育毛の効果は抜け毛で判断できない 209号では、「生えてくるのですか?」について書きました。 私がお答えする内容は 【生えてきませんよ。】 【毛のない部位に生えて増えるなんてことはありません。】 【毛の生えていない毛穴か […]
大きく分けて以下の4つがあります。
これは、普段のヘアケアの習慣です。
頭皮を弱らせたり・痛めたりするヘアケアが、薄毛になる最大の習慣ですから、以下に記載する内容を真似しないようにして下さい。
先日「それをやっていたら駄目でしょ」と、代表的な頭皮を弱らせたり痛める習慣をしている方がご相談にいらっしゃいました。
その方はやっていたことは
皮脂は体の防御膜です。これを取っているのですから頭皮を弱らせます。皮脂を取りながら、角質を削るようにシャンプーブラシで洗うのですから、皮膚が痛まないわけがありません。
そんなところに、カラー剤が付き浸透するのですから、頭皮も痛みますし、毛を作る機能も衰えてしまい、中身の薄い毛しか作れなくなってしまいます。
そのほかに多いのが、皮脂を取って育毛剤の効果を出そうとするケアです。
元々薄毛になっていたり、薄毛になり始めているのは、血の巡りが落ちてきている状態だから、頭皮が衰えていると言えますよね。
弱っている頭皮の皮脂を取ることを始めると、さらに弱ってしまいます。そんなところに、刺激物である育毛剤を使うのは、寝込んでいる病人に無理やり運動させるようなものですから頭皮が疲弊してしまいます。
血の巡りも落ちて新陳代謝も低下しますから抜け毛が減ります。抜け毛が減るので一時的に進行が止まったように感じますが、月日が経てば細い毛が増え、本数も減って本格的に薄毛が進行していくようになります。
次に書くヘアケアの習慣を取りながら育毛剤を使う人が多いので、「抜け毛が減った」と喜ぶ人が多いのですが、それは薄毛が難治化し始める入り口であるのです。
次に多いのが、頭皮を綺麗にしながら、スタイリングを優先するヘアケアの習慣です。カラーや縮毛矯正・パーマを習慣にすることも含みます。
これは女性や若い男性に多いパターンです。
清潔にするのにもほどがありますが、頭皮が綺麗過ぎる人が多いです。まるでクレジングと洗顔でお肌を綺麗にした後に、メイクをして綺麗に魅せるケアをしているのです。
当然、カラーをする時は、洗った後にカラーをして、再度洗ってトリートメントをするでしょうから、二重三重に頭皮を弱らせて痛めることをしているわけです。
頭皮に何もせずに・付着せずに・残留せずになら、髪の毛を痛めるだけで済みますが、そんなことはないのですから、薄毛でお悩みの女性や若い男性が増えている理由が分かります。
まだまだあるでしょうが、上記の3つが頭皮を弱らせたり、痛めたりするヘアケアの代表的な習慣ですね。
頭皮が緊張しやすくなる習慣が何故駄目のか?と言うと、毛細血管が緊張して血の巡りが悪くなるからです。
頭皮をマッサージして柔らかくすれば良いと言われるのは、柔らかい頭皮は血の巡りが良いからです。
が、ここで間違って欲しくないのは、元来頭皮が硬い人は柔らかくならないと言うことです。私も元来頭皮は硬いので、毛は細くて柔らかいです。これは持って生まれたものなので変えようとしないで下さい。
無理に変えようとすると、たいていの場合失敗します。
ここで言う「頭皮が緊張しやすい習慣」があると、頭皮の柔らかい人は、柔らかい人なりに硬くなり、頭皮の硬い人は、硬い人なりに硬くなると言うことです。
では、どんな習慣が頭皮を緊張しやすくすのでしょう。
それは、ストレスを受け続けている場合と、システムエンジニアのようなお仕事の場合です。
ご自分でPCを長時間触っている場合を思い出して下さい。頭に血が上っていて、「大きく」なっているように感じませんか?
「大きく」なっているとは、そんな感じと言う比喩ですが、そんな感じがすると思います。
頭に血が上っていて、「大きく」なっているような感じが、何日も続いたり、習慣的な業務になっていると薄毛になりやすいのです。
常にイライラしたり、怒っていたり、反対に重圧をかけられていたりするだけでも頭に血が上って緊張しやすくなります。
こんな環境にいらっしゃる人は、「頭皮が大きくなっている」とか、「頭に血が上っている」と感じたら気晴らしをするのが大事です。
一番良いのは、外気を吸って大きく深呼吸するのを繰り返すこと。そして、少し体を動かして全身の血の巡りを良くすること。できたら、10分でも20分でも良いので散歩するのが一番です。
それをせずにいると、頭皮がキンキンに張ってしまいます。
今号はここまです。
次号は、「3」「4」の「全身の血の巡りが悪くなる習慣」「血が濁ったり、酸化しやすい食習慣」についてです。
2225号は平成25年(2013年)11月16日に配信したメールマガジンです。
前号では「敵」についてでした。「敵」とは、ご自身の薄毛の状態=毛と頭皮のレベルを指します。
では「己」とは何なのでしょう。と言うのが今号のテーマです。
私たち人間は、体のタイプ・習慣・年齢等々が複雑に絡み合いながら、環境・気候に大きく影響されて生きています。人それぞれにより、それらは大きく違います。
「体のタイプ・習慣・年齢・性格」これらが、「己」に当たります。
「己」とは、体のタイプと習慣・性格・年齢です。外部の物や事・環境や気候は、自分自身ではありません。が、外部の物や事・環境や気候に、「体のタイプと習慣・性格・年齢」は影響を強く受けます。
ですから、「敵」も「己」もご自身の事として捉える方が良いのです。
「敵=薄毛」の状態を知り、「己」の体のタイプ・習慣・性格・環境・年齢等々を知れば、自ずと勝つための対策と負けない為の対策を立てることが出来ます。
例えば、カラーを定期的に行い・日々髪を綺麗に魅せる為のヘアケア製品を使っている人で、体のタイプが毛を育てる力は弱かった場合では、頭皮の状態が違うだけでケアの方針や方法は違ってきます。
この3つの段階だと、目指すところに差が出てきますから、当然ケアの方針や方法も違ってくるのが普通です。
「敵=薄毛」の深度が違うのですから、回復できるレベルが違ってきますし、回復にかかる期間も大きく違ってきます。まかり間違っても、同じところを目指してはいけないのです。
上記のような進行度でも、体のタイプが毛を育てる力が強かった場合でも、ケアの方針や方法に違いが出てくるのが普通です。
こう言った違いがあることを考えていますでしょうか?ここを間違えると全ての毛を無くすか、心身を壊して取り返しのつかないことにもなりかねません。
ところが、この3つの状態の時に、「1」の人も、「2」の人も、「3」の人も目指すところは全て一緒だったりするのですね。タイプが異なればさらに違いが出るのにです。
全て同じように薄くなり始める前の状態に戻したいと願うわけです。
「1」の人だと、1年もちゃんとケアをすれば、体のタイプに関係なく、薄くなり始める前の状態に戻ることは可能でしょう。
「2」の人だと、1年ケアをすれば、「1」くらいに戻ることは可能かもしれません。次の1年で薄くなり始める前の状態に戻るかどうかは、その人の体のタイプ=毛を育てる素質に左右されます。
素質のある人だと、あと1年で十分戻るでしょうが、素質のない人だと、あと2年~3年かかり、元にまで戻るかどうかは不確実です。
理由は、人は年を取るからです。
ケアをしながら年齢を重ねるのですから、その人の年齢相応の毛に戻るでしょうが、薄くなり始める前の状態に戻るのは相当難しいと言えます。
「3」の人だと、回復できる毛には限界が出てくるので、どこかで進行を止めることが最優先になります。どこかで進行を止めて、そこから毛を無くさないことが最優先事項です。
体のタイプが毛を育てる素質のある人だったら、進行を止めることも早いし、少し元に戻ることも可能になります。そうではなく、毛を育てる素質のない人だったら、どこかで進行を止めるのがせいぜいになる可能性が高いです。
普通の場合は、上記のように考えてケアの方針や対策を練るのですが、現代では、それがとても難しくなってきました。
理由は、薬を使ったり飲んだりしている人が多いからです。薬に頼っているので、ご自身の習慣や環境を変えることをしていないのです。(薬とは、プロペシア=フィナステリドとミノキシジルです)
薬を使ったり飲んだりしていると、薄毛の深度が深くなるだけでなくその頑固さが加わります。(副作用や後遺症と言われるものです)
体のタイプ次第では、取り返しのつかない頑固さになっている場合もあり、ケアを始めても、見た目に良い悪いの上下の波がとても激しくて、中々思った通りにいかなくなりやすいです。
と言うことで、次号では「己」の中で、どんな習慣が薄毛になりやすいのか?を記述したいと思います。
224号号は平成25年(2013年)11月2日に配信したメールマガジンです。
前回まで3回に渡り実際のご相談者の内容から、それぞれの人の問題点を上げてみました。
このようにして、「あなた」のことを知ることが大切なのです。
この時の「あなた」のことには2つあるわけです。
今号のテーマである「敵」と「己」の2つです。
『え?「敵」って自分のことですか?』と思われる人が多いでしょうが、「敵」も自分のことなのです。
普通は、敵だからご自身以外のものだと考えるのが普通です。
「敵を知り己を知れば百戦危うからず」と言う孔子の教えを、育毛に当てはめると敵も己もご自分に関することだと言えます。問題点を探りケアを考える為に、あなたの敵と己を知りましょう。
戦いにおける征服したい対象は外部の敵ですが、育毛における征服したい対象はご自分の薄毛ですから。
では、育毛における「敵」とはご自分の薄毛の何でしょう?
それは、ご自身の薄毛の状態を指します。薄毛の状態と言ってもいろんな場合があります。
一番最初に薄毛と認識した時の毛や頭皮の状態は、どんな状態なのでしょう?
たぶん、一番最初に薄毛になってきたかも?と感じ始める頃には
このくらいの時の薄毛の状態をレベルで表すと見た目のレベルは「-3」ってところでしょうか。「-1」と「-2」は毛に不安のない時だが、実はすでに始まっている段階のことです。ご自分で薄毛?と感じた時にはかなり進行していると思って下さい。
この頃に基本的なケアを行えば、案外簡単に戻ることが多いです。ところが、わざわざ費用を使うのを嫌がる人が多いので、ご自分で考え・ネット上で評判の良さそうなものを探して使う人がほとんどです。
中には、「●●の裏ワザ」と言うようなノウハウを記載したPDFファイルを購入する人もいらっしゃるでしょうね。
この段階で、敵と己が分かっていて、ご自分の問題点が分かっていれば良いのですが、他人様が良いと言っているものや方法、一握りの人の体験談から作られたノウハウをご自分に当てはめるのでたいていの人は失敗します。
ここで使う製品・取り組む方法次第で、一気に「-8」くらいまで状態が悪化する場合もありますし、「-4」か「-5」くらいに悪化するだけで済む場合もあります。
先日相談室にいらっしゃった人がそうでした。毛に不安を抱えた時には「-3」くらいだったそうですが、ご自身の本当の問題点を分からずに効果を求めたのです。
すると、相談室にお越しになった時には、毛の状態は「-8」で、頭皮の状態は「-9」以上に状態が悪く、下手をすると毛を無くしてしまうかもと言う状態にまでなっていました。(毛を無くしてしまうのは頭皮の状態が「-10」)
ご相談内容をお聞きしたことろ、その方の根本的な問題点は「気」にありました。
何とかしたかったので、有名な発毛サロンに通うようにしたらしいです。
そのサロンのカウンセラーには、男性型+粃糠性+脂漏性の複合型を言われて、根本的な問題点である「気」に関しては取り組むことはなかったらしいです。
発毛サロンでは結構過激なケアを毎週2年間通い、ご自宅でのケアを毎日行って、その間リアップ5を使っていたらしいです(リアップを使うのは、そのサロンのカウンセラーから指導されたらしい)。
全く効果が無かったので、発毛サロンを止めてリアップ5を止めて2ヶ月したら、一気に毛が抜けてしまい悲惨な状態にまで進行したおしゃっていました。
それからしばらくしてから、私のところにご相談にお越しになったのです。
発毛サロンを止めたときの見た目は、「-3」か「-4」くらいだったらしいです。が、その時には発毛サロンの過激なケアとリアップ5の強い刺激により、頭皮は「-8」になっていたのです。
この方は、発毛サロンとリアップ5でしたが、中にはプロペシアとミノキシジルが絡んでいる場合もあります。
ご自身の今の毛と頭皮の状態になった理由やどこに問題があってのことなのか?を知っていれば防げた悲劇です。
ここで間違って欲しくないのは、毛の「-8」と頭皮の「‐9」は意味が違うと言うこと。
毛の「‐8」は、今の毛の状態を表していますが、頭皮の「‐9」は、将来の毛の状態を表しているのです。
相談室にお越しになった人は、すでに毛を無くす瀬戸際にいるわけです。
たぶん、医薬品以外の育毛剤を使うとか、シャンプーを変える程度のことなら、毛と頭皮の状態が「-4」とか「-5」くらいに収まっていたと思われます。
今の毛の状態と頭皮の状態になった根本的な問題点が分かって、それを改善していく方法に取り組んでいれば、少なくても毛を無くす瀬戸際に立つこともなかったと思いますね。
ですから、まずは「敵を知り己を知れば百戦危うからず」の敵がどんな状態なのか?を知って下さい。
そうすれば、ある程度のケアにかかる期間や経過の予測が付きます。
敵とは?
敵の状態が分かれば、次に知るべきは、上記の「毛の状態」と「頭皮の状態」にした問題点を知ることが大事です。
それが「己」です。「己」のどこに問題があって「敵」になっているのか?ですね。
223号は平成25年(2013年)10月19日に配信したメールマガジンです。
221号は男性で、今号も男性のご相談者の話です。前号では「血余」と言う観点と皮膚が弱いと言う観点から問題点を明らかにしました。
以上のようなご相談内容です。この男性の問題点がお分かりになるでしょうか?
実は、この方は相談室にいらっしゃったのです。メールでの相談だけだけだと、男性型のようなので改善は難しいかな?と思っても仕方がないと思います。
家系的に要因がありますし、男性ホルモンが増えるに従い薄くなってきているようなので。
ところが、相談室にお越し下さった時に頭皮の温浴をしたところ、「んんん。そうではないゾ!」と感じたのです。
相談室では、初回は頭皮の温浴をします。こうすることで、頭皮や毛穴に残留しているヘアケア製品の残留物が無くなるので、頭皮の血流が蘇り、頭皮も毛も生き生きと生き返るのですね。温浴ですから使うのはお湯のみで、ヘアケア製品は一切使用しません。
何かを使って入れるのではなく、残留しているものを抜いてあげることが必要なわけです。(ただし、決して皮脂を取り除くのではないことは分かって下さいね)
この男性も頭皮の温浴を行いました。すると、皮脂はほんとど取れないで、角質が少し取れただけでした。
結果どうなったかと言うと、全体的な毛のボリウム感が戻ってしまい、頭が二回りも大きくなったように膨らんでしまったのです。
この結果とご相談内容とを総合して判断すると、この男性の問題点が浮かび上がってきます。
これら4点から言えることは、この男性が薄毛になっていたのは、ホルモン云々ではなく、単に頭皮を弱らせるようなヘアケア製品の習慣の為に、ご自身本来の血の巡りがなされなくなっていたことにあるのです。
本当にホルモン云々が問題なら、20歳代前半で一気に抜けてしまい、悩んでいる時間なんてないと思います。
これに尽きます。
もし、男性ホルモンの影響があるなら、頭皮を弱らせていたことで、5αリアクターゼ2型とテストステロンの結びつを促進していたのでは?と思えますね。
ですから、プロペシアが効き効果に繋がるでしょうが、根本的なところを解決しているわけではないので、長期服用しているとある時から効かなくなってしまい、何をしても毛が無くなるだけになっていくように思います。
薬の怖いのは副作用や後遺症だけでなく、効かなくなった後には、なす術が100%無くなってしまうことです。
今の30歳代以下のジワリジワリと進行していく薄毛は、この男性と同じような問題点の人が多いのでは?と思っています。ちなみに、頭皮を弱らせる原因はヘアケア製品だけではないので、一つに特定してしまわないで下さいね。
この男性の場合の怖いのは、プロペシアだけでなくミノキシジルを飲んでいること。大きなリスクを抱えてまで飲む理由が私には理解できません。
222号は平成25年(2013年)10月5日に配信したメールマガジンです。
前号は女性でしたが、今号では男性のご相談内容を元にして、この男性の何が問題点なのか?を上げてみたいと思います。
前号の女性と共通していることもあるかと思います。
以上のようなご相談内容です。この男性の問題点がお分かりになるでしょうか?
それは、毛は「血余」と言う捉え方です。分かりやすく言うと、「毛は血の余りものなので、心身に余裕がないと育たないですよ。」ってことです。
それともう一つ。
皮膚がとても弱いのですから、作用や刺激を与えるケアを優先していると毛を無くす原因を作ることになってしまいます。
ですから、この男性のケアの捉え方が最初から間違っているのです。その間違える大きな原因の一つが、希望している「育毛の効果の出方」に読み取れます。
薄くなっている部位は、見ただけだと「発毛すれば増えるじゃないか」と見えてしまいます。
本数が少なくなっていても・透けていても、実は、発毛していないから薄くなっているのではなく、発毛しているのに薄くなっているのです。
抜け毛を見れば、細い毛や短いが混じっているのは、発毛しているのに成長しない毛が増えているのを表しているのですね。
これを理解していないと、見ただけの症状だけで判断して間違ったケアを採ってしまいます。
この男性の場合には、
これらに応じたケアをする必要があるのです。
が、それに応じたケアではなく、強引に何とかしようと頭皮に無理強いしているのですから、薄毛を改善できないだけでなく進行させているのです。
と言うことは、皮脂を取ったり、発毛を促したり、育毛剤の効果でなんとかしようとしたりすると駄目だと言うことですね。
育毛剤なんかは、一番最後の「もう少し・・・」ってところで使うべきものです。
にも関わらず、一番最初に育毛剤の効果で何とかしようとする人が多いこと多いこと。
実は、ご相談をお受けしていて一番多いのが、この男性ような考え方をしている人です。男性だけでなく、女性も同様ですね。前回の女性のご相談者もそうでしたよね。
ただ、ほんの少数派ではありますが、強引になんとかしようとして、現実に増える人や場合があります。こんな場合・人があるからややっこしいのです。
弊社のご相談者の中にも、男性女性に関わらず「薬で増えたのですが・・・」と言う方々がいらっしゃいます。薬で一度増えても、ご自身に必要なケアでない場合には、後々で上手くいかなくなるのです。
そして、上手くいかなくなると改善する為に相当苦労するのですね。
もう少し、ご自分のことを分かって、ご自分に必要なケア方法を採って欲しく思いますね。
221号は平成25年(2013年)9月21日に配信したメールマガジンです。
今号では、女性のご相談内容を元にして、この女性の何が問題点・原因なのか?を上げてみたいと思います。
薄毛でお悩みの女性に共通しているものがあるので、問題点・原因を探るには良いのかもしれません。
まずはご相談内容から
]
以上のようなご相談内容です。
さあ、読者の皆さんは、この女性の問題点・原因がお分かりになるでしょうか?
美容外科や頭髪クリニックで処方されたミノキシジルで、効果があったのに駄目になっていますよね。ここに大きな問題が隠れているのです。
この女性の場合薬を飲むことで効果に繋がっています。ところが、薬は根本の問題を改善するのではなく、対症療法的な効果しか出ないのです。
根本の問題を改善出来ていないと元に戻るだけでなく、薬や育毛剤に頼る方法では、頭皮・心身に大きな負担になるので、もっと薄い状態が進行していくのです。
心身に余裕が無く皮膚が弱いタイプだと言うことです。だから、小さい頃から毛が細かったのです。
にも関わらず、市販のシャンプーのように、敏感肌用でもない洗浄剤で頭皮を洗い、かつカラーを定期的にしてきたのですから、元々弱い血の巡りがさらに弱ってしまいます。
ご自身の頭皮や心身の力で血を巡らすのが弱いのを改善することなく、薬で強引に血を巡らすようなことをしたので毛が一時的に増えたけど、さらに薄くなってしまったのです。
飲むミノキシジルではなく頭皮に塗布するタイプだったら、増えることはなく、さらに悲惨な状態になっていたでしょう。
薬で増えたから「良かった。良かった。」ではなく、ちゃんとご自身の問題点・原因を解決できているのかどうか、とご自身の問題点・原因に沿ったケア法をとっているかが大事なのです。
薬で強引に何とかした場合に怖いのは、飲んでいる時に出る副作用ではなく、後々に残る後遺症です。
多くの方は、効果が「あったのか」「なかったのか」しか見ませんが、ミノキシジルの飲み薬でも付け薬でも、薬で強引に何とかしようとするのですから必ず副作用や後遺症があります。
副作用や後遺症の中で一番怖いのは何だと思いますか?
それは、今出ている副作用ではなく、いつ出るのか出ないのか全く不明な将来の後遺症なのです。
例えば、今回紹介した女性のご相談者の場合、ミノキシジルの飲み薬を飲んでいます。
この薬は何の薬かと言うと、毛細血管を拡張させて毛細血管の血の量を増やそうとするものです。
飲み薬ですから全身の毛細血管が広がります。だから、副作用として髭が濃くなったり体毛が濃くなったりするのです。中には、頻尿になる人もいるらしいです。
それともう一つ大きな副作用は、元々は血圧降下剤からの転用された成分なので
低血圧の人が飲むと低い血圧がさらに下がって寝込んでしまう場合もあります。
それと見えない副作用=これが怖いのです。
毛細血管を広げて血液の量を増やしますから、造血組織に負担を強いますし、心臓にも負担を強いる結果になります。
これらの臓器に対して作用を及ぼしますから、どういった形で影響が残るのか残らないのか全く分からないのです。
例えば、45歳くらいで心臓発作で亡くなった女性がいたとしても、その女性が35歳の時に2年間飲んでいたミノキシジルの影響だったかもしれないと誰にも証明ができなのです。
もし、ミノキシジルの飲み薬を飲んでいる女性の亡くなるまでの追跡調査で死因が分かるものがあれば危険度が分かりますが、たぶん、誰も追跡調査をしないでしょう。
と、今号では実際のご相談者のご相談内容から、「何が問題点なのか」を探ってみました。
女性の場合、同じような問題点を抱えている人が多いので、今回の女性と同じことをしていると難儀な状態になってしまいますよ
効果だけしか言わない情報には十分ご注意を!
220号は平成25年(2013年)9月7日に配信したメールマガジンです。
前号では、「皮脂を取るのが薄毛の原因だ」と言う内容で記述しました。その中で、皮脂を取るとどんな頭皮の異常が出るのかを記述しました。
覚えていらっしゃいます?
頭皮の異常とは以下のようなことです。
この頭皮の異常を見て頂くとわかりますが。この中に【皮脂の分泌が多い】と言う項目がありません。
薄毛の人は、「皮脂の分泌が多いから薄くなっているのじゃないの?」。とか、
皮脂の分泌が多いから、毛穴が詰まったり、過酸化脂質化したりして、抜け毛の原因になっているのじゃないの?
とか、思っていらっしゃいませんか?
ちなみに、抜け毛は薄毛の原因ではありません。ですから、皮脂が多くて抜け毛が増えていたとしても、皮脂が多いのが薄毛の原因ではないのです。
ただ、ご相談にいらっしゃる人にお話しをお聞きすると、たいていの人は自分の頭皮は脂性だと思っていらっしゃいます。
皮脂が多い
↓
抜け毛も多い
↓
薄毛になっている
↓
だから、皮脂が多いのが悪くて、抜け毛が多いのが薄毛の原因だ。と思っていらっしゃるのです。
でも、頭皮を指の腹で触って私の頭皮と比べてみると、私よりも明らかに皮脂が指の腹にたくさん付く人はいらっしゃいません。
どういう事かと言うと、「薄毛になった=皮脂が悪い=だから皮脂の分泌が多いに違いない」と思わされている人がほとんどなのです。
ただ、頭皮の表面に皮脂が多いような感じになっている人はいます。頭皮表面が脂で光っている(テカっている)けど、皮脂の分泌が多くない人です。
頭皮表面が光っていれば皮脂の分泌が多いのではありませんから、ここを間違えないで下さい。皮脂の分泌が多い少ないは、その人の分泌能力の問題です。
何故、頭皮の表面が光るくらいに、皮脂が分泌されているのでしょうか?
それは、皮膚を保護する為に必要な皮脂を、取り去るケアをしているから、皮脂の分泌能力が低い人でも表面上多いように見えるのです。
前号でも、小さい頃からほとんどの人が、皮脂を取り過ぎるシャンプーで頭皮を洗ってきていると書きました。取って不足するから頭皮表面が光るくらいに皮脂で覆われるようになっているのです。
皮膚は=人間の体は乾燥したり細菌が侵入しては生きていけません。だから、乾燥を防ぎ細菌の侵入を防ぐ為に、皮膚は=人間の体は皮脂と言う膜で覆われているのです。
抜け毛の本数自体は増えたり減ったりするものなので、皮脂の分泌の多さとは関係ありません。
また、皮脂は脂肪酸と言う液体です。アブラですから毛穴内部と皮膚の表面は体温があるので固まることはありません。固まらないと言うことは、毛穴が詰まることもないと言うことです。
最近では=と言いましても1990年くらいからの話ですが、加工食品やコンビニ化された食事・飽和脂肪酸の多い食事・清涼飲料水過多になっているので、大腸がや血が汚れていると思われる人が増えました。
結果、分泌する皮脂の質が悪くなっている人が多いようなのです。その為、多く分泌された皮脂が、過酸化脂質化しやすくなっているようなのです。
ここまでが私の仮説。
ですから、皮脂の分泌が多いのが原因のではなく、皮脂の分泌を多くしてきた皮脂を取る習慣や皮脂の質を悪くする食習慣が薄毛の原因なのです。
皮脂の分泌が本当に多いかどうかを確認する必要があります。
相談室にご相談にいらっしゃる方には、お湯で頭皮を洗うことで皮脂が多いのか少ないのかをご確認頂きます。
が、相談室にいらっしゃらない場合には、以下のようにします。
ご自分の指の腹で頭皮を少し強めにこすって下さい。あくまでも指の腹です。指先ではありませんよ(と書いても指先で強くこする人が絶えません)。
そして、友人でも親族でも良いので、髪の多い人に同じように髪の多い人の頭皮を指の腹でこすってもらって下さい。
あたなの指の腹に付いた皮脂と、友人の指の腹に付いた皮脂とを比べてみて下さい。
どちらの指の腹も光っていると思いますが、明らかな差がない限り皮脂が多いとは言えません。
219号は平成25年(2013年)8月24日に配信したメールマガジンです。
13回に渡って書いてきました「効果に繋がらない理由」、お分かりになりましたでしょうか?
要は、ケアを始める際には、この「効果に繋がらない理由」を排除していけば良いのです。
女性の場合だと、「効果に繋がら理由」を排除するだけでも、時間をかければ毛が増えるようになってきます。
ただその前に、ご自分の問題となっているところを探る必要があります。
前号の最初に書きました通り、効果に繋がらない一番の理由は「ご自身のことを分かっていない」ことに集約されるからです。
中でもご自身の頭皮の状態が分かっていない人が本当に多いです。それと頭皮のケアを間違っている人も多いです。
間違った頭皮のケアを長年してきた結果、おかしな頭皮になっているのに気付いていないのです。
その間違った頭皮のケアの代表的な行為は、皮脂を取ることです。
現代の日本人のほとんどの人は、
・自分が薄毛になってきたとか、
・毛に不安を抱えるようになるまでは
皮脂を取りすぎるようなシャンプーで頭皮を良く洗っています。
これに関しては例外はありません。
「いや、私は今湯シャンしかしていないぞ!」とおっしゃる方も、何故、今湯シャンにしているのかを振り返ってみて下さい。
「毛に不安を抱えるようになったので」とか、「普通のシャンプーを使っていると頭皮が荒れるから」とかで、調べていると湯シャンが良いようだからそうなっているのでは?
それまでは、皮脂を取り過ぎるシャンプーで頭皮を洗ってきているのです。
生まれた時から皮脂を取り過ぎるシャンプーで、頭皮を洗うことをしていない人なんて皆無でしょう。
今は、ヘッドスパが流行っているので、ご自宅でヘッドスパ用のシャンプーで頭皮を洗っている人もいるでしょうし、頭皮が匂うので清潔にしなけば!と、皮脂を取ることを日常的に行っている人もいらっしゃるでしょう。
その為、現在ご相談を受けていて、頭皮に異常を持っていない人は皆無と言っても良いくらいです。
そうなんです。
皮脂を取ることを続けてきているから頭皮に異常が出て、毛の育ちが悪くなってきている人が多いのですね。
巷では、皮脂を取ることを推奨しているところが多いので、小さい頃から皮脂を取ることを習慣にしてきて、「毛に不安をもったり」「頭皮に異常が出てきている」のに、更に皮脂を取ることをしているわけです。
そりゃ、私のところにご相談にいらっしゃる時には、頭皮が異常だらけです。
以下のような異常が出ている人が多いです。
私のところでは、一番最初はお湯だけで頭皮を洗います。所謂、ほんまもんのヘッドスパをやるわけです。(ほんまもんのヘッドスパ=頭皮の温浴)
ほんまもんのヘッドスパをやると、頭皮や毛穴に残留しているものが排泄されるのでそれだけで、頭皮の異常が軽減される場合もあります。
中には、頭皮の異常が消えてしまい毛が元気になって、「私は、もうこれで十分です。」「後はシャンプーを買って皮脂を取らないケアを自分で行います。」とおっしゃる人もいるのです。
ほんまもんのヘッドスパを行うと、皮脂を取ることで頭皮や毛穴に入り込んでいたシャンプー剤やヘアケア製品・カラー剤等が抜けてしまうのですね。
抜くことで、本来の頭皮に戻る環境が整うです。(抜いただけで頭皮が元に戻るわけではありません)
一言付け加えておきますが、ほんまもんのヘッドスパを行った後に、トリートメントやスプレー・ワックス等のヘアケア製品を使ったらだめで、カラーなんかは持ってのほかです。
せっかく整った環境が台無しになります。
当然ですが、毛穴内部の皮脂や頭皮表面の皮脂も取れますが、温水で流すだけなので、表面の皮脂が取れるだけで、皮脂を取るシャンプーのように根こそぎ取るわけではありません。
ですから、ほんまもんのヘッドスパは、頭皮の環境を良くする準備を整えるには役立ちます。
いろんなものを使うと、抜かないといけないのに入れ込んでしまうので、逆に頭皮の環境をさらに悪くします。
以上のことから「毛が回復するようになるには」頭皮の状態を悪化させている残留物を抜いてあげること。それも無理やり抜くのではなく、頭皮の力で少しずつ抜けていくことが必要です。
218号は平成25年(2013年)8月10日に配信したメールマガジンです。
総復習するつもりで、202号からのテーマと内容を読み返してみました。やはりと言いますか、育毛の効果に繋がらない一番の理由は、「ご自身のことを分かっていない」ことに集約されます。
「ご自身の原因と問題点を考えた上で薄毛を解決しようとせずに」
他人様のことを参考にしたり、薬で強引に何とかしようとしたりするから毛を無くしているのです。
2005年に日本でもプロペシアが認可されて13年経過します。1999年リアップが発売されてから19年が経過します(平成30年:2018年現在)。
これら2つの販売数・売上から予測すると、薄毛でお悩みの方なら、1度は飲むか使うかしたことがある薬です。
それで薄毛人口が減ったのかどうか?
私の感想は、「治りにくくなった人が増えただけで、皮膚疾患の人が増え続けている」と言えます。病院が儲かるネタが増えただけとも言えますね。
こうなるのは「ご自身のことを分かっていない」からです。
ご自身の薄毛の原因と問題点を知る為に、以下に総復習のつもりで概略を書いておきます。もう一度、ご自身のことを振りかえってみて下さい。
育毛の為の食事ではなく、ご自身の健康の為の食事が必要。
毛になるタンパク質とタンパク質を毛にする為に必要なビタミン・ミネラル・酵素・ポリフェノール。
女性のご相談者の話。
抜け毛が急増して薄くなってしまった。普通の薄毛だったのに対処法を間違って、びまん性脱毛症になってしまっていた。
リアップやリアップレディー等のミノキシジル製剤は、効果はあるとけど後が大変です。
頭皮が駄目になるので、将来毛が駄目になり、今生えている毛も駄目になることがあります。
ネットの情報は、発言者・記述者が「どこの」「誰で」「何をしている」人か?分かることが判断の基準になる。
これら3つがない情報は、あまりあてにならない。
育毛剤の口コミサイトで「抜け毛が減ってきました」と言うコメントは、毛が増える効果ではありません。
シャンプーの比較サイトで、美容師さんが運営しコメントしている内容は、育毛に役立つコメントではない。
毛が薄くなる時には段階があります。毛が増える時は薄くなる時の段階をなぞります。
それが育毛の効果を計る基準です。生える生えない、発毛する発毛しないで効果を計っていると間違えます。そんな情報には要注意です。
生えると抜けるは表の裏の関係にあります。どちらか一方だけと言うことはありません。
毛は常に抜けては生え変わるサイクルを繰り返しているので、このサイクルが正常になされるようになるのが育毛の効果。抜け毛減れば毛の量も減るかもしれませんよ。
生え際を隠す為に後ろの毛を前に持ってくる。分け目を変えずに同じところで分ける。毛を左右の頬を隠すように引っ張ってセットする。
等々ヘアスタイルへのこだわりで薄毛を治せない人がいらっしゃる。
無理なダイエットは身も心も壊します。それだけではありません。
毛も育たなくなっていくのです。痩せても綺麗になりませんし、魅力的にはならないのを知って下さい。
朝シャンは自律神経の切り替わりをスムーズにする時間を取れないので、育毛にはマイナスになります。
夜のご入浴をシャワーだけで済ますのも同じです。こんなことを習慣として続けているから薄毛になるし治せないのです。
やはり、カラーやトリートメントは薄毛の原因になります。
習慣的にカラーやトリートメントを積み重ねることで、頭皮と毛を育てる組織が弱ってしまいます。カラーやトリートメントをする時は、マイナスを防ぐ処置が必要です。
効果とは頭皮や体に負担を与えることです。
効果の高い早い育毛法をや育毛製品を使うと、効果があるのに毛を無くすのです。それをリアップを例に上げて考察します。
あなた自身のことを知り、あなたの問題点を明らかにしましょう。ご自身のことを知ることで、ご自分にとって駄目なこと有効なことが分かります。
以上13項目について振り返ってきました。
薄毛でお悩みなら、この中の一つや二つくらいは当てはまると思います。
4と5と12と13なんかは、ほとんど全ての人に当てはまるのでは?と推察します。
敵を知り己を知れば百戦危うからず。
217号は平成25年(2013年)7月27日に配信したメールマガジンです。
今号は、「効果があれば毛が戻ると言うのは幻想です。」の後半です。
前号はリアップを例に上げて、「効果があれば毛が戻るのは幻想なんですよ」の理由を記述しました。
覚えていらっしゃいます?
> 確かに、リアップには効果があるのでしょう。
> 「強く、太く、発毛」と言う効果です。
>
> と言うことは、
> それだけ強い作用を頭皮や毛包に与えているはずなのですが、
> その強い作用を受けた側の頭皮や毛包はどうなるのでしょう?
>
> 発毛してきたのに、頭皮に炎症や湿疹が出来てしまい
> 一気に毛が抜けてしまう人もいるのです。
>
> 皮膚が弱い人も多いので、効果が負担になることが多く、
> 期待通り毛が増えかけても、それが続くだけの力がないのです。
そうなんですね。
製品に効果があっても、その効果が続くことで負担を与える結果になり、薄毛の人の頭皮は弱い場合が多いので、効果が継続しないのです。
ケアに使う製品や方法も大事だが、ケアを行う人のことはもっと大事だと言うことです。
ちなみに、育毛をテーマにしたサイトに良く出てくる文言に、「あなたに合った育毛剤を使って下さい」があります。
この文言を見た時、最初は笑ってしまいました。
だってそうでしょう。
自分に合う育毛剤と言っても、使ったことのないものばかりなのに、「合う合わない」なんて分かるはずがありません。
使ってみて、何か月間か使ってみて、そこで何をもって「合う合わない」を判断するのでしょうか?
前回の事例にあげたリアップだって、使い始めには効果に繋がるのです。これで「私にはリアップが合うのだ」と判断するのでしょうか?
その後頭皮に異常が出てしまい毛が無くなってしまったら、「私にはリアップが合わなかった」と判断するのでしょうか?
合うか合わないかなんで誰にも予測はできません。予想できないものを結果論で色々言うのはあまりにも無責任です。だから、笑ってしまったのです。
何が合うかどうかなんで誰も分からないのですから、そんな分からないものを探し回るよりも、もっとご自身のことを知って下さい。
ご自身のことが分かれば、何がマイナスになるのか?何がプラスになるのか?の予測を付けることができます。
前回の事例を上げると、ご自身の頭皮が弱っていることが分かっていれば、リアップには効果があるのが分かっていても、使えば頭皮をダメにする可能性が高いのが分かるので、少なくともリアップを使って毛を無くすことはありません。
私のところにご相談にいらっしゃる方には、リアップを始めとするミノキシジル系の育毛剤、プロペシアやフィナステリドの飲む育毛剤、ミノキシジルタブレット、これらを使い飲んでいる人が7割~8割あります。
これらの人のケアの助言をしていていつも感じるのが
こんなことばかりです。
ご自分の薄毛の問題点がどこにあるのか?を全く理解せずに医薬品や育毛剤に頼るから失敗するのです。
効果があると言われるものには目移りします。「隣の芝生は青く見える」通りです。
効果があればあるほど、副作用も同じだけ強くあり、その副作用による後遺障害も強く残ります。効果だけがあって、副作用はないとか少ないと言うことはないのです。
まずは、あなた自身のことを良く知りましょう。「敵を知り己をしれば百戦危うからず」です。
216号は平成25年(2013年)7月13日に配信したメールマガジンです。
どれほど多くの人が、取り組もうとする育毛方法に「効果があれば毛が戻る」と信じているでしょう?でも、効果を求めても最終的に上手くいかないことが多いです。
なぜか?
上手くいかないのは、ご自身の薄毛の原因と問題点を分からず、効果優先でケアに取り組み、原因・問題点を解決する育毛方法になっていないからです。
効果があっても毛が戻るかどうかは別問題だ、と分かっているでしょうか?
例えば、日本で一番有名な育毛剤に「リアップ」と言うミノキシジル系の育毛剤があります。その広告の内容をご存じの方は多いはずです。「強く、太く、発毛!」ですよね。
メーカーは、強く、太く、発毛!とは訴えているのに、「薄毛が治る」とか「ハゲが治る」とは訴えないのです。医薬品にも関わらず、肝心要の「薄毛が治るかどうか」については、全く触れないのです。
大正製薬のホームページを見るとそれらしい表現はありますが、「薄毛が治るかどうか」は記述がありません。
「効果が顕著」とか「一単位当たりの毛の本数の改善」については記述されています。ただ、治験の期間が短過ぎて(24週や50周では判断できない期間)、その後にどう変化するのか分からない効果なんですね。
だって毛の寿命って2年~6年と言われています。(大正製薬のホームページも同様に記述されている)
と言うことは、せめて2年~3年くらい治験してみないと、毛が増える効果があるかどうかの判断はできないと言うことです。
とまあ、薄毛が治るかどうか分からないが、薄毛が治ると思わせるような表現・情報・治験結果なのです。
それを一般の人が見ると、ご自分の頭の中で、「こんな効果があるなら薄毛を治せるに違いない」と思ってしまうわけです。
ここで一つ疑問を持って頂きたいです。
確かに、リアップには効果があるのでしょう。「強く、太く、発毛」と言う効果です。
と言うことは、それだけ強い作用を頭皮や毛包・毛細血管に与えているはずなのですが、その強い作用を受けた側の頭皮や毛包・毛細血管はどうなるのでしょう?
一つ例に上げてみましょう。毛が育たなくなると言うのは、どういったことに例えられるでしょうか?
頭皮が弱って、毛包に血が巡らなくなって栄養が巡ってきていない状態とは、体に例えれば、体全体に血を巡らす力が弱って栄養が十分供給できなくなり回復力が衰えている状態と言えるでしょう。
こんな時私たちはちょっと疲れただけなら栄養ドリンクを飲んで、何とか栄養を巡らして回復させようとします。
最初の頃は回復しますが、こんな栄養の摂り方だけを続けていると、栄養ドリンクを飲んでも回復しなくなってきて、根本的に回復力が衰えている原因・問題点を解決して悪いを治さない限り、何を飲んでも回復しなくなってきます。
リアップを使うと言うのは、この栄養ドリンクを飲むのに似ています。
確かに使い始めの頃(半年~1年)は、大正製薬が言っているように、一単位面積当たりの毛の本数が増えることがあるのです。
ところが、リアップの力で本数が増えているだけで、リアップの力が無くなってくると生えた毛は急激に抜けていくことになります(そう言ったご相談者ばかりです)。
増えると言う結果に結びついた人はとても幸運です。中には、発毛してきたのに、頭皮に炎症や湿疹が出来てしまい、一気に毛が抜けてしまう人もいるのです。
世の中には回復力の強い人もいれば弱い人もいます。栄養ドリンクを飲むとすぐに回復する人は強い人で、こんな人は何度でも簡単に回復します。
回復力の強い人は栄養ドリンクに頼らなくても、少し休めばすぐに回復して元気になります。
毛を育て回復する力も同じで、元来毛を育てる力強い人もいれば弱い人もいるのです。元来毛を育てる力が強い人は皮膚も強いので、リアップのように効果がある育毛剤だと簡単に毛が戻ることがあります。
ところが、元来毛を育てる力が弱い人は、皮膚が弱いことも多いので、効果が負担になることが多く、期待通り毛が増えかけても、それが続くだけの力がないのです。
その為、産毛が生えてきたのに頭皮に異常が出て抜けてしまったり、その頭皮の異常が改善できなくて、残っていた毛が無くなってしまったりします。
大正製薬がリアップが効くには、「1日2回半年以上続けて下さい」と推奨しているので、律儀に続けていらっしゃる人が多いのではないかと思います。
ご相談を承っていて一番嫌なのは、リアップを半年以上継続的に使用していた人です。
リアップを使って、心臓がバクバクしたとか皮膚に違和感を感じた人は、「おかしい?」と感じて使うのを止めます。が、そうでない人は半年以上使い続けるので、効果に行き止まりが生じた時には、頭皮が大変な状態になっているのです。
その大変な状態が中々改善しないので、リアップを長期間使い続けてきた人のご相談を承るのが嫌なのですね。
効果を求めていると、毛が育たない頭皮にしてしまうこともあるので、あなたの薄毛の原因・問題点を明らかにして、原因・問題点を解決する育毛方法を採ることをお勧めします。
今回は、効果があるリアップを例に上げました。決して批判しているわけでないことだけはご理解下さい。「効果があるのは、それだけ怖いことなんですよ」を分かって頂きたくて記述したつもりです。
215号は平成25年(2013年)6月29日に配信したメールマガジンです。
「カラーやトリートメントが薄毛の原因だ」と訴え始めて18年以上の歳月が経過しました。
当初は、「そんなことはない」と言う反論がありましたが、最近では、それを認める論調が出てきています。
では、何故カラーやトリートメントが薄毛の原因になるのでしょう?
カラーとは、毛のアミノ酸に色を入れることです。硬いキューティクルを開いて、染料をアミノ酸に入れ込む必要があります。
初めてカラーをすると、色が中々入らないのは、それだけしっかりした毛を作れている証拠です。カラーが入りやすいとか入りやすくなるのは、それだけキューティクルが開いていてしっかり毛を作れていないのです。
どれだけ、強い浸透力と言う作用が必要なのかお分かりになると思います。
カラー剤を毛に付けて、しばらく放置して入れ込みます。当然頭皮にもカラー剤が付き放置することになります。
皮膚は毛よりも柔らかく毛穴は開いているので、カラー剤が毛に入り込むよりも簡単に、皮膚内や毛穴内部に入り込みます。
カラーを始めるとキューティクルが開きアミノ酸が流出するので、毛の傷みがひどくなってきます。
キューティクルを開き染料を入れ込む為に、作用の強い薬剤を使うからで、当然頭皮や毛穴内部でも同じように痛めます。
すると、頭皮は弱り毛を育てる力も落ちてくるのです。
カラーをするとトリートメントもすることが多いかと思います。キューティクルを開いているので、痛みやすくなっているからです。
だから、その開いているキューティクルを、埋める様にトリートメントするのです。まるで、荒れているお肌を隠すようにメイクするのと同じように。
当然トリートメントも毛にすれば頭皮にも付着しますから、メイクでお肌が老化するように頭皮も老化してくるのです。
ただ、カラーをしたからとか、トリートメントをしたからと言う理由で、毛が薄くなってしまうわけではありません。
この辺のことを勘違いしている人が多いので、まずその認識を改めて下さい。
カラーやトリートメントが薄毛の原因になっていますが、習慣的にやるから薄毛の原因になっているのであって、今日やったから今日薄毛になるのではないのです。
例えば、太っている人やメタボな人って、今日食べ過ぎたから今日太るわけではありませんよね。こんなことは誰にでも分かることですが、毛に関しては勘違いする人が多いのです。
「カラーをしたら抜け毛が増えて薄毛になる」と勘違いしているのです。その為、美容院でカラーをしても、すぐに抜け毛が増えて薄くならないので一安心してしまうのです。
何事にも習慣的な積み重ねと言うのがあります。習慣的に積み重ねることで薄毛の原因になるのです。
年齢は右肩上がりに年を重ねます。
同じように、カラーやトリートメントを繰り返していると、カラーやトリートメントをやった時に一段階段を下がるように右肩下がりに頭皮が弱っていきます。
その上、人によって皮膚の抵抗力に大きな差があります。弱い人はカラーやトリートメントの影響を相対的に強く受けますから、一度のカラーやトリートメントでも下がる階段が深いのです。
また、習慣的に定期的にカラーとトリートメントを繰り返していると、一段ずつ頭皮が弱っていき、弱りが深くなっていると、下がる一段の階段の深さも深くなってきます。
ですから、薄毛の人の頭皮の回復力はとても弱くなっていて、少しマイナスになるようなことを行うと、頭皮が元気な時には跳ね返すようなマイナスでも、大きくマイナスに働くのです。
ケアを始めて、せっかく毛に元気が出てきているのに、助言しているような防御する処置をしないでカラーやトリートメントをすると、それまでのケアの効果が台無しになってしまうのです。
助言しているような処置をしていても絶対に大丈夫と言えないので、カラーやトリートメント・美容院でのケアは薄毛を改善する阻害要因になるのです。
女性の方ならお分かりだと思います。
お肌が荒れている時には、メイク類やクレンジング・洗顔を繰り返してると荒れ肌がひどくなることはあっても、元に戻らないですよね。
大事なのは、マイナスにならないような処置をして、マイナスを受けにくいようなカラーやトリートメント・美容院でのケアをやることです。
214号は平成25年(2013年)6月15日に配信したメールマガジンです。
もう10年以上前の話になります。メールでご相談下さった女性の方の話です。
「夜が遅くなる仕事をしているので、朝シャンを止めることが出来ません」と訴えられたことがあります。
詳しくはお聞きできませんでしたが、たぶん水商売をされていたので、どうしても夜が遅くなり、疲れて帰ってくるのでお風呂に入ることが億劫になっていたのでしょう。
その為、夜はお風呂ではシャワーで体を洗うだけですぐに寝てしまい、朝に洗髪していたらしい。それが十年以上の習慣となっているので、薄毛を治せないでいました。
これだと、心身を温めて緊張を解す時間も取れず、頭皮の緊張を解せないので、寝ている時の自己修復する為の血流が巡って来づらくなります。
人の体は上手く出来たもので、日中は活動的になる為に交感神経が優位になっています。この時活動することが優先なので毛細血管への血流は制限されます。反対に夜は休息する為に副交感神経が優位になり、毛細血管が広がり日中痛んだり疲れた組織を自己修復します。
副交感神経が十分に働くには、体が温まりリラックスして緊張が解れている必要があるのです。
よく夜の22時~朝の2時までは毛の生育のゴールデンタイムと言われますが、別に毛のゴールデンタイムではなく、心身の自己修復の時間になっているだけの話です。その中に毛髪のことが絡んでいるだけの話です。
上述の通り、心身と頭皮の緊張が解れていることが、育毛の効果を出していくには欠かせません。ここで中途半端に交感神経が優位になっているとせっかくのケアが、効果に繋がりにくくなってしまうのです。
また、今回紹介しました女性のように、シャワーで終わらせてしまうと心身の緊張を解す時間・体を温める時間を取れない為に、副交感神経が優位になりづらくなります。
その上、洗髪していないので頭皮が温まらず緊張も解れないので、毛細血管への血流が巡りづらくなり、せっかくのゴールデンタイムが無駄になってしまいます。
洗髪は頭皮を温めて緊張を解す大事な行為になります。
こんな時に緊張が解れて毛穴が開くのですから、シャンプー剤の付け置きや、シャンプーをしながらのマッサージは最悪の方法と言わざるを得ません。理由はシャンプーに含まれる汚れを落とす界面活性剤には、強い弱い、皮膚に優しい、皮膚に負担にならない等々のものがありますが、強い弱いの差があっても浸透力やタンパク質変性作用はあるものだからです。
やり方はありますが、弊社のケア法の中でなら何とかできるかと思います。ただ、やはり朝にシャンプーするのは、どうしても温めることが出来ないので、効果面では落ちざるを得ません。
時折、朝シャンは問題ないと言う話が医療業界から発信されますが、この発信内容をよ~く読んで下さい。朝シャンは薄毛の原因とは関係ないとか記載されていたり、シャンプーが薄毛の原因でないような文言が載っているはずです。
自律神経の話がボッコリ抜け落ちているのですね。ですので、朝シャンは薄毛の原因の一つにもなる上に、薄毛を治せない習慣の一つにもなっているのご理解の上で、ご自身の対策を採って下さい。
平成25年(2013年)6月1日213号に配信したメールマガジンです。
211号では、ヘアスタイルへのこだわりが、育毛効果を無くしている場合がある旨書きました。
今号では、ダイエットで育毛効果を無くしてしまうことについて書きますね。
ダイエットがきっかけになって薄毛になってしまう人もいます。育毛ケアの効果が出てきているのに、ダイエットがその効果を無くしてしまうこともあります。
ダイエットが絡む薄毛の場合は体の内部の問題が絡むので難儀します。特に、何かを制限するようなダイエットの場合は難儀です。
育毛のケア自体は簡単ですし、継続できれば何の問題もないのです。が、食事を制限するダイエットをした場合、見た目の髪の毛が中々増えない問題と生え変わるサイクルが中々元に戻らない問題が出てくるので、ケアをしている人の心の負担が大きくなるのです。
ダイエットが絡む薄毛の場合、薄くなる時に抜け毛が急増することが多いです。
通常毛は寿命を全うして抜けるのが普通です。が、食事を制限するダイエットが絡む場合は、成長している毛が栄養不良になって、寿命を全うする前に抜ける毛が増えるのです。
これがやっかいなのです。
体の体制は、栄養を摂らなくなると生きる為に必要な器官へ優先的に栄養配分し栄養を蓄えようとします。食事を元に戻しても、栄養を蓄えようとするようになっているから、毛に栄養が回ってくるまでに時間がかかるのです。
毛に栄養が回ってくるには、最低でも4ヵ月くらいはかかると思っても良いと思います。その為、増えた抜け毛の量は、最低でも4ヵ月くらいは正常にならない可能性が高いです。
過去のご相談者の話で事例を二人あげます。
一人目はダイエットで薄毛になった女性の話です。
この女性曰く
「太りたくないので食事を食べたくないのです」と。
私は、食べるものの中身を考慮してかつ、筋肉を付けて体を動かしていれば、食べても太らないことを何度も説明しました。
が、この女性は食事を受け付けなくなり、所謂拒食症になってしまいました。
こうなってしまうと、いくら効果的なケアをしても、毛やお肌にまで栄養が回ってこないので薄毛は解決できません。
薄毛を解決できなければ、この女性の魅力を出せないので綺麗にはなれないのです。決して、痩せても綺麗にはなりませんし、痩せているから綺麗でもないのです。
ダイエット食品を売っている企業の広告をどれだけ恨めしく思ったことでしょう。
その人の魅力が出ているのが「綺麗」の定義なのに、宣伝や広告・マスメディアの情報で間違った認識を植え付けられているのです。
二人目は炭水化物ダイエットで失敗した男性の話です。
ケアを始めて1年くらい経過した頃でしょうか?経過がすごく良かったのに、急に透け具合が広がっています。
どうしたのか?聞いてみると、「炭水化物を抜くダイエットをしたら、こうなった」とおっしゃいます。
「ちゃんと食べる様にすれば、また元に戻ってくるから」と助言しましたが、栄養制限するダイエットの場合、戻るのに月日がかかり、その間進行するのでケア自体を止めてしまいました。
これらお二人の経過を見て聞いて分かったことは、食事を制限するダイエットは基本的にNGだと言うこと。
一番減らすべきものは、おやつと菓子類・ケーキ類・清涼飲料水です。次に減らすべきものは、コンビニ食とファーストフード・加工食品です。
こららを取りながらのダイエットは、ハゲる為にダイエットするようなものだと思って下さい。
そして、意識して増やすべきものは、新鮮な生野菜と果物・大豆製品・魚介類です。
これに日々の運動習慣(60分くらい歩くだけでも良い)を取り入れれば、健康的なダイエットに役立ちます。(歩き方の下手な女性が増えていますよ)
そして、大事なことは、年齢に応じたエネルギー燃焼に応じた食事にすることです。40歳くらいまでは、解糖系のエネルギー燃焼なので、炭水化物を減らしてはいけません。発芽玄米を毎食1膳から2膳摂って下さい。
50歳を超えたらミトコンドリア系のエネルギー燃焼に変わるので、炭水化物を減らして下さい。摂るなら、発芽玄米を少量(1日1膳か2膳)です。
40歳~50歳は、転換期になるので、少しずつ炭水化物を減らしていきます。
212号は平成25年(2013年)5月18日に配信したメールマガジンです。
209号・210号と「育毛の効果の判断基準を間違えている」旨を記述しました。上手くいかない人は、判断基準を間違っているのと同時に上手くいかないケア法を採っていることが多いです。
上手くいかないケア法の一つがヘアスタイルへのこだわりです。
男性の場合に多いのが、生え際を隠す為に、後ろから前に毛を持ってきておでこを隠すようなスタイルです。
生え際を隠すことにこだわっているのです。
こんなことをすると、つむじ周辺の毛を前に引っ張るのですから、その周辺の毛穴と毛穴が広がり、つむじが丸見えになり透けて見えるようになっていきます。
生え際は自分で見えるので気にしていらっしゃるのでしょうが、つむじ周辺がスケスケ状態になってくるのですね。
顔を隠して尻隠さず状態になっているのです。
こんな方には、以下のような質問をします。
「生え際の後退とつむじが薄くなるのと、どちらが駄目だと思います?」
そりゃ、どちらもフサフサが一番良いですが、選ぶならどちらか?ってことです。
毛を前に持ってくる方の多くは、「生え際」とおっしゃいます。でも実際上前から後退している人とつむじが薄い人を見比べた時、つむじ周辺が薄い人の方が貧相に見えますよね。
ですから、無理に毛を前に持ってきて生え際を隠すのではなく、普通にスタイルを整えた方が良いのです。そう助言しても、前頭部の生え際の後退を隠すことを優先してしまい、つむじが薄くなってしまっている人が多いのが現状です。
女性の場合のヘアスタイルへのこだわりは、以下のようなパターンです。
相当以前の話になりますが、女性のご相談者の方で次のような方がいらっしゃいました。男性にも同じような方がいらっしゃいます。
この方のお悩みは、頭頂部の分け目が広がって地肌が良く見えることでした。
ケアを始めて約8か月~10か月くらい頃に、相談室でケアを行うと毛が盛り上がり、かなりボリウムが出て、分け目が見えなくなってきたのです。
これで、「効果が出てきた。そのままのヘアスタイルを上手く続けてくれれば、分け目は詰まってくる。」と思った瞬間、その女性がしたことは・・・・。
なんと!
気になっている頭頂部の分け目から左右に毛を引っ張るように、顔の輪郭に沿って頬を隠すようにセットし始めたのです。
せっかく分け目が詰まろうとしているのに、無理に左右に頭皮を引っ張るのですから、毛穴と毛穴の間隔が広がって透けている分け目が詰まる訳がありません。
分け目が広がっている場合には、定期的に分け目を変えることがとての大事なのですが、せめて、ケアを行ってふんわりとボリウムが出る状態になれば、ふんわりとボリウムが出ているままでセットすることをご助言しています。
が、中々取り入れてくれないので、上手く行きませんね。
余談ですが、こんな分け目に育毛剤を使ったり、発毛させようとしたりしても無駄です。毛穴と毛穴が広がっていることで透けて見えているのですから、全くの畑違いも甚だしいですよね。
上記の男性の場合の、ヘアスタイルでつむじが透けている場合も同様です。
同じように、前後に引っ張る女性もいらっしゃいました。前髪を作って、頭頂部よりも少し前から後ろに毛を引っ張ってヘアスタイルを決めているのです。
その方の悩みは、前髪と後ろに引っ張っている毛の間が広がっているから、そこが気になって仕方がないと言うものでした。
「それだったら、左右にわけてはいかがですか?」とご助言しましたが、「私にはこのスタイルしか似合わない」とおしゃって受け入れて頂けませんでした。
やはり、この方も上手くいかずで残念でした。
左右にしろ、前後にしろ、同じ部位で分けて、尚且つ引っ張っているのですから、広がって当たり前です。毛穴と毛穴の間が広がるのですから。
また、それを固める為に、スプレーやらワックス・ムースを使う場合が多いでしょう。
それらのヘアケア製品が地肌に付くと頭皮が痛んでくるので、さらに広がりやすくなり、かつ分け目の毛の生育が悪くなっていきます。
現代の女性の薄毛は、このパターンがとても多いのです。
せめて、分け目を変えるなり、引っ張らずにフンワリとセットしたり、ヘアケア製品を使わないようにするなりして欲しいですね。
髪を引っ張るようなセットの方法を続けていると、いくら効果的なケアを行っても悩みは消えないどころか益々薄毛の状態が悪くなっていきます。
そして、50代後半から60才代にかけて、ウイッグのCMのようになってしまうのです。
211号は平成25年(2013年)5月4日に配信したメールマガジンです。
209号では、「生えてくるのですか?」について書きました。
私がお答えする内容は
【生えてきませんよ。】
【毛のない部位に生えて増えるなんてことはありません。】
【毛の生えていない毛穴から毛が生えることはないです。】
でしたよね。
理由は詳細に209号で書いているので、記述内容を読み返して下さいませ。
さて、読者の皆さんは薄毛で悩んでいるとか、良い育毛法がないものかどうか探しているでしょうから、いろんな育毛剤や育毛の情報商材を売っているサイトを見ることが多いかと思います。
そんなサイトを見ている時に次の言葉を聞き、図解で解説しているもの見ませんでしょうか?
「毛の生え替わる(変わる)サイクル」とか「毛のサイクル」と言う言葉を目にすることが多いと思います。
毛は以下のようなサイクルを繰り返している
→脱毛期:発毛期→成長期→退行期→休止期↓
←←←←←←←←←←←←←←←←←←←←←
↓
→脱毛期:発毛期→成長期→退行期→休止期↓
と言うものです。色々と言葉の使い方の違いはありますが、毛は常に生え替わりのサイクルを繰り返しているわけです。
要は、抜けては生え替わって、何度も抜けては生えるサイクルを繰り返しているのですね。
と言うことは、【生える】ことと【抜ける】ことは、常に表の裏の関係になっている言えるのですね。
10本生え替わってくれば、必ず10本抜けると言うことです。10本抜ければ、必ず10本生え替わってくると言うことです。
ここが理解できれば、単に抜け毛が減るだけなんてあり得ませんし、生えるだけでは成り立たないことも分かります。
10本では分かりづらいので、1万本で1日の抜け毛と生える毛を計算してみましょう。
今あなたの頭皮に1万本の毛が生えていて、1本1本の毛の寿命が3年とします。
この1万本を維持する為には、毎日何本の生え替わりが出れば良いのでしょう?
1万本÷3÷365=9.1・・・ですね。
1日9本~10本程度抜けて生え替わっていれば1万本を維持できるのです。
私は実際に数えたことがないので、本当のところは不明ですが、人の頭髪は平均10万本くらい生えていると言われています。多い人で12万本で少ない人で8万本くらいだそうです。
平均的な人の場合を考えてみると、10万本を維持するには毎日90本~100本くらい抜けて生え替わっている必要があるのです。
これは、前頭部・頭頂部・側頭部・後頭部に生えている全ての頭髪を含めています。部分的ではありません。
抜け毛を減らしたい人が多いですが、1日10本しか抜けないと言うことは、1万本しか維持できないので、スカスカと言うよりもほとんど毛の無い状態になってしまうと言うことです。
人間は、環境の変化に大きく影響されることを考慮に入れる必要があります。
私たちに日本人にとって一番大きな環境の変化は、季節の移り変わりです。
夏のくそ暑い時期から秋口にかけては抜け毛は増え、晩秋から冬の終わりかけて抜け毛は減り、初春から春の終わりにかけて抜け毛は少し増え、初夏には抜け毛は少し落ち着き、と繰り返しているわけです。
ですから抜け毛が減るとか増えるとかは、育毛の効果の判断材料にはならないのです。
抜け毛の増減で育毛の効果の判断材料にしては失敗するのです。
抜け毛の増減で一番問題になるのは、抜け毛の増える季節に抜け毛が減っていたり、年がら年中抜け毛が目立たないことです。
そんなことを言っても、現実に抜け毛が極度に増えて薄くなっている人もいます。
抜け毛が極度に増えて薄くなっている現代進行形の人は、抜け毛が極度に増え始める前に、抜け毛の増える季節に抜け毛が減っていたり、年がら年中抜け毛が目立たない時期が続いていたと言えます。
そんな経験をしたことのある人は、抜け毛が急増した時よりも前の10年くらいの時期を思い出してみて下さい。
年がら年中抜け毛が目立たない時期が続いていませんでしたか?
抜け毛に関しては、ちゃんと生え替わるサイクル(周期)を繰り返しているのかどうか?これを判断基準にしないといけません。
「嬉しい抜け毛が減りました」効果は、一つ間違えると毛の量が減っていく効果になっている可能性があるのです。
210号は平成25年(2013年)4月19日に配信したメールマガジンです。