263号:毛を作る力が強い人と弱い人

262号:毛はあなたそのもの

髪の毛はあなたの体内で作られて、細胞分裂を繰り返して伸びているのだからあなたそのもの。だから、あなたが動かないと髪の毛も育たない。育毛の主人公はあなただけ。

263号:毛を作る力が強い人と弱い人

毛を作る力が強い人と弱い人:263号

「この育毛剤でこんなに回復しました!」とか、何かの製品やサロンのケアの効果で回復した事例を見ることが多いですよね。

その写真の人はどんな人?

たぶん、このメールマガジンを読んでいる人も、世間一般の多くの人も、使用前→使用後の写真を見て「これなら、私も上手くいけるかもしれない」と感じるでしょう。

ところが、長年育毛相談の現場で仕事をしてきた私はそうは思わないのです。
どう思うか?

「この人はどんな人なんだろう?」と言う疑問です。中でも一番気になるのが、以下の一言です。

  • 毛を育てる力が強い人か弱い人か

早く回復する人と遅い人

相談室のケアでの経過を見ていると、比較的早く回復する人もいれば、かなりゆっくり目に回復してくる人もいて、人によって大きく差があるのが分かります。

この差が出る理由を調べてみると分かったことがあります。それは、今号のテーマの「毛を作る力が強い人と弱い人」がいると言うこと。

  • 早く回復する人は:生まれつき毛の本数も多く太め・固めで毛を作る力が強い
  • ゆっくり回復する人:生まれつき毛の本数が少なく細め・柔らかめで毛を作る力が弱い

と言うように正反対なのですね。

当然この2つの間には無数の毛を作る力の強弱がありますから、2者択一で決まるわけではありません。

多くの薄毛の人の参考にならない悲しい現実

それでは、薄毛になりやすい人やハゲやすい人はどちらなのか?と言うと、間違いなく毛を作る力が弱い方の部類に入る人です。

毛を作る力が強い人が薄毛にならないのか?と言うとそうでもなく、中には薄毛になる人もいらっしゃいます。

この2つを比べた時、毛を作る力の強い人の場合、育毛剤や何らかの育毛のケアに限らず、毛が育つ環境が心身・頭皮共に揃ってくると同時に毛が増え始めます。

そりゃも、信じられないくらいの回復力も見せる人もいます。

が、こんな人は、薄毛の人の中では少数派でしかなく、多くの薄毛の人の参考にはならない悲しい現実があるのです。

多くの薄毛の人は、毛を育てる力が弱い為に思いの他時間がかかることが多く、中々毛が増えるようにはなりません。育毛剤の効果に頼る方法で失敗する人の多くは、毛を育てる力が弱い人です。

育毛剤の効果で簡単に戻る人

育毛剤の効果で簡単に戻る人は毛を作る力が強い人で、こんな人たちが冒頭で書いた「この育毛剤で、こんなに回復しました!」とか何かの製品やケアの効果で回復した事例ではないか?と思いますね。

実際に私のところでも、簡単に回復する人は毛を作る力が強い人のですから。

ちなみに弊社では製品の力・効果で何とかしようとするのではなく、頭皮や心身の環境を整える為に製品を使います。

弱い人は強い人の真似をしてはいけない

手軽に簡単に育毛剤を使うだけで回復する人は毛を作る力が強い人なので、毛を作る力の弱い人は真似をしてはいけません。

強い人は、その素質を持っているから簡単なだけで、弱い人はその素質がないのですから手間暇をかけないと駄目なのです。

弱い人が強い人の真似をすると毛を無くします。

遺伝とは体質を受け継ぐ

ハゲ家系の人は薄毛になりハゲになりやすいのは、その素質=毛を作る力が弱い体質を受け継ぐからです。

ただ、その体質を受け継いでも遺伝が発現するかどうかは、その人の習慣や環境に大きく左右されます。

そう言った意味で現代社会は、薄毛になりやすい習慣や環境が多過ぎるのです。

  • 使うヘアケア製品の数が2倍3倍に増えた
  • ヘアケア製品の使う頻度も2倍3倍に増えた
  • その上、カラーや脱色・縮毛矯正が新たに加わった
  • 頭皮を清潔にすることが当たり前になってしまった
  • 白砂糖の摂取量が2倍3倍になって、酸化しやすい体質になっている
  • 摂る脂が悪いので、酸化しやすい体質になっている
  • サプリや加工食品が多いので消化吸収が上手くできなくなり、隠れた栄養失調になっている
  • 添加物や残留農薬が多い食品を摂っているので体質がおかしくなっている
  • コンビニ化した食生活で栄養がかたより、これも隠れた栄養失調になる要因になっている
  • 動かない生活が当たり前になっているので、全身に血が巡っていない
  • 結果、体温が低い人が多くなっている
  • 空調の効いている快適な環境にいるので、変化に弱くなっている
  • 極端な清潔志向で、頭皮や皮膚が弱っている(コロナのアルコール消毒等)
  • 何らかのアレルギーを持っている人が増えている

等々まだまだあると思いますが、ちょっと思い浮かべるだけでもこれだけ出てきます。

そこで、あなたの体温は何度でしょうか?36度5分以上ありますか?本当に一度計ってみて下さい。

36度5分を切っているから、今の生活習慣全般を見直すことをお奨めします。35度台の人の場合、早急に生活自体を立て直さないと毛だけでなく発がんする可能性も出てきます。

上記に書いた習慣や環境が続くことで、遺伝が発現するのです。私は、AGAもこんな習慣や環境に影響されているのでは?と感じています。

あなたの毛を作る力は強い?弱い?

あなたの毛を作る力はどうでしょう?強いでしょうか?弱いでしょうか?

強いから育毛剤で簡単に治る、と思って簡単に済ましていると、いずれ育毛剤が効かない時がきます。フィナステリドでもミノキシジルタブレットも同様です。

効かなくなった時が地獄の一丁目の始まりで、後のケアでは取り返しがつかなくなります。

そして毛を育てる力が弱い人は強い人を真似しないで下さい。弱い人は強い人を真似ると、たいていは失敗します。その失敗した後がたいへんで、ここでも地獄の一丁目の始まりです。

ご自分の毛を作る力の強弱に合わせてケアを選ぶようにすることと、ご自身の頭皮と心身の育毛環境を本来の状態に戻すこともご検討下さいね。

263号は平成27年(2015年)5月16日に配信したメールマガジンです。

262号:毛はあなたそのもの

毛はあなたそのもの:262号

今、あなたの頭皮に生えている毛のうち、1本でいいので切ってみて下さい。1本でいいので折ってみて下さい。
血も出ませんし、痛くもありません。

何故かと言うと、頭皮の表面に出ている毛は過去に毛根で作られて伸びた血の通っていない部分だからです。

血や神経が通っていない死んだ組織の集まりと言えますね。当たり前と言えば当たり前です。

ヒ素や麻薬の成分が残っている

ヒ素を飲んだ時や麻薬を吸った時、毛髪を調べるといつ頃飲んだのか吸ったのか分かります。飲んだり吸ったものは、血中に取り込まれて毛細血管を通じで全細胞に行き渡るからです。

根本から2センチくらいに所に成分が残っていれば、約2か月前に飲んだとか吸ったとかが分かるのです。

これらを見ても分かる通り、接種したものは体内で血中に取り込まれて→毛母細胞から栄養が供給され→酵素の触媒としての作用があって作られるのです。

あなたの細胞そのもの

あなたの体内で作られたあたの細胞そのもであると言えます。まあ、これも当たり前って言えば当たり前の話です。

ところが、世の中の情報や販売されている製品を見渡してみると、さも外部から栄養を供給できるようなことを訴えているものをみません?

毛に腰出すヘアケアって何?

特に、最近は毛に腰のない女性が多くなっているので、外部から毛の内部に浸透させて毛をしっかりさせるように謳っている製品が多くなりました。

あなたの細胞そのものの中に本当にこれらの成分が入り込むかどうかです。

毛の表面を固めて強くなったように魅せるのは十分できると思います。それを毛の中に入れ込むことが出来るのでしょうか?入れ込むことができるなら、頭皮への負担はどうなるのでしょう?

皮膚は毛よりも柔らかい

頭皮の皮膚はどう考えても毛よりも柔らかいです。柔らかい頭皮に毛の中に入れ込む成分が残留したり浸透したりすると、弱っている頭皮には負担以外のなにものでもありません

外部から何とかしようとする

毛はあなたそのものなので、外部から何とかしようする行為は元々弱っている頭皮をさらに弱めることになるのです。

天然成分を使うから大丈夫なんて考えないで下さい。天然成分でもあっても、その成分は異物ですから皮膚は拒否します。拒否することを繰り返していると、硬くなって防ぐようになってしまうのです。

あなたの細胞そのものだから

毛はあなたの細胞そのものですから、あなた本来の毛が作られるようになるには、あなた本来の毛に作られなくなっている原因と問題点を解決することが必要です。

原因と問題点3つ

あなた本来の毛に作られなくなっている原因は以下の3つが考えられます。

  1. 毛細血管が少なくなっている
  2. 毛細血管に血が巡ってきていない
  3. 酵素の働きが落ちている

あなたの生活習慣は?

上記3つの原因を作っているのが普段の生活習慣です。

  • 食事が偏っていたり、食べ過ぎていたり
  • 野菜が少な過ぎたり、サプリで栄養を摂っていたり
  • コンビニ食がメインになっていたり、ファストフードが多かったり
  • 動かない時間が長かったり、PC業務ばかりだったり
  • 体を冷やすファッションや空調の効いた部屋ばかりにいたり
  • 車やバイクを使った移動で、歩く時間が少な過ぎたり
  • 疲れているのに疲れを取る習慣を取り入れてなかったり
  • 皮脂を取るケアで頭皮を痛めていたり
  • 定期的なカラーで頭皮と毛を育てる組織を痛めていたり

と、色々と問題のある生活を続けているから、毛細血管が減り+血が巡らなくなり+酵素の働きが低下して=毛を作る能力が低下してくるのです。

あなたが動くしかない

毛細血管を増やすには、適度なマッサージが必要です。が、間違っても無理やり頭皮を動かしたり頭皮を揉むことだけは止めて下さい。

  1. お風呂上り(湯船に浸かって下さい)で良いので
  2. 肩甲骨から肩・首筋・頭蓋骨周を解してから
  3. 頭皮にタオルを被り、頭皮を手の平でつかみ頭皮全体を動くだけ動かして下さい。
  4. 1分~2分で良いので毎日行うことが必要です。

毛細血管に血を巡らす

毛細血管に血を巡らすには最低でも次の8つが必要です。

  • 牛脂や白砂糖は摂らない
  • 体全体を日々ちゃんと動かす(筋肉を使うこと)
  • 緊張している頭皮を解すケアを行う
  • 痛んでいる頭皮・弱っている頭皮を改善する
  • ファイトケミカルや葉緑素・ポリフェノール・酵素類・食物繊維を含む季節の野菜を毎日どんぶり一杯は摂る
  • 野菜を摂る時の味付けは、自然海塩とオリーブオイルか亜麻仁油・えごま油で
  • 植物性のタンパク質を多めに摂る
  • 皮脂を取るケアを止める

酵素の働きを良くする

酵素の働きを良くするには

  • バランスよくミネラル・ビタミンを摂る
  • 筋肉を使って体を動かして体温を上げる
  • 体を冷やさない、温める
  • ヘアカラーをしない、もしくはカラーの悪影響を無くすケアを取り入れる

これらを生活の中で習慣として取り入れられるようになってくると、ご自分の頭皮・体の力で毛を作り育てられるようになってくるでしょう。ただし、地肌が丸見えになるくらいに透け具合が広がっている場合は、頭皮を元の状態に改善させるケアを行う必要があります。

ケアの主人公はあなた

今生えている毛は過去のものですが、こんな習慣が当たり前になってくれば、将来の毛が育つようになるでしょう。

毛はあなたそのものなので、ケアの主人公はあなた以外にありません。効果があると言われる育毛剤が主人公ではないのです。

主人公であるあなたに本来の毛を育てる力が戻ってくると、補助である育毛剤が効果を発揮するのです。

262号は平成27年(2015年)5月2日に配信したメールマガジンです。