毛を左右に引っ張る
これで、「効果が出てきた。そのままのヘアスタイルを上手く続けてくれれば、分け目は詰まってくる。」と思った瞬間、その女性がしたことは・・・・。
なんと!
気になっている頭頂部の分け目から左右に毛を引っ張るように、顔の輪郭に沿って頬を隠すようにセットし始めたのです。
せっかく分け目が詰まろうとしているのに、無理に左右に頭皮を引っ張るのですから、毛穴と毛穴の間隔が広がって透けている分け目が詰まる訳がありません。
毛穴と毛穴が広がっている
分け目が広がっている場合には、定期的に分け目を変えることがとての大事なのですが、せめて、ケアを行ってふんわりとボリウムが出る状態になれば、ふんわりとボリウムが出ているままでセットすることをご助言しています。
が、中々取り入れてくれないので、上手く行きませんね。
育毛剤を使っても無駄
余談ですが、こんな分け目に育毛剤を使ったり、発毛させようとしたりしても無駄です。毛穴と毛穴が広がっていることで透けて見えているのですから、全くの畑違いも甚だしいですよね。
上記の男性の場合の、ヘアスタイルでつむじが透けている場合も同様です。
同じように、前後に引っ張る女性もいらっしゃいました。前髪を作って、頭頂部よりも少し前から後ろに毛を引っ張ってヘアスタイルを決めているのです。
その方の悩みは、前髪と後ろに引っ張っている毛の間が広がっているから、そこが気になって仕方がないと言うものでした。
「それだったら、左右にわけてはいかがですか?」とご助言しましたが、「私にはこのスタイルしか似合わない」とおしゃって受け入れて頂けませんでした。
やはり、この方も上手くいかずで残念でした。
髪の毛を引っ張れば広がる
左右にしろ、前後にしろ、同じ部位で分けて、尚且つ引っ張っているのですから、広がって当たり前です。毛穴と毛穴の間が広がるのですから。
また、それを固める為に、スプレーやらワックス・ムースを使う場合が多いでしょう。
それらのヘアケア製品が地肌に付くと頭皮が痛んでくるので、さらに広がりやすくなり、かつ分け目の毛の生育が悪くなっていきます。
現代の女性の薄毛は、このパターンがとても多いのです。
せめて、分け目を変えるなり、引っ張らずにフンワリとセットしたり、ヘアケア製品を使わないようにするなりして欲しいですね。
髪を引っ張るようなセットの方法を続けていると、いくら効果的なケアを行っても悩みは消えないどころか益々薄毛の状態が悪くなっていきます。
そして、50代後半から60才代にかけて、ウイッグのCMのようになってしまうのです。
211号は平成25年(2013年)5月4日に配信したメールマガジンです。
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