育毛剤で抜け毛が減るのは、育毛剤の作用に頭皮が抵抗するか疲れて、血行が悪くなった為。抜け毛が減り次の毛がさらに成長しなくなる。
前号でも「抜け毛」のことについて書きました。
ご相談者の方々の相談内容でも、「抜け毛」に関するものがとても多いです。
見える箇所や見えるものに関して関心が大きく強くなるのはわかりますが、抜け毛とは何なのか?を冷静に見て理解して欲しく思います。
簡単に言ってしまうと「何らかの理由で、その毛の寿命がきて抜ける毛」のことを抜け毛と言います。
その何らかの理由の中に薄毛の原因が入っているのに、抜け毛の多い少ないで一喜一憂しても仕方がないのです。
ざっと上げてみると
概ね、こんなものだと思います。この中で、薄毛の原因になるは、「2~4」です。
円形脱毛症やびまん性脱毛症は「6」です。「7」は皮膚の病気によるもの。「8と9」は、皮膚への外傷と薬剤の副作用によるもの。
男性型脱毛症が入っていないじゃないか!とおっしゃる方がいるでしょうが、脱毛症と言いながら、薄毛になっている病態は「3」と同じなので入れていません。
男性型脱毛症と言う言葉がおかしいのは、次号でお知らせします。
薄毛の原因になる場合を見ると、育毛剤の効果はどう働くでしょうか?
育毛剤は、ほとんどがアルコール基材です。有効成分を溶かし込むのにはアルコールが有効だからです。
毛を支えている部位が荒れて薄毛になっているのなら、アルコール基材である育毛剤は火に油を注ぐようなものなのはお分かりでしょう。
炎症を起こしている時も同様ですよね。こんな頭皮にアルコール基材は、かなりの刺激になります。
血の巡りを改善するのが育毛剤の効果だから、これを問題にするのはおかしいのじゃないか!と思いますよね。
ところが、育毛剤が血の巡りを改善するのではなく、悪くなっている血の巡りを無理矢理流そうとするのが育毛剤なのです。
血の巡りが悪い状態とは以下のような場合です。
これらを見て頂ければ分かりますが、全て内的なもので、血の巡りの良し悪しは外部からの刺激では良くできないのです。
できるのは、良い血の巡りに勢いを付けること(育毛剤の元来の目的はコレです。)
外部からの作用や刺激だと、硬くなっている毛細血管がさらに硬くなり、冷えや気うつ・気落ちを改善できるわけではなく、貧血・低血圧を改善できるわけではなく、弱って・老化した頭皮には負担以外にはなりません。
すると、さらに頭皮の血の巡りが落ちるので代謝が落ちて、抜けるべきが抜けなくなるので抜け毛が減るのです。
血の巡りが落ち・代謝が落ちて抜け毛が減るので、将来に生え替わってくる毛はもっと育たなくなっていきます。だから育毛剤の効果で抜け毛が減るのは危険な兆候なのですね。
頭皮=皮膚を改善する鉄板的な方法は保護して守ることです。
例えば、あなたが怪我をして外科医にかかると何をしてくれるでしょう?たいていの場合、包帯で傷口を塞ぐ(保護して守る)治療をされます。
概ね2週間くらい包帯していると傷口が綺麗に治っているはずです(深い傷の場合は、もっとかかる場合もあります)。
だから、保護して守る方法を採るのが有効で、皮脂を取るようなシャンプーで皮脂を取るようなシャンプー法は最悪の方法であると言えますね。
本当の初期の段階なら、湯シャンでも改善することはあります。
ただし、現代人は髪の毛のセットやおしゃれの為に、かなりいろんなヘアケアをして頭皮を痛めて、その為の製品の成分が頭皮や毛穴内部に残留物しています。
これらを抜いてあげることで、頭皮と毛穴の改善が進みます。クレジングではなく、頭皮と毛穴の排泄能力を高めてあげるのです(クレンジングは頭皮の負担になることが多いのでご注意を)。
そうすると、生えている毛が見事に蘇るようになっていきます。中にはすぐに蘇った状態を感じる方もいらっしゃいます。
具体的に何をどうするか?は、あなたのことを知る必要があるので、ここでは答えを書くことができません。ぜひ、育毛相談をお受け下さいませ。
253号は平成26年(2014年)12月27日に配信したメールマガジンです。