毛が回復するようになる為に必要なことは何? 13回に渡って書いてきました「効果に繋がらない理由」、お分かりになりましたでしょうか? 要は、ケアを始める際には、この「効果に繋がらない理由」を排除していけば良いのです。 女性 […]
前号では、「皮脂を取るのが薄毛の原因だ」と言う内容で記述しました。その中で、皮脂を取るとどんな頭皮の異常が出るのかを記述しました。
覚えていらっしゃいます?
頭皮の異常とは以下のようなことです。
この頭皮の異常を見て頂くとわかりますが。この中に【皮脂の分泌が多い】と言う項目がありません。
薄毛の人は、「皮脂の分泌が多いから薄くなっているのじゃないの?」。とか、
皮脂の分泌が多いから、毛穴が詰まったり、過酸化脂質化したりして、抜け毛の原因になっているのじゃないの?
とか、思っていらっしゃいませんか?
ちなみに、抜け毛は薄毛の原因ではありません。ですから、皮脂が多くて抜け毛が増えていたとしても、皮脂が多いのが薄毛の原因ではないのです。
ただ、ご相談にいらっしゃる人にお話しをお聞きすると、たいていの人は自分の頭皮は脂性だと思っていらっしゃいます。
皮脂が多い
↓
抜け毛も多い
↓
薄毛になっている
↓
だから、皮脂が多いのが悪くて、抜け毛が多いのが薄毛の原因だ。と思っていらっしゃるのです。
でも、頭皮を指の腹で触って私の頭皮と比べてみると、私よりも明らかに皮脂が指の腹にたくさん付く人はいらっしゃいません。
どういう事かと言うと、「薄毛になった=皮脂が悪い=だから皮脂の分泌が多いに違いない」と思わされている人がほとんどなのです。
ただ、頭皮の表面に皮脂が多いような感じになっている人はいます。頭皮表面が脂で光っている(テカっている)けど、皮脂の分泌が多くない人です。
頭皮表面が光っていれば皮脂の分泌が多いのではありませんから、ここを間違えないで下さい。皮脂の分泌が多い少ないは、その人の分泌能力の問題です。
何故、頭皮の表面が光るくらいに、皮脂が分泌されているのでしょうか?
それは、皮膚を保護する為に必要な皮脂を、取り去るケアをしているから、皮脂の分泌能力が低い人でも表面上多いように見えるのです。
前号でも、小さい頃からほとんどの人が、皮脂を取り過ぎるシャンプーで頭皮を洗ってきていると書きました。取って不足するから頭皮表面が光るくらいに皮脂で覆われるようになっているのです。
皮膚は=人間の体は乾燥したり細菌が侵入しては生きていけません。だから、乾燥を防ぎ細菌の侵入を防ぐ為に、皮膚は=人間の体は皮脂と言う膜で覆われているのです。
抜け毛の本数自体は増えたり減ったりするものなので、皮脂の分泌の多さとは関係ありません。
また、皮脂は脂肪酸と言う液体です。アブラですから毛穴内部と皮膚の表面は体温があるので固まることはありません。固まらないと言うことは、毛穴が詰まることもないと言うことです。
最近では=と言いましても1990年くらいからの話ですが、加工食品やコンビニ化された食事・飽和脂肪酸の多い食事・清涼飲料水過多になっているので、大腸がや血が汚れていると思われる人が増えました。
結果、分泌する皮脂の質が悪くなっている人が多いようなのです。その為、多く分泌された皮脂が、過酸化脂質化しやすくなっているようなのです。
ここまでが私の仮説。
ですから、皮脂の分泌が多いのが原因のではなく、皮脂の分泌を多くしてきた皮脂を取る習慣や皮脂の質を悪くする食習慣が薄毛の原因なのです。
皮脂の分泌が本当に多いかどうかを確認する必要があります。
相談室にご相談にいらっしゃる方には、お湯で頭皮を洗うことで皮脂が多いのか少ないのかをご確認頂きます。
が、相談室にいらっしゃらない場合には、以下のようにします。
ご自分の指の腹で頭皮を少し強めにこすって下さい。あくまでも指の腹です。指先ではありませんよ(と書いても指先で強くこする人が絶えません)。
そして、友人でも親族でも良いので、髪の多い人に同じように髪の多い人の頭皮を指の腹でこすってもらって下さい。
あたなの指の腹に付いた皮脂と、友人の指の腹に付いた皮脂とを比べてみて下さい。
どちらの指の腹も光っていると思いますが、明らかな差がない限り皮脂が多いとは言えません。
219号は平成25年(2013年)8月24日に配信したメールマガジンです。
13回に渡って書いてきました「効果に繋がらない理由」、お分かりになりましたでしょうか?
要は、ケアを始める際には、この「効果に繋がらない理由」を排除していけば良いのです。
女性の場合だと、「効果に繋がら理由」を排除するだけでも、時間をかければ毛が増えるようになってきます。
ただその前に、ご自分の問題となっているところを探る必要があります。
前号の最初に書きました通り、効果に繋がらない一番の理由は「ご自身のことを分かっていない」ことに集約されるからです。
中でもご自身の頭皮の状態が分かっていない人が本当に多いです。それと頭皮のケアを間違っている人も多いです。
間違った頭皮のケアを長年してきた結果、おかしな頭皮になっているのに気付いていないのです。
その間違った頭皮のケアの代表的な行為は、皮脂を取ることです。
現代の日本人のほとんどの人は、
・自分が薄毛になってきたとか、
・毛に不安を抱えるようになるまでは
皮脂を取りすぎるようなシャンプーで頭皮を良く洗っています。
これに関しては例外はありません。
「いや、私は今湯シャンしかしていないぞ!」とおっしゃる方も、何故、今湯シャンにしているのかを振り返ってみて下さい。
「毛に不安を抱えるようになったので」とか、「普通のシャンプーを使っていると頭皮が荒れるから」とかで、調べていると湯シャンが良いようだからそうなっているのでは?
それまでは、皮脂を取り過ぎるシャンプーで頭皮を洗ってきているのです。
生まれた時から皮脂を取り過ぎるシャンプーで、頭皮を洗うことをしていない人なんて皆無でしょう。
今は、ヘッドスパが流行っているので、ご自宅でヘッドスパ用のシャンプーで頭皮を洗っている人もいるでしょうし、頭皮が匂うので清潔にしなけば!と、皮脂を取ることを日常的に行っている人もいらっしゃるでしょう。
その為、現在ご相談を受けていて、頭皮に異常を持っていない人は皆無と言っても良いくらいです。
そうなんです。
皮脂を取ることを続けてきているから頭皮に異常が出て、毛の育ちが悪くなってきている人が多いのですね。
巷では、皮脂を取ることを推奨しているところが多いので、小さい頃から皮脂を取ることを習慣にしてきて、「毛に不安をもったり」「頭皮に異常が出てきている」のに、更に皮脂を取ることをしているわけです。
そりゃ、私のところにご相談にいらっしゃる時には、頭皮が異常だらけです。
以下のような異常が出ている人が多いです。
私のところでは、一番最初はお湯だけで頭皮を洗います。所謂、ほんまもんのヘッドスパをやるわけです。(ほんまもんのヘッドスパ=頭皮の温浴)
ほんまもんのヘッドスパをやると、頭皮や毛穴に残留しているものが排泄されるのでそれだけで、頭皮の異常が軽減される場合もあります。
中には、頭皮の異常が消えてしまい毛が元気になって、「私は、もうこれで十分です。」「後はシャンプーを買って皮脂を取らないケアを自分で行います。」とおっしゃる人もいるのです。
ほんまもんのヘッドスパを行うと、皮脂を取ることで頭皮や毛穴に入り込んでいたシャンプー剤やヘアケア製品・カラー剤等が抜けてしまうのですね。
抜くことで、本来の頭皮に戻る環境が整うです。(抜いただけで頭皮が元に戻るわけではありません)
一言付け加えておきますが、ほんまもんのヘッドスパを行った後に、トリートメントやスプレー・ワックス等のヘアケア製品を使ったらだめで、カラーなんかは持ってのほかです。
せっかく整った環境が台無しになります。
当然ですが、毛穴内部の皮脂や頭皮表面の皮脂も取れますが、温水で流すだけなので、表面の皮脂が取れるだけで、皮脂を取るシャンプーのように根こそぎ取るわけではありません。
ですから、ほんまもんのヘッドスパは、頭皮の環境を良くする準備を整えるには役立ちます。
いろんなものを使うと、抜かないといけないのに入れ込んでしまうので、逆に頭皮の環境をさらに悪くします。
以上のことから「毛が回復するようになるには」頭皮の状態を悪化させている残留物を抜いてあげること。それも無理やり抜くのではなく、頭皮の力で少しずつ抜けていくことが必要です。
218号は平成25年(2013年)8月10日に配信したメールマガジンです。