頭皮の健康を取り戻すには? 出版企画を書いている時、 「今、私が提供している育毛の助言って、何が元になっているのだろう?」 「何がポイントになっていて、多くの方に効果が望めるようになっているのだろう?」 って、考え込んで […]
育毛相談の現場で仕事を続けてきて15年以上、この間、ご相談者の話に抜け毛が出てこないことはありません。
どこかの発毛サロンがTVCMで、「抜け毛を減らして、発毛させよう」なんて謳ったものだから、
「抜け毛を減らして(もしくは、無くして)、発毛させたいんです。」
なんておっしゃる方までいらっしゃいます。
抜け毛を減らすだけならとても簡単です。全ての毛が無くなれば、抜け毛は100%の確率で「ゼロ」になります。
こんなことを助言すると
「いえいえ、抜ける毛を無くして、毛を生えるだけにしたい」
と反論されることも往々にしてあります。
こんなご相談者の話を聞いていると、TVCM等のマスメディアの影響は大きいと思いますね。
そんなご相談者にお聞きすることがあります。例えば30歳の方のご相談で、25歳から気になり始めたとします。
私:「生まれてから25歳になるまで、毛は抜けていなかったのですか?」
こんな質問を投げかけると、
ご相談者:「いえ、抜けていました」
とお答えいただきます。
薄毛になっていないのに、毛はちゃんと抜けているのです。
この時に以下のようにお聞きするのです。
私:「25歳まで毎日毛は抜けていたのに薄毛になっていませんよね。25歳以降も同じように抜けているのに、どうして30歳で薄毛になっているのでしょう?」
薄毛になっていく時にも、毛はちゃんと抜けているのです。薄くならない時も薄くなっていく時も、毛は必ず抜けているのです。
25歳までと25歳以降とで、いったい何が違うのでしょうか?
本数の違いを指摘する人もいらっしゃるでしょう。が、薄くない時の抜け毛の本数を覚えている人は100%いませんので、本数の違いがあると言うのは調べようがありません。
また、抜け毛の本数は季節や環境によって倍くらいの差が出ることもあるので、参考資料にするのにも少し無理があります。
ここに、毛が増える為の育毛の効果を見る鍵があります。
もし、抜け毛で見るなら、抜けている毛の中身の変遷です。本数ではなく、中身がどう変化してきたか?で見ると分かりやすいです。
薄くなっていく際には、次のような抜け毛の中身の変遷を辿ります。
一つ一つの段階に2年~3年くらいでとても個体差があり、かつ、必ず「5」までいくとは限りません。女性は「5」までいくのは非常に稀な場合です。
薄毛になったと気付くのは、「2」くらいの時、急激に進行していくのは「4」くらいの時、「5」くらいの時には、毛の本数が少なくなり抜け毛も極端に少なくなっています。
が、現実の育毛のケアで抜けている毛の中身を見ていると、毛が増える際と減る際には、同じような抜け毛の変遷になることが多いので、あくまでも見た目の変化を見ながらの参考資料にしかなりません。
この抜け毛の変遷を見ると分かることがあります。それは、抜ける毛の中身が、本来の太い毛から段々細くなり短くなっていると言うこと。
言い換えれば、以下の2つのが言えます。
要は、抜けている毛が問題なんじゃなく、抜けた後に生え替わってきている毛が問題なんですね。
薄毛が改善する際にも、抜け毛の中身には細い毛が混じってきたり、先細りの短い毛が混じったりします。
私は、この仕事を始めた時には、「細い毛や先細りの短い毛が抜けていると危ない!」と感じていましたが、
実際上は、薄毛が改善し始める時も同様の毛が抜けることが多いです。
薄毛の進行度が、上記の抜け毛の中身が「1」の段階の時は、改善していく際には、細い毛の割合が減っていきます。
が、「2」以降になってくると、改善する際には抜け毛の中身に「先細りの毛」が増える場合もあります。
「4」「5」の段階になっていると、改善する際には抜け毛の本数はとても増え、かつ雑多な毛が抜けます。
ですから、抜け毛の中身だけで判断していると間違えることがあります。
以上のことから分かるのは、抜け毛を減らしても薄毛は改善しないと言う事実です。
薄毛を減らすのが目的ではなく、毛を増やすことが目的ですから、次に生え替わってくる毛が本来のあなたの毛に育つ必要があるのです。
あなた本来の毛とは=本来の太さで本来の寿命まで育つ毛のことです。
全ての毛があなた本来の毛に育つことで、抜け毛の本数があなた本来のものに増えて密度もあなた本来のものになるのです。
「あなた本来」を勘違いしている人が多いので一言。
あなた本来の毛とは、今のあなたの年齢に応じた毛のことです。
人は年齢を重ねると、体も髪も顔も形が変わります。
同窓会なんかをすると、中学校時代と30歳になった時では面影が残っているけど、変わっている人がほとんどですよね。
30歳なのに中学の時と同じ髪に戻るなんてあり得ないのです。
255号は平成27(2015年)1月24日に配信したメールマガジンです。
以前、246号で出版をしようと思い、現在取り組んでいる旨を前書きで宣言しました。
現在、企画書も出来上がり、後は出版社を探す為のプレゼンテーションの準備の真っ最中です。私は、サラリーマン時代からプレゼンなんてしたことがなく全く要領を得ません。
が、記述しようと思っている内容には少々自信があります。なぜなら、15年もの間育毛相談の現場で仕事として取り組んできているので、育毛相談の現場を踏んでいる場数が多いから。
そして、一番の強みは、全く素人から育毛相談を仕事としてきて、現場の数をたくさん踏んでいる人は日本にはいないだろうと思うからです。
自分の体験談を語る人や理美容師・エスティシャン等の美容を業務にしているは山ほどいらっしゃいます。
そんな方たちと決定的に違うのは
これらがあるからこそ、今現在ご相談者の方に助言しているケア法は、育毛相談の現場の事実を元にしていることで独特のものになっています。
当然、仕事として取り組み始めた当初、色々と教えて下さった先生のご指導内容も生きています。
それが、おかしい指導・効果のない指導だったら、今ここで15年も長きにわたって育毛相談を仕事としていなかったと思います。
育毛相談を長きにわたって仕事として取り組めたのには理由があると思っています。それはやはり、事実と現実をちゃんと情報として発信してきたからでは?と思っています。
何を隠そう、今まで育毛相談に関しては広告を一切出していないのです。昨年度後半に半年間だけ少し広告のようなものを出しただけです。それも、このメールマガジンを知ってもらう広告です。
広告も出さずに、私が生活の糧を得ることができたのは、ほとんどが、「育毛の道案内人」ブログと「育毛法を探る12のコツ」メールマガジンによる情報発信を見て下ったご相談者への回答と指導によるものです。
自分で言うのはおこがましいことですが、この15年間毎年改善率が向上しています(2021年現在で20年以上になるのでさらに改善率は向上しています)。ただし、フィナステリドやミノキシジルの薬飲用者が増えてから、その飲用者の改善率はとても悪いです。
事実と現実を発信していることと改善率の向上が、生活の糧を得させて頂いている要因では?と感じています。
改善率は向上していますが、必ず上手くいかない人が出てくるので、育毛相談の現場では常に「何が足りないのか?」反対に「何をやり過ぎているのか?」等を確認しながら、その時々の自分が持っている知識と経験を総動員して効果の出方を確認しています。
育毛相談の現場では全ての人が改善しているわけではないので、まだまだ、勉強と研究の余地はたくさん残っていますが、15年の間に築きあげてきた育毛方法をまとめたくて出版を考えたのです(2021年現在で20年以上です)。
それと、飲む薬(プロペシアやミノキシジル)や付ける薬(ミノキシジル)が出てきて、治せない人が増えてきたことと少子化で悩む日本に必要な薬なのか?という疑問もあり、今出版をするべきだと考えた次第です。
私はそんなに偉い人間ではありませんが、出版出来れば、幾ばくかでも日本に住む方々のお役に立てるのでは?とも思っています。
さて、前置きが長くなってしまいましたが、本題の「出版を考えてわかったこと」です。
育毛に関する本を書くことを考えると、どうしても外せないことがあります。
それは、4点です。
これら4つを抜きにして、育毛方法を語ることはできません。
その為、出版企画を考え始めてから、こえらに関する本をとてもたくさん読んでみて、記述しようと思っている内容に、上記の4点についておかしなところがないのかどうか確認してみました。
結論から言うと、ほぼ間違いはないようでした。常日頃このメールマガジンやブログで書いている内容には間違いと言えるものは無かったです。
そればかしか、少々今まで知らなかったことで、育毛に役立であろうと思われることを知ることもできました。少し「ほっ」としました。
本として記述する内容は、上記の4点だけではありません。育毛相談の現場で分かった事実現実に関する内容がたくさんあります。
今号は前置きとさせて頂くとして、次号より記述内容の概略を今年1年間に渡って配信したく思います。
読んでみてご興味が湧きましたら、出版する際にこのメールマガジンで告知しますので、ご購入頂ければうれしいです。
254号は平成27年(2015年)1月10日に配信したメールマガジンです。
このメールマガジンを読んでいらっしゃる方は、何か育毛に効果のあるものを探すか、育毛に役立つ情報を探していらっしゃる方が多いと思います。
もしくは、知識を得る為に読んでいらっしゃるかもしれませんね。
世間一般的にも、効果のある育毛剤を探している方やマッサージのやり方を知りたい方が多いです。
ところが、ほとんど全ての人は、ご自分自身の中からではなく、ご自身以外のところ=外部=育毛剤・マッサージに効果を求めているのです。
効果を出すと言うのは、作用や刺激を「あなた」に与えることでもあるので、往々にして育毛剤・マッサージの効果が負担になるのです。
大切なのは、負担の大きさ=育毛剤・マッサージの効果ではなく、あなた自身の頭皮や心身のことなのに、一番大切なものをすっ飛ばしているのです。
育毛剤・マッサージの大きな負担、強い負担、これらを生かすだけの力のある頭皮・心身なら効果が生きて結果が出るようになるでしょう。
ところが、薄毛になるのは負担に負ける頭皮・心身だから毛が育たなくなっているのですから、育毛剤・マッサージの効果を求めれば求めるほど上手くいかなくなります。
こんなことを言っていると、育毛剤が一つも売れませんから育毛剤のメーカーやアフィリエイトサイトは一切言いません。
それよりも、たまたま負担を生かせる人がいて、育毛剤やマッサージの効果が結果に繋がった人を大々的に紹介する方が絶対に良いです。
たぶん、そんなことも考えていないと思います。
育毛剤を作る人も売る人も紹介する人も、全てあなた方と同じで、育毛の現場を経験していないからです。そして、治すよりも売ることを優先に考えているから。
あなたの思っている常識は、
事実現実からすると非常識かもしれない!
小冊子「非常識な育毛読本」
負担に負けやすい薄毛の方が、育毛剤・マッサージに効果を求めて負担を与え続けると抜け毛は減ります。
何故減るか?
負担を与え続けた結果、頭皮や心身の血の巡りが落ちるので新陳代謝が悪くなっていくから抜け毛が減るのです。
そして、十分成長しなくなり、刺さっているだけの毛が増えていくのです。
薄毛の人の髪の毛って、少ないのに引っ張ったりすると抜けやすのはその為。
また、薄毛になるような頭皮は、もともと頭皮の厚みがないので硬くなりやすいです。
硬くなりやすいのに、育毛剤・マッサージに効果を求めるのではなく、効果が出やすい頭皮・心身に戻してあげるケアが必要だと言うことです。
頭皮が硬い人にマッサージが薦められることが多いですね。ここ最近では、雑誌なんかにもマッサージ法が載っていたりします。
でも、このマッサージは良い場合もあれば悪い場合もあって、「やれば良い」と言うものではありません。
頭皮が硬いと言っても、大きくは「元々硬い人」と「後天的に硬くなった人」とがいます。「元々硬い人」はその人の体質なので変えようがありません。無理に柔らかくすると毛が無くなります。
問題は「後天的に頭皮硬くなった人」です。これらの人はストレスやヘアケア等の外部からの影響によって頭皮が硬くなっているのです。これらの人にも、頭皮を柔らかくするマッサージはダメな場合が多いです。
要は、頭皮が緊張して(硬くなって)、外部からの影響を防ごうとしているのに、無理やり緊張を解そうとしているのですから、薄毛の原因を呼び込んでしまうことにもなるのです。
そう言った意味で、シャンプーしながらのマッサージは最悪です。
本来は、頭皮が緊張して硬くなる理由・原因を排除して、緊張が解れやすい環境になってからマッサージするべきなのです。
そして、間違ってはいけないのは、生まれつき頭皮が硬い人=「元々硬い人」は、柔らかくならない現実です。自分が生まれ持って持っているものは、変えられないことを理解して下さいね。
薄毛の人の頭皮は硬いことが多いのです。これが先天的なものなのか?後天的なものか?でマッサージのやり方も違ってきます。
硬いと薄毛になりやすいですが、実際に薄毛になるかどうかは、また別問題と言うことです。ですから、マッサージは両刃の剣と言えますね。
育毛剤の効果に頼るケア、マッサージの効果で頭皮を柔らかくしようとするケア等々、外部からの効果でなんとかしようとする方法では、その人の薄毛の原因を排除するのではないので、毛が根を張れない頭皮になってしまう可能性が高まります。
あなたに必要な育毛法の中で、育毛剤やマッサージの目的・役割をどうするか?を考えることが必要です。これら二つは不要な場合もあるのです。
253号は平成26年(2014年)12月27日に配信したメールマガジンです。
今号のタイトルをみて「?」に感じた人がいらっしゃると思います。
そう思う人が結構多いかも?
「抜け毛が増えて薄毛になる」って当たり前のことじゃないのか!と考えるのが一般的な常識だからです。
前号では、医学の世界:日本の皮膚科学会が出した男性型脱毛症診療ガイドラインでは、薄毛を以下のように定義していると記述しました。
これを読む限り、どう読んでも抜け毛が増えて薄くなるなんて読めません。ましてや「抜けること」に問題があるなんて読めません。
ところが、薄くなる際には現実問題として毛が抜けて薄くなっていきます。当たり前と言えば当たり前ですが、ここに大きな落とし穴があるのです。
それは何か?と言えば、ほとんどの人は抜ける毛に気がいきますが、残った毛のことを考えないことです。
脱毛症の場合は、抜けた後には生え替わってこないので、残った毛も抜けた毛と同じなので分かりません。
あなたの思っている常識は、
事実現実からすると非常識かもしれない!
小冊子「非常識な育毛読本」
薄毛になる場合は、抜け毛の後に残った毛は抜けた毛よりも細くなっているし、成長しなくなって毛が増えているはずです。
ただ、薄毛として見た目に発症する際には、大量の抜け毛になる場合があります。
大量の抜け毛になる理由が薄毛の原因の一つになるのですね。
それを知る為に、ご相談者の方には必ずお聞きすることがあります。それは薄毛と気づいた時の前の抜け毛に関してです。
本数・どんな毛が抜けていたか(太さと長さ・先が尖がっていたか)をお聞きします。
ところが、薄毛が発症する前の抜け毛のことを覚えている人は、ほとんどいらっしゃいません。ほぼ100%の人は、薄毛が発症した時から後のことしか覚えていないのです。
薄毛発症前の抜け毛を覚えていない理由には、以下の3つが考えられます。
と言うことは、たいていの薄毛が発症する前には、抜け毛が少ない=目に付かない期間が続いていたのです。
毛は抜けて生え替わっているのが普通です。約10万本程度ある言われている毛の本数を維持しようとすれば、成長期に応じた抜け毛の本数になるのが普通です。
これらから計算すると、一日の平均の抜け毛の本数は、男性で110本前後・女性で60本前後になります。
あくまでも平均値として出している抜け毛の本数なので、男性で多く抜ける時は150本くらいで少ない時で70本くらい、女性で多く抜ける時は80本くらいで少ない時で40本くらいは一日で抜けていると言えます。(絶対数ではなく、相対的な本数です)
そしてそして、総本数が10万本を超えるくらいにある場合には、上記の本数よりも抜け毛の本数は増えると言うことになり、成長期が異常に長い人の場合には抜け毛の本数は上記よりも少ないと言うことです。
ここで言いたいのは、薄くなる前に次に生え替わってくる毛の成長期が短くなっていて、抜けずに立ち枯れた毛が増えるような頭皮になっていたからと言うこと。
1本の毛の毛周期は以下の通り
「発毛し→1.成長し始めて→2.十二分に成長し→成長が止まり→抜ける」
薄毛でない場合には、1本の毛が抜ける時は次に育つ毛に押し出されるようにして抜けるのです。
が、薄毛になる時には、「1」と「2」の期間が短くなり、次の毛が育ってきていないので、抜けずに立ち枯れたまま残るようになってしまうのです。
そんな立ち枯れた成長しない毛が増えると、抜け毛は減ります。
だから、薄毛が発症する前には抜け毛が気にならなくなっていたのは。次世代の毛が育たなくなっていた為なのです。
そんな頭皮にするのが本当の薄毛の原因で、もう一つ踏み込めば、頭皮への血の巡りを悪くする習慣も薄毛の原因になるのですね。
こう言ったことを書くと必ずご質問を頂きます。それは、冬場から春先にかけて抜け毛が減るのを気にされる方がいらっしゃるからです。
抜け毛ばかりを気にしていると、抜け毛ばかりが気になって必ず判断を間違えます。
薄毛が発症する時も毛は抜けるし抜け毛は増えます。
薄毛が治って行く時も毛は抜けるし抜け毛は増えます。
抜け毛が減って発毛するのは、脱毛症が治る時だけで、男性の薄毛・女性の薄毛が治っていく時には抜け毛は増減するのです。
252号は平成26年(2014年)12月13日に配信したメールマガジンです。
世間の育毛剤の広告や改善事例を見ていると、薄毛と脱毛症を一緒くたにしているものがほとんどです。
薄毛と脱毛症は症状自体が根本的に違います。治り方も全く違うので同列に捉えていると上手くいきません。
特に、薄毛のケアをする際に脱毛症を治すつもりで取り組むと、ほぼ間違いなくケア法を間違えて毛を無くす可能性が高まります。
そこで、医学の世界では男性型脱毛症をどう捉えているか?を調べてみました。
2010年に日本の皮膚科学会が発表した男性型脱毛症診療ガイドラインに以下のような説明があります。
ーーー以下原文を掲載します。
男性型脱毛症とは、毛周期を繰り返す過程で成長期が短くなり、休止期にとどまる毛包が多くなることを病態基盤とし、臨床的には前頭部と頭頂部の頭髪が軟毛化して細く短くなり、最終的には額の生え際が後退し頭頂部の頭髪がなくなってしまう現象である。
休止期脱毛とは異なり、パターン化した脱毛が特徴である。
ーーーここまで
上記の男性型脱毛症の病態を簡単に要約すると
これを読んでどう感じますか?抜けることが問題だと思うでしょうか?
誰が読んでも、抜けることが問題だと読めないと思います。成長期が短くなって、太く長く成長しないのが薄毛の問題なのにどうして脱毛症と表現するのでしょう?
とっても不思議な表現を医学会では使いますね。
通常は
男性型薄毛:額と頭頂部から段々と成長しなくなり薄くなっていく。
女性型薄毛:頭頂部全体に渡って段々と成長しなくなり薄くなっていく。
と表現すべきだと思います。
そうしないと、大きな過ちを犯してしまいます。
現に、某育毛サロンのCMは「抜け毛を減らして発毛させよう」なんて広告を大々的にうっていますし、リアップのCMは「強く、太く、発毛」なんて謳っています。
効果効能でも「壮年性脱毛症における発毛、育毛及び脱毛(抜け毛)の進行予防」なんて謳っています。「脱毛(抜け毛)の進行」って表現もおかしなものですよね。
ただ、抜けることが問題なるものがあります。それが、本当の意味での脱毛症です。
本当の意味での脱毛症は、円形脱毛症やびまん性脱毛症を言います。
脱毛症を理解する為に毛周期についてはよくご存知の方が多いと思いますが、よく分からない人もいらっしゃるでしょうから簡単に書いておきます。
1本の毛が「発毛し→1.成長し始めて→2.十二分に成長し→成長が止まり→抜けて→発毛し→1.成長し始めて→2.十二分に成長し・・・」を繰り返すのを毛周期と言います。
上記の毛周期を繰り返して、全ての毛が生まれ替わるのに、男性で2年~3年・女性で4年~6年くらいでは?と言われています。
薄毛とは、生え替わりながら段々と、上記の毛周期の「1.成長、2.十分成長」の期間が短くなり「成長が止まりから発毛し」までの期間が長くなっていく現象です。
男性の場合は、2年~3年の毛周期を2回か3回繰り返しながら、段々と額の後退や頭頂部の薄毛が表面化します。
女性の場合は、4年~6年の毛周期を2回か3回繰り返しながら、段々と頭頂部全体が薄くなるのが表面化します。
ですから、男性も女性も薄毛が表面化するのに何年もの年月がかかっているのです。
改善する際は、毛周期を繰り返しながら段々と太さが戻ってきて、成長期が伸びるようになっていくので年月がかかるのです。
ただ、寿命や太さがゼロになった毛は戻りません。
何かの原因があって、上記毛周期の「1」か「2」の成長期の段階で、いきなり抜けて生え替わって来ないので数日か数か月で毛が無くなります。
部分的に円形に無くなるのが円形脱毛症で、全体的に毛が無くなるのがびまん性脱毛症です。
成長期や太さがゼロになっているわけではないので、原因を解決できれば1年程度の短期間で元に戻ります。
それも、毛の無い部分にいきなり太くて黒々した長い毛が戻るので見違えるような回復の仕方をします。
薄毛と脱毛症の違いが分かると、某育毛サロンの「抜け毛を減らして発毛させよう」とか、リアップの広告の「強く、太く、発毛」とかは薄毛が治る効果ではなく、脱毛症が治る効果だと言えますね。
男性型脱毛症と言われるものは、本当は男性型薄毛であって脱毛症ではありません。女性の場合も、女性型薄毛であって脱毛症ではありません。
でも現実問題として、抜け毛が増えて薄くなってしまった。これって脱毛症じゃないのか!と訴える方もいらっしゃるでしょう。次号では、その辺のことを詳しく記述しますね。
251号は平成26年(2014年)11月29日に配信したメールマガジンです。
ご相談を受けていて、常々感じることがあります。それは、ほとんどの人=全てのご相談者の方々は、ご自身のことを全く理解されていない事実です。
ご自身のことを分からずに、外からの育毛の効果があると評判の製品や方法で、取り組んでこじらせている人が多いのです。
外からの育毛の効果とは、頭皮に付けるもの・飲むもの・頭皮のマッサージ・頭皮を洗うもの等々のご自身以外の物や事・方法での育毛の効果を言います。
簡単に言ってしまうと、育毛の為のテクニックに頼っているのですね。
こじらせていますから、生えてきている毛も状態がとても悪く、こじらせている状態を改善した上で、抜けて生まれ替わらないと駄目な毛にしてしまっているのです。
人間だれしも「灯台下暗し」とか「隣の芝生は青く見える」で、ご自身以外の外に目が行きがちなので分からないではありません。
が、もう少しご自身の事にも目を向けて欲しいですね。
例えば、アトピー体質の人(子供の頃アトピーだった人も含む)の場合、アトピー体質じゃない他人が良いと言っていることはたいてい駄目な育毛製品・育毛方法だと思った方が良いです。
育毛剤の効果に頼る・飲む育毛剤の効果に頼ると失敗する理由は、育毛の効果には必ず負担が伴うからです。負担を強いるから育毛の効果に繋がるのです。
プロペシアなんかは、「副作用はほとんどない」とおっしゃる医師が多いようですが、本当にそうでしょうか?
医薬品ですから究極の化学物質で、かつホルモンを操ろうする薬です。それで、育毛の効果だけがあって副作用がないなんて言うのは、売りたいが為に訴えているとか思えません。
飲んでいる時に感じる副作用もあれば、飲むのを止めた後から出てくる副作用もあるはずです。飲み始めて2年後とか3年後に出てくることもあるようですから。
飲んでいる時の副作用にしても、2005年の認可された当初は「性的なものだけで思い込みから来ていることがほとんど。」と言われていたのに、今は心の問題も出てきて、かつ不可逆的になる人もいると言います。(そんなことは、2005年に認可された時から分かっていたこと)
人体実験されているようなものです。
また、リアップは1999年~2009年までの10年で4500万本以上の販売数だそうです。2014年では7000万本を超えているのでは?と言うくらいに売れているのに、リアップを使って薄毛が治ったような人は見たことがありません。
ネット上の評判を見ていると、良いと言う情報が多いけど・・・。ご相談にいらっしゃる人は、「最初は良かったけど、続けていると駄目になっていく」とおっしゃいます。
ネット上の良い評判とご相談にいらっしゃる人がおっしゃることとを比べた時、どちらの言い分の割合が多いのでしょうか?
今一番聞きたいのは、過去にプロペシア=フィナステイリドやミノキシジルタブレットを飲んでいた人は、止めた後にどうなっているのかと言うことです。
飲んでいる時と飲むのを止めた後のことを詳しくお聞きしたいですね。
育毛剤や薬以外にも、育毛サロンのケアや美容外科での治療があります。
弊社へのご相談者の中には、育毛サロンに相談にいったことがある人や実際に1年2年と通われた人もいらっしゃいますし、美容外科に通われていた人もいらっしゃいます。
いずれも費用的には結構高額で、弊社よりも相当高額です。美容外科で弊社の1.5倍~2倍程度で、育毛サロンだと安い方で2倍、高い方だと4倍くらいのところもあります。
高額だから良いとか悪いと言う話ではなく、それだけの高額の費用を頂く割には無茶なケアや治療をするのです。
頭皮が綺麗になり過ぎている人もいれば、頭皮が真っ赤になっている人もいるし、フケだらけになっている人もいるし、体調を崩している人もいます。
ケアや治療で正常な頭皮や体になっていたのに、「毛が増えなかった」と言うならある程度仕方がないです。人は機械や人形ではないので、無くなったものが戻るかどうかなんてわからないのですから。
ところがそうではなく、頭皮や体を悪くして毛を無くしているのです。
何故、そうなるのかと言うと、ご自身のことを分かった上でどんな方法を採ると良いのか?その為にどんな製品が必要なのか?を最初に分かっていないからです。
効果があると言う評判や、医師と言う権威に頼ると上手くいかないことがあります。
効果がある言う評判を流している人や医師にご自身のことを聞いてみて下さい。
例えば、私はアトピー体質ですが、この商品や方法は大丈夫ですか?と。
アトピー体質であることを考慮せずに、リアップを薦めてきたり、ミノキシジル製剤が良いと薦めてきたり、プロペシアを薦めてきたりするのは全く分かっていない証拠です。
アトピー体質以外の人でも、効果ばかりで副作用はないなんて助言さえれたら、その方は何も知らないからだと思った方が良いです。
こんなことを長々と書くのは、効果優先でケアに取り組んできた人や育毛サロンに長年通っていた人の場合には、触りたくない頭皮・体にしていることが本当に多いからです。
高い効果・早い効果には、必ず強い副作用が伴います。このことは、忘れないようにして下さいませ。
低くて遅い効果しか出さない方法を採っても、結果的に高い効果が早く出る場合があります。
250号は平成26年(2014年)11月15日に配信したメールマガジンです。
心の基礎を整えるには、交感神経と副交感神経の切り替えが上手くできないといけません。
日中は誰でも交感神経が優位に立っていて、毛の生育に関わる部分への血流はある程度制限されています。
が夜になって副交感神経が優位に立ち、リラックスできる時間を取れれば、毛細血管の収縮が緩和して、柔らかく伸び縮みするようになるので血の巡りは制限されなくなるのです。
特に、夜寝ている間は誰でも副交感神経が優位に立っていて、人の体は全身に血を巡らして、日中疲れた部分や痛めた部分を自己修復しているのです。
毛も同じで、この時間帯に緊張が緩んで血流が良くなることで、毛細血管に十分血が巡って毛に栄養が配分されるのです。
日中に体を動かして筋肉が付いていることで、もっと血の循環が良くなります。だから、毛はちゃんと成長するようになるのですね。
前号でお知らせしましたように、円形脱毛症やびまん性脱毛症にも有効なのです。
ところが、ストレスに弱い人はちょっとしたことをストレスに感じてしまい、交感神経が優位に立ってしまい、夜になっても副交感神経との入れ替わりが上手くいきません。
血流が制限されたままになってしまいます。
交感神経が優位なままだと、寝ても翌朝に疲れが取れていないとか、熟睡できていないとか、寝たような寝ていないような中途半端で起きることになります。
そうなると、いくら頭皮のケアを行っていて頭皮の条件が整っても、心身の血流が制限されているのですから毛が育つようにはなりません。
実際、相談室でも疲れが溜まっている人の場合、いつもより抜け毛は多くなり、毛の反応の効果の出方がとても悪いです。
と言うことは、夜とか日中でも休息する際には副交感神経が優位に立ちやすい状態になれば良いということです。
現在の多くの方の食習慣を聞いていますと、完璧にカルシム・マグネシム・タンパク質不足です。
カルシム・マグネシウムが不足している上に、ストレスを抱えているのでリラックスに必要にな脳内アミノ酸が枯渇しているのでは?と感じる人もいらっしゃいます。
カルシウム・マグネシウムは、鎮静作用があるのですが、ご相談者の方々の食生活では不足しているな?と感じることが多いです。
また、お茶を飲む習慣のない人が多いので、テアニン等のリラックス効果のある脳内アミノ酸が不足しているのではないか?と感じる人も多いです。
そりゃまあ、ストレス社会なのに無防備になっているのですね。
そこでご相談者の方に常々ご助言しているのが、コンビニ食・ファーストフード・清涼飲料水を止めることと、朝食には生野菜にチリメンジャコをかけて自然塩と亜麻仁油・えごま油・オリーブオイルで食べることです。せめて夕食には毎日納豆1パック。
飲むものは、ボルビック等のミネラルウォーターです。水道水なら塩素を除去した後の水です。
こうすることで、白砂糖や保存料・防腐剤を含む食品を減らせることができるので、カルシウムの減少を防げて、血糖値の上下も穏やかになりやすく、休息時に副交感神経が優位になりやすいです。
理気健康茶を飲んでいらっしゃる人もいて、そんな方は経過がとても良いです。
その他、食生活では納豆やキムチの発酵食品、豆腐やおから等の大豆製品なんかも摂ると良い食品です。同じ発酵食品でもヨーグルトはお勧めしません。
イライラしている人、中々寝付けない人、怒りっぽくなっている人、帰宅後鏡を見たら目じりが吊り上り加減になっている人、一度ご自身の食生活を振り返ってみて下さい。
それともう一つ。
お風呂から出たら、PC・携帯・スマホ等の電子機器を触らないことです。
これらの画面を見ると、せっかく副交感神経が優位に立ちかけているのに、交感神経を興奮させてしまうので、熟睡できなくなってしまいます。
食習慣だけでなく、こんな習慣も育毛にはマイナスになっているので、普段の生活を見直したいものです。
以前、お風呂に入ることすら忙しくて面倒で、シャワーで簡単に済ませていらっしゃる人がいました。
無理やり、湯船にゆっくり浸かるようにしてもらったところ、湯船に浸かることで疲れの取れ方が全く違うのを実感されたようで、それ以来シャワーで終わらすことが無くなったとおっしゃっていました。
こんなところにも、育毛にはマイナスになる要因が潜んでいるのです。
最近ではやっと朝シャンが駄目だと言う話が流れるようになりましたが、私がこの仕事を始めた当初は、朝シャンが駄目だと助言しても中々聞いてもらえませんでした。
たぶん、食べるものの話にしても、朝シャンと同じように、中々聞いてもらえない可能性があります。
習慣を変えるのは大変ですが、手軽に簡単に安価なものには、得るものが少ない割に失うものが大きいと言うのを知って欲しいですね。
髪の毛が大事か?手軽・簡単・安価が大事か?
どちらも得たいと言うのは、欲張りと言うものです。
249号は平成26年(2014年)11月1日に配信したメールマガジンです。
頭皮の健康を取り戻すにはどうするのか?前号では以下の二つの段階を踏むと言うことでした。
頭皮の状態次第では、二つ目から始める場合もあるのです。
ところが、頭皮の状態が良くなり、健康的になってきているのに、毛が増える方に向かない人が結構多くいらっしゃるのです。
こんな頭皮に戻ってくると、毛に毛が増える為の効果が出てきます。
その効果が何か月も何年も出続けていると、毛を作る機能が戻ってくるので、
と言う効果に繋がってきて、最終的に本数も増えてきます。
ところが、1年たち2年たちしても、一向に毛が増える方に向かない人が結構いらっしゃるのです。
私のところでの初回のご相談時には、職業から始まって、ストレス関係のお話し、体質等々
かなり根掘り葉掘りお聞きしています。
その方々の初回のご相談時のお話を見直してみると、食習慣や動かない習慣・ストレス対策に問題があったのです。
心と体の健康に問題があったのですね。
要は、土台を支える基礎が出来ていないから、土台としての効果が出ているのに、成果に繋がっていなかったのです。
前号でお知らせしたとおり
この二つがあることで建物としての毛が育つ(建つ)のです。
まず、ご自身の今日の一日を振り返ってみて下さい。
どれだけ全身を使って動いたかです。歩いた距離や時間でも構いません。
ほとんどの方は意識していないので、「自宅から駅までと駅から仕事場まで歩いたけど・・・」とか「家から車までと車から仕事場まであるいたけど・・・」とかになると思います。
家から車まで歩き、車から仕事場までしか歩かなかった人なら、今日一日で10分も歩いていないことになり、PC業務くらいしかしていないなら、ほとんど体を動かしていないですよね。
仕事が農業・漁業・林業の一次産業や建設現場なら、かなり体を動かすでしょうから問題はないと思います。
営業の方でも歩き回っていらっしゃるなら問題ないでしょう。
が、事務仕事やシステムエンジニア・PC業務が中心の方、営業でも車で回るのが中心の方、立ち仕事の方等々なら、一日で動いている時間がほとんどないでしょうから基礎ができません。
動かない生活は全身のエネルギーの流れが悪くなるので、血の巡りが悪いのが普通になってしまい、心臓から上にある頭皮にまで血が巡りるのが弱くなります。
効果が出ているのに成果に繋がらない理由です。
食習慣が影響しているのか、夜型の生活が影響しているのか等々、その原因がはっきりしないのがストレスに弱い人が多いことです。
ストレスがないと人は生きていけませんが、過剰になっていると自律神経の交感神経優位の状態が続くので血の巡りが悪化します。
交感神経が優位に立っていると毛細血管は収縮するので、血流が制限されてしまうのです。
この状態が究極に影響しているのが、円形脱毛症やびまん性脱毛症です。
毛細血管の浅いところで収縮すると小さく円形に抜けて、深いところで収縮すると大きく円形に抜けます。そして、血流が制限されているので生え替わってこないのです。
びまん性脱毛症とは、毛細血管の先の方で収縮してかつ、頭皮全体に起こるので、全体の毛がパラパラ抜けます。円形脱毛症と同じように、血流が制限されるので生え替わってきません。
ストレスによる薄毛は、円形脱毛症やびまん性脱毛症のように血流が制限されるのでなく、血の巡りが悪くなり毛が段々と育たなくなるのです。
毛が成長しなくなってくるとパラパラ抜けることがあるので、びまん性脱毛症と似ていると言えますが、薄毛の場合は抜けた後には細くなっていたり、成長期が短くなっている毛に生え替わっていきます。
どちらも、交感神経が優位に立った状態が続いていることに原因がありますから、副交感神経と交互に入れ替わるような習慣を取り入れれば良いのです。
そんなことに気を向けたことがあるでしょうか?ほとんどの人はないと思います。
対処法としての一番のポイントは、全身を温めてあげることです。こうすることで、副交感神経が優位に立ちやすい環境を作れます。
体を温めること以外に大切なのは、普段の食習慣なのですね。
これについては次回に。
248号号は平成26年(2014年)10月18日に配信したメールマガジンです。
出版企画を書いている時、
「今、私が提供している育毛の助言って、何が元になっているのだろう?」
「何がポイントになっていて、多くの方に効果が望めるようになっているのだろう?」
って、考え込んでしまいました。
朝と言っても夜中の2時半頃に目が覚めて、起床する6時頃まで眠れないのが2日も3日も続きましたから、相当考え込んでいたのだと思います。
それで、やっと分かりました。答えは、二つありました。
この二つは切っても切れる関係ではなく、どちらが欠けていても毛の生育に繋がらないのです。
この二つが毛の生育に必要な理由が、文字情報だけでは表現が少々難しいです。が、建物に例えると分かりやすいです。
「1」→「2」→「3」→ジャンプ。ですね。
振り返ってみると、知らぬ間にこの二つの助言をご相談者にしていたのです。
現代社会は、この二つ(頭皮と心身)を壊すものが多く、それらが生活に欠かせなかったりするので、頭皮や心身の健康を壊すのです。
一例をあげると、ヘアケア製品があります。市販されているヘアケア製品:これらは全て頭皮の健康を害します。が、全て止めてしまうには抵抗感の強い人が多いでしょう。
が、1950年頃(戦後すぐ)の日本人なら、ヘアケア製品を使っている人は、ごく少数だけいる状態だったと思います。
それも、せいぜい椿油でセットしていたくらいでしょうか。ヘアケア製品は何も使わないでハゲ・薄毛の人がいたのでしょうか?
年齢にもよるでしょうが、10才代・20才代・30才代・40才代くらいまでは、ほとんどいなかったのでは?と思います。5000人か1万人に1人くらいはいたでしょうが・・・。
戦前戦中戦後の時代の写真を見た時、これらの年代の人にどれだけ薄毛・ハゲの人がいるでしょう?
人生50年か60年の時代でしたから、50才を過ぎてから薄毛からハゲへと移行していたのではと推測します。
ただし、例外的に若い頃からハゲの人はいたと思います。こんな人は、20才前後から22才前後で一気に毛が無くなります。
現在でも5千人か1万人に1人くらいの割合で、こんな男性がいらっしゃいます。この確率は、今も昔も変わらないと思いますね。
ちなみに、女性の薄毛なんかは、1900年頃は皆無に近かっただろうと推測できます。<.p>
こういったことから、頭皮の健康と言う意味では、ヘアケア製品の影響がとっても大きいのです。
参考になると思うので、私の経験を書いておきます。
私は1959年生まれです。18才の時の1977年に大学に入学しました。
当時は、学生と言えば4畳半一間で風呂なし・共同便所が当たり前で、お風呂は銭湯に行ってました。
私が通っていた大学の場合、アパートを借りての一人暮らしの学生が半分、自宅から通っているの学生が半分くらいでした。
ほとんどの一人暮らしの学生は貧乏学生で、一週間に一度銭湯に行けば良い方だったと思います。
ただ、その一人暮らしの学生の中にもきれい好きな男もいて、そんな男は毎日銭湯に行って、毎日洗髪していました。
毎日銭湯に行っていた男に限ってヘアケア製品もちゃんと使っていて、いつも髪の毛をセットして小ぎれいにしていました。自宅から通っている男の場合も同様でした。
大学を卒業して42才くらいの時、大学の仲間と会う機会と、高校時代の同窓会が続けてありました。
その時には、すでに今の育毛の仕事をやり始めていた頃で、みんなどうなっているのだろう?と興味津々で出席することにしたのです。
そしたら、驚くことにくっきり分かれているのですね。
週に一回銭湯に行っていた奴には、薄毛とかハゲは誰もいないのに、毎日銭湯で頭皮をシャンプーして髪の毛をセットしていた男にはハゲている奴が圧倒的に多く、豊富に髪が残っている奴はすごく少ないのです。
明らかに差がありました。
このことと、ご相談者の頭皮を温浴する時に見たことで、頭皮の健康を害するのは何で、頭皮の健康に役立つには何が必要なのか分かったのです。
相談室で頭皮の温浴をすると、ほとんどの人の頭皮や髪の毛からヘアケア製品の残留物が取れて溜まる水が濁り泡立つのです。
それと同時に毛に元気が戻りふんわり立ち上がります。
2010年以降は、頭皮のすすぎに気を使う人が増えたこととシャンプーに気を使う人が増えているので、見た目で頭皮にヘアケア製品が残留している人は減っています。
以上のことから、頭皮を健康にするのに必要なことは二つです。
ご相談者に助言するのは、あくまでも頭皮の状態次第です。相当駄目な頭皮になっている場合は、一つ目の何もしないで頭皮の湯シャンをするを選択します。
相当駄目な頭皮とは、頭皮の痒みがひどい+頭皮が赤くなっている+頭皮に出来物が出てきてフケがひどい、の3つが重なっている時です。
皮膚科で、脂漏性湿疹・皮膚炎と診断された人も同様です。
頭皮を悪化させている直接的な原因物質を排泄し、洗い流してしまうのです。頭皮に何もしなければ頭皮は少しずつ元に戻り始めます(脂漏性湿疹・皮膚炎はちゃんと頭皮のケアをしないと戻りません)。
今のところ、ご相談者の一割二割くらいが相当駄目な頭皮の方です。相当駄目な頭皮が改善されてきたら、二つ目の頭皮のケアに移行します。
相当駄目でない頭皮の場合は、二つ目の頭皮を保護することを優先して、洗髪後に頭皮の■■の為に適した水を使うことから始めます。
頭皮を保護して水を使うことで、頭皮の回復を促すのです。
頭皮の状態が比較的良い場合は、その頭皮に合わせたローションを加えて効果を高めるようにしています。
こうして、少しずつ頭皮の改善を図り、毛の育つ頭皮の土台を整えていくのです。
頭皮の健康が整ってくると毛の育つ土台が出来上がり、毛と言う家が建てられるようになるのですね。
247号は平成26年(2014年)10月4日に配信したメールマガジンです。