毛を育てる力は個人差が激しく、毛を育てる力が弱い人の方が薄毛になりやすい。アトピーや喘息・皮膚が弱い人は皮脂の分泌能力も弱く毛を育てる力も弱い。
いくら運動しても、いくら体温を上げても、血液の質が悪いと毛細血管に血は流れません。
赤血球の直径は毛細血管の直径よりも大きいのです。ですから、赤血球が毛細血管の中を流れる為には、
柔らいことが必須条件なのです。
柔らかい赤血球だから小さな穴に入り込めるのです。また、毛細血管も柔らかくて伸び縮みすることも必須条件になります。
赤血球が柔らかいことで毛細血管の中に入り込みやすくなり、毛細血管が柔らかいことで伸び縮みして赤血球が押し流されるのです。
毛細血管への血流が良いとは、単に流れると言うことではなく、上記のようになっていることを言うのですね。
拙著「髪が増える!」の中で、食習慣の大切さを書いているのは、毛細血管に赤血球が流れるには上記2つの条件が必要だからです。
この2つの条件を壊す食習慣になっている人がとても多く、現代では若くして薄毛になっている人が多いとも言えます。
直接的な因果関係ではなく、相関関係があると思って下さい。薄毛になった人は悪い食習慣を続けていることが多いのです。
上述の通り、赤血球が柔らかくて毛細血管が柔軟である為には、どんな食品が良いのだろうか?
一番良いのは、食品の8割以上を植物性の食品にすることです。理由は、アメリカのマクバガン報告にあります。
アメリカでの大規模な調査ですので、かなり信憑性は高いです。
詳細は、「マクバガン報告」で検索して読んでみて下さい。
概ね、拙著「髪は増える!」に記述している内容と同じですね。
動物性たんぱく質の取り過ぎは、体を酸性に傾けるので体は中和する為に骨のカルシウムを使います。
血液に流れ出たカルシムは沈着しやすい為に、虚血性心疾患(心筋梗塞)や脳梗塞の危険性が増します。
また、動物の体温は人の体温よりも高いので、動物性の脂は人体に入った時固まりやすいのです。
肉類は出来るだけ減らす方が良いのです。(肉ばかりに偏るのがいけないと言う意味です)
特に乳製品は、動物性タンパク質が豊富で脂肪分も多いので、カルシムを排泄させるわ、血が濁るわで良いことありません。(乳製品が主食の国に骨粗しょう症が多い理由です)
魚も動物性タンパク質ですが、脂が良いので食べ過ぎにならない限り問題ありません。
油はオメガ6系の油(から揚げや炒め物)に偏っているのがいけません。ファーストフードやコンビニ食。
今の日本人はオメガ3系の油が不足し過ぎてるのです。(魚の油、亜麻仁油、えごま油、紫蘇油)
現代社会では、知らぬ間にオメガ6系の油を多く摂ってしまうので、意識してオメガ3系の油を摂るように心がけると良いでしょう。
拙著の中で、生野菜にエゴマ油や亜麻仁油・オリーブオイルをかけることを推奨しているのは、その為なのです。
ナトリウム、カリウム、カルシウムのバランスとオメガ3系の油ですね。
白砂糖も体液を酸性に傾けるので、体は中和する為にカルシウムを使います。
カルシムが不足すると、イライラが募りやすくなるので交感神経が優位になりやすく、血流が制限されやすいです。
ただし、どんなものでも摂り過ぎたりすると駄目なだけなので、肉食ばかりにならにように、甘いものばかり食べないようにするのが必要です。
週に3回か4回くらいは肉類を摂っても良いでしょう。おやつに少し甘いものを摂るのも問題ないでしょう。
一番摂ってはいけないのは、合成甘味料。アスパルテームやそれに類似したものが入っているものは摂らない。
主食は、どうするか?
発芽玄米にするか、白米に発芽玄米を半分程度混ぜて摂って下さい。そして、小麦で出来ているものは避ける方が無難です。
最近、グルテンフリーとか言われるようになっていますが、このグルテンが多く含まれているのが、ふわふわしたパンやケーキ。それら以外に、パスタ・ラーメン・うどんがありますね。
説明すると長くなり過ぎるので、以下のサイトをご覧下さい。
●http://ure.pia.co.jp/articles/-/34088
●http://ure.pia.co.jp/articles/-/34090
いずれにしても、何かに偏ることは良いことないので、いろんな食品をバランスを考えて摂るのが一番です。
動物性の脂だって、人の体には必要ですからね。
これらを心がけていれば質の良い血液になってきて、結果的に体が軽くなってきたり、大腸の調子が良くなって便秘が解消するようになったり、体温が上がるようになってきたり、血圧が正常になってきたりと良いことだらけです。
まずは、ご自身の生活で実践してみて下さい。
278号は平成27年(2015年)12月12日に配信したメールマガジンです。
前号を読んで下されば、薄毛の原因は毛が抜けることでも、抜け毛の増加でもないことはご理解頂けたと思います。
薄毛の原因は大きくは、以下の2つが原因になっているのでした。
・血流不足
・酵素の働きの低下
育毛剤を使えば、血流不足の改善と酵素の働きを活発化できると考えがちです。
確かに効果効能にそう書かれているので、どの育毛剤を使ってもその効果はあるのでしょう。
ところが、育毛剤が効果を発揮するのは、頭部の育毛剤を付けた部位と付けた時の何分間か1~2時間だけで、かつその効果とは何らかの作用や刺激を伴うものなのです。
局部に効いて・短時間効いて、作用や刺激を伴うことで毛が増える方に働くかどうかが問題になるのです。
では、人の体の血流を振り返ってみましょう。
局部だけで血流が良い悪いは十分あり得えます。
指先や足先が冷たくなるのは、そこまで十分血流が行き渡っていない証拠ですし、心筋梗塞や脳梗塞も血流が制限されて起こります。
だが、頭部でも心臓周辺でも、血流はそこの部分だけで流れているのではありません。
血液は全身を巡っているのですから、血流制限の原因となることを予防するような生活をしていると、頭部でも心臓周辺でも血流制限を防ぐことはできます。
血流を制限するような生活には3つ程度あります。
ちなみに、酵素の働きを活発化するには、毛細血管への血流が良いことと食べることの影響が大きいので、上記の3つを改善し血流不足を改善していくと同時に改善されていきます。
今号のテーマは「体を動かす」です。
体を動かすことで筋肉を使うようになるので、血流が良くなりやすいのです。
特に、人の最大の筋肉は足にあり、足の筋肉のポンプ作用を利用して下に下がっている血液を上に押し戻すのに役だっています。
足は第二の心臓と言われる所以です。
足の筋肉を使うことで心臓の負担も少なくなり、心臓よりも上にある頭部に重力に反して血の巡りを良くするのに役立つのです。
現代人は歩くことを忘れてしまっているので、心臓のポンプ作用を利用する機会も少なくて、血の巡りも悪い人が多くなっているのです。
その為、体温の低い人がとても多いです。
ご相談にいらっしゃる方に体温をお聞きすると、36度5分を超える人は100人のうち1人か2人くらいです。
多くの人は36度~36度5分の間で、ひどい人は35度台だったりします。
そりゃ、こんな体温だと血流が悪い証拠ですし、体温が低いと酵素の働きも悪くなるので、栄養不足と作る力の低下で毛の育ちが悪くなります。
以上のことから、普段の生活の中で体を動かすことと、足を使って歩くことを心がけて下さい。
1日合計で60分くらいは、足をちゃんと使って歩くこと。それ以外でも、常に体全身を使うことを心がけること。この2つが普通の習慣になってくるとかなり変わるはずです。
277号は平成27年(2015年)11月28日に配信したメールマガジンです。
最近の傾向として、初めてのご相談時には抜け毛が異常に多い人がとても多いです。出版した本を読んでご相談にいらっしゃる方に共通です。
私の仕事場ではテレビを見ることができるので、平日の日中は昼食時にテレビを見ることが多いです。
その時のCMを見ていますと、野際陽子さん(2018年6月13日にお亡くなりになっています)が出ているウイッグのCMがとても多いです。
ずっと何故なんだろう?と不思議に感じていましたが、やっと納得することができました。
CMを見ていると、年配の女性がウイッグをする前とした後の違いを見せています。
使用前はヘナっと寝てしまっていてボリウムが全くありませんが、使用後はふんわかするウイッグを乗せるものだから、かなりボリウムアップして見違えるようになります。
このヘナっと寝てしまうような毛しか育たない頭皮とは、どんな頭皮でしょう?
原因はいくつか考えられます。
血流不足と酵素の働きの低下が大きな原因なのです。その結果、中身の詰まったご自身本来の毛を作れなくなるのです。
育毛剤でこれを改善しようなんて考えないで下さいね。
ご自身の頭皮の自力がないのですから、それを改善せずに育毛剤の効果でなんとかしようとすると、その効果でハゲるなんてことになってしまいます。
詳しくは、「髪は増える!」を読んで下さいませ。
血流不足と酵素の働きが低下すると、本来の毛を育てられなくなります。これって、抜け毛にどう言った影響を与えるのでしょう?
要は、細胞の生まれ替わりが不活発になっていく、と言うことなのです。
その為、薄毛になる前には、抜け毛が目立たないくらいに減っている人がとても多いです。
「抜け毛が増えて薄毛になった」とおっしゃる方々にお聞きするとほぼ100%の人が、「抜け毛が急増する前は抜け毛は目立たなかった」とおっしゃいます。
ここで毛が抜けるメカニズムを振り返ってみましょう。本をお求めになられた方は32ページをご覧になって下さい。図解しているので分かりやすいと思います。
通常毛が寿命を終えて成長が止まった時には、次に生え替わってくる毛がその下に生まれています。そして、次に生え替わってくる毛に押し出されるようにして抜けるのです。
こうして毛が抜けるのが抜け毛です。
抜け毛が減ると言うことは、寿命を終えた毛を押し出す次の毛がまだ育っていないのに、生えている毛が早めに寿命を終えて成長が止まってしまうことなのです。
このような抜け毛の減少の際は、年間を通して抜ける毛が少ないです。
これ、分かりますよね。
ただし、毛の生まれ替わりが正常な時には、抜け毛の増える季節には増えて減る季節には減ります。
この場合の抜け毛の減少は、上記のような減少ではありませんので間違わないで下さい。
抜ける毛と抜けた後に残った毛を比べた時、髪の毛がヘナッと寝てしまうような毛ばかりになってしまう場合、抜ける毛の方が古いので、比較的太めで中身の詰まった毛が抜けます。
古い毛は血流不足と酵素の働きの低下が、まだ起こっていない時に育っているのです。
血流不足と酵素の働きが低下して育った毛ばかりになってくると、中身の詰まっていない・寿命が短くなった毛が残るようになってきます。
すると、抜け毛が減るのに毛に元気が無くなってきて、ヘナッと寝てしまう毛ばかりが残るのです。
そんな毛がたくさん残るようになってくると、刺さっているだけの毛が残るので、何かがきっかけになって一気に抜けるようになります。
現在ご相談者に多い異常な抜け毛の正体は、全てこの抜け毛の増加です。
その為、抜けた後に残った毛は細いし中身は詰まっていないので、生え替わってきてもヘナッと寝てしまい、ウイッグのCMに出てくる女性のようになってしまうのです。
ひどい場合には、本当にハゲてしまうのではないか!と思うくらいに抜ける場合もあります。
この原因になっているのが、頭皮を血流不足にして・酵素の働きを低下させてきた普段の生活習慣にあるのです。
例を上げると
そして、年齢を重ねると誰でも細胞分裂が穏やかになってくるので、自然と毛の生え替わるサイクルが穏やかになってきます。(生え替わる本数が減るので、抜け毛が減り毛の本数も減っていく)
こういったことが積もり積もって、35才~40歳代以上になった時に、急激に抜け毛が増えて薄毛になるのです。
現在、年配の女性の薄毛が多い理由です。
ウイッグのCMも、年配の女性をターゲットにしている理由が分かると思います。
抜け毛の増加が問題なのではなく、「血流不足」と「酵素の働きを低下」させてきた生活習慣に問題があったのです。
だから、毛を増やすには、生活習慣を見直して「血流不足」と「酵素の働きの低下」を改善していく必要があるのです。抜け毛が減ることは毛が増える効果ではないのです。
ちなみに、今回書いた抜け毛の増加は、育たなくなった毛が無くなるまで減りません。その後増えるかハゲるかは、抜け毛が急増している時にどんなケアに取り組むかにかかっています。
276号は平成27年(2015年)11月14日に配信したメールマガジンです。
毛に元気が無くなってきたとか薄毛になったとか感じた時に、最初に見るべきところが今号のテーマです。
それは、あなたは毛を作り育てる能力が強い方?弱い方?か。
毛を作り育てる能力が強いか弱いかは、その人の生えている毛を見れば誰でもわかります。
ここで言う皮脂の分泌能力とは、頭皮が「テカっている」とか「テカっていない」のではなく、その人が元来持っている能力のことです。
現代人は頭皮がテカっているのに、皮脂の分泌能力が弱い人が多いのです。
見た目だけでは分かりませんので、アレルギーの有無とお肌の弱さ加減で判断して下さい。
皮膚の弱い人とアレルギーを持っている方は、皮脂の分泌能力が弱い場合が多いです。
薄毛になりやすい人は、毛を育てる力の弱い人です。
上記のように、薄毛になりやすい人は皮脂の分泌能力が弱いのですから、外部からの作用や刺激に負けやすいのです。
皮脂を取る行為や製品・カラー・育毛剤の作用等々に負けやすいと言えます。
元々毛を育てる力が弱いところに、上記のような刺激・作用を与えているとさらに弱ってしまうので、薄毛になりやすいのです。
だから、毛を育てる力の弱い人は、皮脂を取ったり・皮脂を取る作用の強いシャンプーを使うと駄目で、カラーや縮毛矯正・育毛剤の作用に頼るケアをしてはいけないのです(育毛剤を使ってはダメではなく、育毛剤の作用に頼るケアがダメなのです)。
反対に、毛を育てる力の強い人は皮脂の分泌能力が強いですから、外部からの作用や刺激・作用を防ぐ力も強いです。
カラーをしても何ともないのがこんな人です。その為、皮脂を取って育毛剤を効かすようなケアで、毛が戻ることが多いのも毛を育てる力の強い人です。
ただし、皮脂を取って育毛剤を効かすようなケアはあくまでも対症療法なので、1度戻ったとしても、しばらくすると再度薄毛になってきます。
1度目、2度目くらいまでは効果が出ることがありますが、3度目以降はないと思った方が良いですね。
ですから、育毛剤の効果で戻った人がいた場合は、その人の体質や毛を育てる力が強いのか弱いのかを調べて下さい。
毛を育てる力が強い人が戻ったところで、大多数の毛を育てる力の弱い人の参考にはなりません。
どんな人が皮脂の分泌能力が弱くて、毛を育てる力が弱いでしょう?
それは以下のような人です。
ざっと上げただけでも上記が思い浮かびます。
こんな体質の人は、拙著に書いているようなケアに出来るだけ早く取り組んで欲しく思います。
275号は平成27年(2015年)10月31日に配信したメールマガジンです。