現在抜け毛が急増している女性の話 女性のご相談者の方で「3ヵ月前から抜け毛が急増していて急激に透けている」と訴えられるお電話がありました。 薄毛が発症する時に、こんな状態になる場合が多いので、通常は抜け毛が急増しているか […]
前号では、リアップとリアップレディーを使って、効果を感じた男女のご相談者のことを書きました。
このお二方は、実はネット上の情報を信じて取り組まれています。
ネットの情報と言うのは有益でもありますが、一歩間違えれば有害以外の何もでもないと言うことですね。
特に、どんな情報が駄目なのかと言えば、以下の3点がはっきりしない情報です。
例えば、あなたが富士山に登る計画を立てるとします。この時に、ネットで情報を集めるとしましょう。
いろんな方が、色々と教えてくれるでしょう。
毎年登っている人なら、以下のように助言してくれることが多いでしょう。
「ちゃんと道もついているし、簡単に登れるよ」
1度だけ登ったことがあるだけの人なら
「道はついているけど、結構きついですよ。体力勝負ですね。」
と助言してくれるかもしれません。
毎年登っている人の助言だとか、1度だけ登ったことがある人の助言だとか、
最初から分かっていれば、「だから、こんな助言をしてくれるのだ。」と判断することが可能です。
あなた自身が初心者だったら、1度だけ登ったことがある人の助言は、判断の基準や覚悟の基準にはなりますよね。
そして、こんな質問に答えてくれる人は実際の経験者しかいません。経験もしていない人が、わざわざ助言するなんてことはありません。ですから、まだ参考にはなり、判断・覚悟の基準にもなります。
富士山に登ったことのない人から「道がついているらしいし、簡単に登れると思います」なんて助言されたら、あまり信用しないでしょう。
ただ、経験豊富な人なのかどうかが分からない人の情報だと、基準が無くなってしまうので「どっちなんだよ」と考えてしますよね。
発信者の事が分かれば分かるほど、情報を判断する基準になるのです。
富士山登山は、経験から「どう感じるのか」を知りたいだけですが、効果的な育毛方法を知りたい時や自分に必要な育毛方法を探している時には、まともに情報を信用すると痛い目に会うことになります。
例えば、今はご相談者には少なくなった育毛法の中に、温冷浴とか温冷療法と言うのがあります。
頭皮に冷たい水とお湯を交互にかけて血流を促すのです。冷たい水とお湯が交互にかかるので、血が集まってくるのですね。
中には、帽子のてっぺんに穴が開いたようなものを頭にかぶり、その穴からお湯を入れて頭皮を温めるようなものもありました。
記憶は定かではありませんが、その販売者はお湯と水を交互に入れることを薦めていたかと思います。
いずれの場合も、血流が集まってくるのは確かです。確かに血流が集まるのですが、これをしていた方々は、皆さん頭皮が真っ赤になっていて、ひどい頭皮になっているのです。
何故でしょうか?
それは、頭皮の本来の力が弱っていて、血を流す力が無くなっていたところに、血を集めるような方法を採ったからです。ミノキシジルも同じですね。
次に、サプリも飲んでいる人も多いですが、なんと、9種類ものサプリを飲んでいらっしゃいる人もいます。
ノコギリヤシ・カプサイシン・イソフラボン・夏白菊・ブルーベリーエキス・イチョウ葉エキス・亜鉛・リジン・スピルリナ。
この9種類のサプリ飲んでいた方の場合、状態を拝見する限りでは、サプリを摂り過ぎると駄目な症状だったのです。
もしかすると、脂漏性湿疹・皮膚炎になっている可能性のある頭皮でしたから、カプサイシンなんかは絶対に摂ってはいけない状態だったのです。
例え、いくら育毛に良いと言われても、必要でない栄養素は血を濁らすだけですから、サプリを摂れば摂るほど毛が無くなっていく悪循環にハマります。
スピルリナくらいなら飲んでも良いですが、目的を考えて何の為に飲むのか?飲む必要があるのか?を普段のご自分の食生活と合わせて考えないといけません。
207号は平成25年(2013年)3月9日に配信したメールマガジンです。
ご相談者が使っている育毛剤・過去に使ったことのある育毛剤で一番多いのは、ミノキシジル製剤であるリアップとリアップレディーです。
美容外科なんかだと、その美容外科独自のミノキシジル製剤があるようです。
日本の医学界における標準治療が、ミノキシジル製剤とプロペシアに代表されるフィナステリドだからですね。
医学界が標準にしているのだから、「効果があって毛が増えるもの!」と多くの方が思っています。
特に、皮膚科学会が平成22年(2010年)に出した男性型脱毛症治療のガイドラインの影響がとても大きいです。
その為もあって、ネット上のアフィリエイトサイトでは、薦める根拠にこのガイドラインを取り上げています。
ですからネット上の情報は、ミノキシジル=リアップとフィナステリド=プロペシアが一番良いと言う情報で溢れています。
効果があるはずなのに、平成22年以降のご相談の大半は(7割か8割)、リアップやリアップレディー・プロペシアとミノキシジルタブレットになっています。
実際ご相談者の多くは、その効果を認めていらっしゃいます。
今回紹介する男女の各1名の方々も同様で、「簡単に発毛して、毛が増えるじゃん!」と使い始めの頃は思ったそうです。
増えて気にならなくなると使わなくなります。薬の使用の場合根本的なところを改善していないので、薬を使わなくなるとまた薄くなります。薄くなったら再度使うと増える、と言うのを2回か3回繰り返したそうです。
男性の方は、リアップだけでは効かなくなったので、プロペシアを飲み始めたらしいです。
女性の方は、銀座にある女性向けのクリニックに行き、ミノキシジルタブレットを処方されたらしいです。
いずれの方も不安が先だったので、薬は止めて、私のところにご相談にお越しになりました。
いずれの方も変な頭皮をしていました。
滲んだ赤っぽく、マイクロスコープで頭皮を見ると、湿ったような浸潤しているような頭皮なのです。
こんな頭皮じゃ薬であろうが何であろうが、毛が育つわけはなく、そりゃ効果が無くなってきます。
頭皮は自分では見ることができないので、効果のあるものがあれば、頭皮に痛みやかゆみが出ない限り何も気にせずに使い続けます。
これが怖いわけです。
いくら効果が出ていても、頭皮がおかしくなってくると、次の世代の毛は駄目になっていく上に、下手をすると今生えている毛も駄目になることがあります。
特にリアップ等のミノキシジル製剤は血管拡張作用が強いので、毛細血管が傷んで炎症を起こすことがあります。
当然、血管が拡張するわけですから、その部分には血が集まり赤くなりやすいです。
すると、古い血が溜まるようになり、毛細血管に傷が出来るのでかゆみがひどくなり、今生えている毛までもが駄目になってしまい、後々で急激に毛が無くなることもあります。
今回紹介したご相談者2名は、運良くそうなりませんでしたが、基本的に薬の効果に頼っている人のご相談は、受けたくはありません。
薬の効果に頼っていた人は上手くいかない確率が高く、いくら親身にご助言しても非難・批判されることが多いからです。
今回は、お二人とも頭皮が正常に戻り、毛には元気が出ていて・増えてきているので問題ありませんが、本当にラッキーとしか言いようがありません。
薬を選択される方は、「その先はないもの」と覚悟を思って取り組まれる方が良いですよ。
206号平成25年(2013年)2月23日に配信したメールマガジンです。
女性のご相談者の方で「3ヵ月前から抜け毛が急増していて急激に透けている」と訴えられるお電話がありました。
薄毛が発症する時に、こんな状態になる場合が多いので、通常は抜け毛が急増しているから薄くなると思い、「抜け毛を減らしたい」「毛が抜けなければ毛を維持できる」と考え・望むようになります。
このメルマガを読んでいらっしゃる方の中にも、そんな状態になって、薄くなっている方も多いのではないか?と思いますね。
このお電話のご相談者の方には以下のようにお聞きしました。
「今抜け毛が急増しているのは分かります」
「それでは、いつ頃から急増し始めましたか?」
すると以下のような答えが返ってきました。
「実は、3年前に美容院でカラーをしたのがきっかけで抜け毛が多くなり、うつになり、その後女性用の育毛剤を2年使ってもダメで、今年の4月頃から美容外科に行って治療を始めたのです。」
「すると、9月くらいからさらに抜け毛が急増し始めて、3日に1回のシャンプーで300本くらい抜け、乾かす時も50本抜けるのです。」
その他いろいろお聞きして分かったことは
最初は、普通の薄毛の症状だったのに、薄毛になった原因を解決することなく、対症療法に頼った結果こじらせてしまい、本当の脱毛症に移行した状態です。
これらのことから、この女性の場合は、現在はびまん性脱毛症を発症している可能性が高いが、問題は一番最初に抜け毛が急増した時の対処方法を間違っていたことです。
多くの女性は、毛が抜けることを怖がります。理由は、毛が抜けると薄くなると思わされているから。
そして、美容院でのケアやカラー等々は基本的に頭皮に負担をかけるものだし、皮脂を取るケアやクレジングなんか行うと頭皮が衰え抜け毛が減ってきます。
この女性の場合も、時折美容院でクレジングをしていましたし、使ってきたヘアケア製品も美容院のものでしたし、現在も皮脂を取る為のシャンプーを使っています。
結果、メイク類やクレジング・洗顔で皮膚が老化するように、頭皮も衰えてしまい、陳代謝が低下して、抜け毛の少ない期間が長い間続いていたのです。
こんな状態が長く続けば続くほど、駄目になっている毛がたくさん残るようになるので、ある時、何かのきっかけで抜け毛が急増します。
駄目になっている毛が多く残っていれば残っているほど、かなり透けた状態にまで進行することになります。
駄目になっている毛とは、死んでいる毛のことなので、生き返ることはなく、抜けるしかないのです。
この女性がカラーで抜け毛が急増したように。
だから、抜け毛を減らすとか減ると言うのは、怖いことでもあるのです。
最初の段階(抜け毛が急増した段階)で、頭皮の衰えと痩せを改善するべく、ケアを半年くらい続けていれば抜け毛は正常に戻り、薄くなるのにストップがかかったでしょう。
正常に戻るとは、抜け毛が減るのではありません。ちゃんと生え替わるようになってくると言うこと。
ところが、この女性は抜け毛が急増して透ける様になったことで、うつになってしまい、精神的に参ってしまっています。
その上、美容外科でさらに悪化させてしまい、かなりのショックを受けたようです。今度は単なる薄毛ではなく、本当の脱毛症になってしまったのです。
こうなってくると治療のアリ地獄に入っていきます。そうならない為にも、
と言うことをちゃんと理解して、未来の毛が育ってくるように、頭皮と心身を健康に戻すケアを続ける必要があるのです。
結局、この女性はご相談後3ヵ月くらいケアを行いましたが、その後音沙汰が無くなりました。
対症療法に走っていないか?心配ですね。
205号は平成25年(2013年)2月9日に配信したメールマガジンです。