抜け毛があるから総本数を維持しています。薄毛になる時の抜け毛は、成長しない毛が増えているだけです。薄毛が治る時の抜け毛は、成長する毛が増えるのです。
今号のタイトルをみて「?」に感じた人がいらっしゃると思います。
そう思う人が結構多いかも?
「抜け毛が増えて薄毛になる」って当たり前のことじゃないのか!と考えるのが一般的な常識だからです。
前号では、医学の世界:日本の皮膚科学会が出した男性型脱毛症診療ガイドラインでは、薄毛を以下のように定義していると記述しました。
これを読む限り、どう読んでも抜け毛が増えて薄くなるなんて読めません。ましてや「抜けること」に問題があるなんて読めません。
ところが、薄くなる際には現実問題として毛が抜けて薄くなっていきます。当たり前と言えば当たり前ですが、ここに大きな落とし穴があるのです。
それは何か?と言えば、ほとんどの人は抜ける毛に気がいきますが、残った毛のことを考えないことです。
脱毛症の場合は、抜けた後には生え替わってこないので、残った毛も抜けた毛と同じなので分かりません。
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事実現実からすると非常識かもしれない!
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薄毛になる場合は、抜け毛の後に残った毛は抜けた毛よりも細くなっているし、成長しなくなって毛が増えているはずです。
ただ、薄毛として見た目に発症する際には、大量の抜け毛になる場合があります。
大量の抜け毛になる理由が薄毛の原因の一つになるのですね。
それを知る為に、ご相談者の方には必ずお聞きすることがあります。それは薄毛と気づいた時の前の抜け毛に関してです。
本数・どんな毛が抜けていたか(太さと長さ・先が尖がっていたか)をお聞きします。
ところが、薄毛が発症する前の抜け毛のことを覚えている人は、ほとんどいらっしゃいません。ほぼ100%の人は、薄毛が発症した時から後のことしか覚えていないのです。
薄毛発症前の抜け毛を覚えていない理由には、以下の3つが考えられます。
と言うことは、たいていの薄毛が発症する前には、抜け毛が少ない=目に付かない期間が続いていたのです。
毛は抜けて生え替わっているのが普通です。約10万本程度ある言われている毛の本数を維持しようとすれば、成長期に応じた抜け毛の本数になるのが普通です。
これらから計算すると、一日の平均の抜け毛の本数は、男性で110本前後・女性で60本前後になります。
あくまでも平均値として出している抜け毛の本数なので、男性で多く抜ける時は150本くらいで少ない時で70本くらい、女性で多く抜ける時は80本くらいで少ない時で40本くらいは一日で抜けていると言えます。(絶対数ではなく、相対的な本数です)
そしてそして、総本数が10万本を超えるくらいにある場合には、上記の本数よりも抜け毛の本数は増えると言うことになり、成長期が異常に長い人の場合には抜け毛の本数は上記よりも少ないと言うことです。
ここで言いたいのは、薄くなる前に次に生え替わってくる毛の成長期が短くなっていて、抜けずに立ち枯れた毛が増えるような頭皮になっていたからと言うこと。
1本の毛の毛周期は以下の通り
「発毛し→1.成長し始めて→2.十二分に成長し→成長が止まり→抜ける」
薄毛でない場合には、1本の毛が抜ける時は次に育つ毛に押し出されるようにして抜けるのです。
が、薄毛になる時には、「1」と「2」の期間が短くなり、次の毛が育ってきていないので、抜けずに立ち枯れたまま残るようになってしまうのです。
そんな立ち枯れた成長しない毛が増えると、抜け毛は減ります。
だから、薄毛が発症する前には抜け毛が気にならなくなっていたのは。次世代の毛が育たなくなっていた為なのです。
そんな頭皮にするのが本当の薄毛の原因で、もう一つ踏み込めば、頭皮への血の巡りを悪くする習慣も薄毛の原因になるのですね。
こう言ったことを書くと必ずご質問を頂きます。それは、冬場から春先にかけて抜け毛が減るのを気にされる方がいらっしゃるからです。
抜け毛ばかりを気にしていると、抜け毛ばかりが気になって必ず判断を間違えます。
薄毛が発症する時も毛は抜けるし抜け毛は増えます。
薄毛が治って行く時も毛は抜けるし抜け毛は増えます。
抜け毛が減って発毛するのは、脱毛症が治る時だけで、男性の薄毛・女性の薄毛が治っていく時には抜け毛は増減するのです。
252号は平成26年(2014年)12月13日に配信したメールマガジンです。