今のあなたの頭皮はどんな状態? 頭皮、頭皮と言っても人それぞれで、「●●でなければいけない」頭皮はありません。 ただ、「□□だったら駄目でしょう」と言う頭皮はあります。そのことをよ~く理解しておかないと、なれない頭皮を基 […]
前号232号では頭皮について書いています。
それを読んで頂ければ、効果的に育毛方法に取り組むなら、まず「あなた」本来の頭皮に回復してあげるのが先決です。と言う話になるであろうと予測が付きます。
が、実はその前に必要なことがあります。それが今号で記述する内容です。
育毛方法であろうと、美容方法であろうと、生活習慣の基本が乱れていては効果に繋がりにくいです。
ですから、「効果的な育毛方法を採る為に」は、普段の食習慣を始めとして健康的である必要があるのです。
何事も基本が大事で、悩んだ時は常に基本に戻る必要があるのですが、効果を求める人ほど基本をないがしろにしています。
例えば、運動選手を例にとってみます。2014年春の選抜高校野球が甲子園で開催されました。
この春の大会には、私の母校である海南高校硬式野球部も出場しています。
結構伝統のある野球部で、戦前と戦後すぐの頃はよく甲子園に出場していました。
昭和の半ば頃から進学校になってしまった為、1964年に出場した後長らく出場していませんでしたが、伝統校が何故比較的弱くならないのか?は常に基本を大事にして繰り返すからではないかと思っています。
強くならないチームや草野球をしている人たちと全く違うのは、基本を繰り返して、ちゃんと身に付けているか?基本よりも、恰好の良いプレーをしようとするのか?の違いです。
これが分かったのは、社会に出て草野球をするようになってからです。
そして、今の育毛を仕事としご相談を承っていて、上手くいく人と行かない人を比べた時です。
上手くいきやすい人は、助言に対して素直に聞いてくれますが、上手くいかない人は、知らぬ間に自己流になっていたり、ネットの情報を仕入れて取り組んでいたりします。
ここ10年くらいは、しつこいくらいに基本的なことを言うようにしているので、自己流やネットの情報を真似る人は減りましたが、よくお聞きしないと、どこか抜けていたりします。
当然ですが、基本を大事にしていても、なかなか上手くいかない人もいらっしゃいます。が、基本的なことを分かっていると次のケアに取り組む際にとても有効になります。
変な癖がついていると、いろんな方法に取り組んでも、その変な癖が邪魔をして上手くいきません。
これ、実はスポーツも同じですね。私の経験ですが、子供頃から野球をしていました。
ちゃんと指導してくれる人がいなかった為に、中学校に入学する頃には、変な癖がついていました。(クラブの使い方やバッティングの仕方等々)
その癖がずっと取れないまま高校野球をしたものですから、野球の上達には限界があったのですね。(センスや才能も問題もありますが、今だから分かることです)
育毛のご相談を承り助言をしていると、変な癖が付いている人が本当に多いのです。
世間的な一般情報にも、怪しいものがあるのですが、その怪しいものを正しいと思って取り入れているのです。
ちゃんと指導してくれる人がいない悲劇としか言いようがありません。
その怪しいことを指導しているのが、美容師さんであったり毛髪診断士の方であったりするのですから救いようがありません。
一例をあげると
一番ひどいのがシャンプー法です。
多くの方は、「マッサージするようにシャンプーしなさい。」と教えられていると思います。
これをやると、一番いけません。
理由は、洗髪中は頭皮の緊張が緩み易く毛穴が広がりやすいからです。
こんな環境の時にマッサージするようにシャンプーするのは、シャンプーの洗浄成分で皮膚や毛穴内部を痛める元になってしまいます。
シャンプーの目的は、頭皮の緊張を解すことではありません。皮膚表面の汚れを無理なく洗い流すことにあります。
ですから、シャンプーはできるだけ少ないシャンプー剤で、手短に簡単に洗い流すことが大事なのです。
使うシャンプー剤により影響度は変わりますが、「少ない量で・手短かに・簡単に」が出来ないと、どんなシャンプー剤を使っても上手くいきません。
シャンプー法には、ほかにも必要なことがありますが、上記の3つが出来ていないと駄目でしょうね。
二例目としてあげるなら、マッサージ法です。
ただし、マッサージ法の話は基本と言うよりもテクニックの話に近いです。
いろんな情報を見ていると、美容師さんや毛髪診断士の方々・育毛カウンセラーの方々に、また、ネットの情報や広告紙面の中で
次のように助言されたり記事を見たことはありませんか?
「硬い頭皮をマッサージして柔らかくしなさい。」
一見とても効果的なことを助言しているように思います。が、これにも危険な要素が横たわっているのです。
以下は、絶対ではなくあくまでも傾向の話です。
薄毛の人の頭皮や部位は硬くなっていることが多いです。(毛の多い人でも硬い方はいらっしゃいます)
反対に毛が太くて多い人の頭皮は、弾力のある柔らかさをしていることが多いです。
こういった傾向があるので、「硬い頭皮をマッサージで柔らかくしなさい。」となるのでしょう。
これ、間違える人がとても多く、前号で書いた通り、柔らかい毛細血管を切ってしまい、ズルズルと動くだけにしてしまっている人が多いのです。
これじゃ、何の為にマッサージしているのか分からないです。
前号で書いた通り、大事なのは、硬くなっている原因を見つけて改善することです。
その上で、柔らかくなりやすい時間帯に、柔らかくなるようなケアをするのが一番適しています。
今号は、少々考え方的な話が多くなりました。でも、これが理解出来ていないと、ついついテクニックに走ってしまい、上手くいかなくなった時に戻るべく場所が無くなってしまいます。
233号は平成26年(2014年)3月22日に配信したメールマガジンです。
頭皮、頭皮と言っても人それぞれで、「●●でなければいけない」頭皮はありません。
ただ、「□□だったら駄目でしょう」と言う頭皮はあります。そのことをよ~く理解しておかないと、なれない頭皮を基準や目標にしてしまいます。
どんなことにも個体差があるので、世間的に言われる基準や標準を目標にしないで下さい。
目標にするのは、あなたの正常な頭皮です。
まず最初に見るべきは、側頭部から後頭部にかけてです。薄くなりづらい部位なので、ここの色があなたの正常な頭皮の色に近いです。
が例外があります。それは、脂漏性湿疹・皮膚炎の方と女性で側頭部が薄い場合です。
この2つの場合は、側頭部から後頭部にかけては本来の色ではないので、基準にしないで下さい。
この2つ場合は、ケアをやっていく中で、本来の色を見つけるしかありません。
次に硬さ(固さ)です。
ご自分の頭皮ですから、小さい頃から洗髪時によく触っているはずです。硬い(固い)頭皮の人もいれば、柔らかい頭皮の人もいらっしゃると思います。
頭皮の硬さ柔らかさには、かなり個体差があります。成長期が終わった頃の硬さが本来の硬さ(固さ)・柔らかさに近いです。
と言われても分からない人が多いと思います。
こんな時は、頭皮全体を両手のひらで左右からつかんで、前後左右円を描くように動かしてみましょう。指を立てたら駄目です。
全体的に同じように動くなら、問題ないでしょが、河童の皿の部分や前頭部だけ動きが悪い場合は、少々硬くなっている可能性大です。
その硬くなっている部位が薄くなっているか、なり始めていると思います。
頭皮の硬さは、頭皮全体を両手のひらで左右からつかんで、前後左右円を描くように動かしてみて、動き方から基準を見出して下さい。
ただし、硬い部分があるからと言って、マッサージで柔らかくしようとしないで下さい。こんなことをすると、ついつい無理強いしてしまうので細くて柔らかい毛細血管を切ってしまうことになりがちです。
大事なのは、硬くなっている原因を見つけて改善することです。その上で、柔らかくなりやすい時間帯に、柔らかくなるようなケアをするのが一番適しています。
次に、多くの方が勘違いしていて、間違っている皮脂の分泌についてです。
表面がテカっている(光っている)のは、皮脂の分泌が多いのではありません。
これを確かめる為に、頭頂部で良いので指の腹で少し強くこすってみます。たいていの人は、この指先を見ると光っていると思います。
この程度では皮脂の分泌が多くはなく普通です。皮脂の分泌ほど個体差があるものはなく、大まかには以下のような差があります。
毛が細くて柔らかい人は、薄毛になりやすく皮脂の分泌は少な目です。
毛が太くて多い人は、薄毛になりにくく皮脂の分泌は多めです。
この比較は、相談室でお湯のみで頭皮を洗って分かったことです。
一番問題になるのは、表面がテカっているのに元来皮脂の分泌が少ない人です。こんな人は、お湯のみで洗っても取れる皮脂は少ないのです。
何故頭皮がテカるようになっているか言うと、取ってはいけない皮脂を取ることが習慣になっていて、頭皮が危険な状態になっている為に、体が頭皮表面に皮脂の分泌を増やして守ろうとしているのです。
こんな人の場合、頭皮が危険な状態になっているので、頭皮がおかしい状態になっています。以下に記述するようになっています。
頭皮が赤くなっているか、茶色っぽくなっているか、淀んだような白い色になっているか、黄色っぽくなっています。
頭皮を痛めているので、血が集まってきて修復しようとしているのが当たり前になっているのです。
皮脂が多いのが悪いのではなく、頭皮を痛めている原因を修正しないと悪化します。
頭皮を痛めている為に皮脂の分泌が増えて、その増えた皮脂を餌にする皮膚常在菌の繁殖が激しくなることで頭皮に匂い(臭い)が出てきます。
頭皮が匂う(臭う)の嫌だと言う理由で、皮脂を取るような清潔志向の強い洗髪を続けていると、さらに皮脂の分泌が増えるだけなので、頭皮の匂い(臭い)は悪化することはあっても改善しません。
また、異常繁殖した皮膚常在菌の影響で、頭皮が赤くなる場合が多いです。行きつく先は、皮膚炎です。
頭皮が匂う(臭う)とか赤くなるのと同時に、痒みが出てくることが多いです。頭皮が荒れているか、炎症を起こしているか、皮膚常在菌の影響によります。
毎日洗髪していると問題ないが、洗髪しないと頭皮に痒みが出るとかフケが出る場合は二通りあります。
二目の重い場合は、相当ヤバいと思って下さい。すでに脂漏性湿疹や皮膚炎になっている可能性が高いです。
フケとは、頭皮の角質層がたくさん剥がれている状態で、何らかの形で頭皮を痛めていると言えます。
角質層がたくさん剥がれるのは、角質層を痛めるような頭皮のケアを行うからです。
原因には以下のようなものがあります。
多くは、頭皮が赤いとか痒みとかと併存するので、皮膚科にいくと、間違いなく脂漏性湿疹・皮膚炎と診断され、「治りません」と言われることもあります。
さて、いくつか頭皮の状態を記述しました。あなたの今の頭皮はどんな状態でしょうか?
湯シャンを1~2週間してみるとか、両手で頭皮をつかんでみるとか、いくつか客観的にみれるだろうと思われる方法を提示しています。
自己判断が難しいと感じられたら、有料ではありますが、ご相談下さればありがたいです。
232号は平成26年(2014年)3月8日に配信したメールマガジンです。