239号:ご相談者の事例1:バーコードを作れない状態から作れる状態へ

238号:育毛相談WEBで製品製造に関わって分かったこと

育毛相談WEB(サイト)の自社の責任 育毛相談WEB(サイト)にて自社責任での製品を製造することになり、製品製造に関わったことで分かることがたくさんありました。その内容をシャアしたいと思います。 今までは人が作ったものを […]

239号:ご相談者の事例1:バーコードを作れない状態から作れる状態へ

ご相談者の事例1:
バーコードを作れない状態から作れる状態へ

前号の中で、「医薬部外品だからアルコール濃度が高い」と言う記述がありました。
これは私の勘違いでした。
正しくは、「エタノール濃度が高い」と記述するのが正解です。

BG(ブチレングリコール)で植物エキスを抽出している場合があるので、エタノール濃度が低い医薬部外品もあるようです。

ただ、BG(ブチレングリコール)もアルコールの一種らしいので、ノンアルコールではなくノンエタノールが正しい表現ですね。

当初はバーコードも作れない

さて、今号の本題です。
ご相談者の話になるので、この方をAさんとして記述するようにします。

このAさんが相談室にいらっしゃったのは2011年の12月です。今から2年と半年程度前になります。

いらっしゃった時の髪の毛の量は、バーコードを作れるかどうかってくらいに本数も減り、毛も細くなっていました。

つむじも分からなくなっていました。

弊社にいらっしゃる5年くらい前は、もう少し本数もあり毛も太めで、セットすればなんとかバーコードも作れるくらいの量だったようです。

リアップに頼るケアでは無理があった

石鹸シャンプーとフロジン液を使用していたが、効果に繋がってこなかったらしい。

ご本人は「発毛させればもっと増えて何とかなるのではないか?」と考え、リアップ5を約1年半ほど使用したらしいです。

1年半ほどリアップ5を使った結果が、バーコードを作れるかどうかまで進行してしまったことで、どうしての良いのか分からなくなり、ご相談にいらっしゃったのでした。

ご相談にいらっしゃった時の頭皮の状態は

  • 黄色みを帯びていて炎症を起こしかけている
  • 頭皮を触ると、至る所がボコボコしている
  • つむじ周辺に複数個の出来物が出来ている
  • 抜け毛が少ないが、とても柔らかくて短い毛ばかり

他に気になることは

  • 皮膚が弱い
  • 家系的には男性は皆薄毛
  • 間食が多い=特に甘いものが好き
  • 美容外科にてミノキシジルタブレットとアボルブを処方される

ヘアケアと食習慣かも

こんな状態でした。
私は、この方の場合、男性型のように見えるが実はヘアケアの習慣や食習慣の方が問題で、家系的な影響はここを修正すれば防げるのでは?と推測してケアを始めて頂きました。

ただ、薄毛の進行度からすると、通常のケアだけではどうしても力不足が否めないので、弊社独自で行っているMCR療法を取り入れて頂きました。

炎症を起こしてしまう

最初の半年は順調に頭皮の状態が改善してきたのに、サッカー観戦で帽子をかぶらずに行ったらしく、翌年5月にいらっしゃった時には、頭皮が真っ赤に赤くなっていました。

仕方がないので、弊社の頭皮ロカイと言うアロエベラの液汁で、2ヶ月ばかし頭皮を鎮めてから再度やり直しです。

これだけ進行していると、効果が高ければ高いほど、急激な変化ほど負担になりやすいので、本当に丹念にケアに取り組んで頂きました。

頭皮のボコボコぼ感が無くなる

ケア開始後1年半くらいするころから、頭皮のボコボコ感が無くなり、全体的に正常な状態になります。

また、あちらこちらに有った出来物も段々とできなくなっていき、出来物の後だけが残るようになってきました。

弱々しいながらも、ケア後は毛がふんわりするようにもなりました。

ケアを開始してから2年くらいした頃に、弊社で開発した「iスカルプオイル」と「iスカルプローション」とを約2ヶ月ほどお使い頂いたところ、なんと、毛の無かったつむじに細くて短いながらも毛が生えてきて、つむじが出来かかるようになってきました。

育毛剤の効果を出すためのケア

育毛剤を使うのは、かなり慎重になっていたのですが、この頃から育毛剤を使い始めました。

今でちょうど育毛剤を使い始めて半年程度になりますが、やっと、作れなかったバーコードが作れるくらいに毛が太く成長するようになり、本数も増え始めたのです。

この段階で、今までの私の認識を覆す出来事がありました。

細くて先細りの毛ばかりが抜ける

それは、「抜け毛の中身に細くて短い毛が多い時は危ない!」と思っていたのが、このAさんの場合には毛が太く成長するようになり本数も増え始めると、細くて先細りの短い毛ばかりが抜けるのです。

これを見た時、
単に細くて短い毛がたくさん抜けるだけでは判断できない」と考えを改めざるを得なくなったのです。

経過が良いか悪いかの判断は、その人の頭皮や毛の状態と抜け毛の中身の変遷とを総合的に見ることが必要だと認識した瞬間でした。

何度でもやり直しができるケア法

このAさんの場合、どこまで改善できるか?は今のところ分かりません。
が、今年中に誰が見ても「つむじはここにある」と分かるくらいに改善することを期待しています。

3年もかかってそんな程度なの?と思われる人はいらっしゃるでしょう。

全く副作用もなしに、かつ体を健康にしながら、頭皮も健康にしながらの改善です。

その為、もし途中で上手く行かなくなったとしても、次のケアでも十分効果を出していける頭皮と心身になっています。

ほとんどの人は、1回限りのケアで頭皮や心身をダメにしてしまい、次のケアで素直に効果を出せない状態にしているのです。

弊社にご相談にいらっしゃる人は、頭皮や心身をダメにしている人ばかりです。

そんなことを考えると、3年でも短いと思いますね。

239号は平成26年(2014年)6月14日に配信したメールマガジンです。

238号:育毛相談WEBで製品製造に関わって分かったこと

育毛相談WEB(サイト)の自社の責任

育毛相談WEB(サイト)にて自社責任での製品を製造することになり、製品製造に関わったことで分かることがたくさんありました。その内容をシャアしたいと思います。

今までは人が作ったものを、作った人の思想を取り入れてご相談者にお使い頂いていたのですが、これからは、育毛相談WEB(サイト)の思想で作った製品をお使い頂くことになります。

と言いましても、思想的には似通っている部分があるので、症状や状態を見て・お聞きして・使ってみた上で、良いと思われる製品をお使い頂くことになります。

iスカルプシリーズの誕生

今まで弊社で使っていた製品のブランド名は「レストル」です。これに加えて新しく加えた育毛相談WEB(サイト)のブランド名は「iスカルプ」です。

これからは、育毛相談WEB(サイト)のブランド「iスカルプシリーズ」が、お使い頂く製品の主流になります。(令和2年(2020年)現在では、すでに「iスカルプシリーズ」が、ご相談者への提供の主流になり9割以上になっています)

製品に使う成分に関して

さて、製品を製造するにあたり、どんな目的の製品して、その為にどんな成分を使うか?が大事になってきますね。

製品製造に関しては、メーカーの責任者の方から「どうしても入れたい成分があれば言って下さいね。」と言われていました。

が、まずはたたき台としての製品があると製造する時間が短縮されるので、現状の製品を見本として、使用感を似させたものを作って頂きました。

その上で私自身が使ってみて効果を計りながら、どの成分をどのくらい使うかをお願いして製品作りをしました。
ここで言う「効果」とは以下の2つです。

  1. 皮膚への馴染み度と刺激の強弱
  2. 生えている毛に対する影響(毛が増える為の反応)の良し悪し

基材のグレードが変われば効果も変わる

オイルケアが弊社では必要なので、サンプルではメーカーさんが持っているお肌用のオイルを基材にして、オイルケアに使う製品を製造して貰ったのです。

ところが、使用感は現状のものと何となく似ているが、サンプルで作ってもらった方が効果の出方が悪く感じるのです。

そこで、同種の他のオイルを探してもらって、5種類くらい各原料メーカーからサンプルとして出してもらいました。
5ml程度くらいの少量です。

安価なものから高価なものまであり、約3倍くらいの価格差があります。

実際に使ってみて、一番皮膚に馴染み効果を感じたものが一番高価なオイルでした。

私としては、価格よりも効果面を優先した製品つくりを目指しているので、一番高価なオイルを基材してオイルケアに使う製品を作って頂きました。

で、一番高価なオイルを基材として作ったサンプルを使ってみると、現状の製品と同等以上の効果を感じたのですね。

原料には色々グレードがあって、安価なものから高価なものまでたくさんあります。

今回のオイルの場合、私が試したものに限れば3倍の価格差がありました。価格差は3倍でも、毎日使うものだから効果面ではもっと差が出るだろうと思います。

続けて使うものだから、最初に感じた効果の差は、使い続ければ続けるほど開いていくだろうと予測できるから、価格差は3倍でも、効果の差は10倍以上になっていくのでは?と思うのですね。

弊社の場合は、カウンセリングで対面方式で製品をお求め頂くこともあり、効果が薄いと思われるものはお使い頂くわけにはいきません。

ところが、大量に販売することを目的にした場合、価格が製品作りの基準の1つになりますから、弊社と同じような成分表記の製品でも3分の1の価格で作れることになります。

弊社の3分の1で作って・弊社の半額で販売しても、成分表記は同じ激安の製品として大量に売れて、かつ儲かることになります。
それで効果に繋がるかどうかは不明です。

たぶん、効果に繋がる人もいらっしゃるでしょうが、確率はとても低いのでは?と思われます。

アルコール濃度の問題

ご相談者にケアの提供をしていて、ずっと感じていたことがあります。
それは、
薄毛の人には皮膚が弱い人が多いのに、そんな人向けの製品がないなぁ
ってことです。

ほとんどの販売されている育毛剤って医薬部外品です。と言うことはアルコール濃度が高いものがほとんどと言えます。

有効成分を溶け込ませるには、水ではなくアルコールが必要なのです。効果を出そうと思えば、有効成分をたくさん溶け込ませないといけないのでアルコール濃度が高くなるのです。

医薬部外品指定の有効成分の配合比率にすると、アルコール濃度が必然的に高くなるのです。

皮膚の弱い人が継続的にアルコール濃度の高い育毛剤を使っていると、皮膚がアルコールの気化熱に負けてしまうことが多いのです。

そこで、今回新たに製造してもらったのは、育毛の効果が少しあり・アルコール濃度の極端に低いローションでした。

今までは、使い方でアルコールの気化熱に対応していたのですが、使い方を変えても上手くいかない人が結構いらっしゃるのです。

配合比率でも効果の出方は違う

アルコール濃度が極端に低いので、有効成分の配合比率も極端に低くなります。配合比率が低い中で、ある成分は0.01%の配合比率と0.02%の配合比率で比べると効果の出方に差がでるのですね。(0.01%の配合比率でも皮膚への作用はあります。これが分かったのも製品製造に関わったから)

他の成分でも、0.5%と1.0%で比べると効果が違うのです。

当然ですが、0.01%より0.02%の配合比率の方が効果的で、0.5%より1.0%の配合比率の方が効果的です。

グレードが変わるだけでも効果は変わるが、実は、成分の配合比率が微妙に変わるだけでも効果は変わると言うことも分かったのです。

こう言ったことが分かってくると、化粧品の全成分表記って効果面を見るには全く役に立ちません。

役に立つのは、「あなた」のお肌に合わない成分が使われているかどうかを判断する為の材料としてだけになります。

それだったら、医薬部外品も全成分表記にすれば良いのになんて思ってしまいます。

が、たぶん医薬部外品の全成分表記に関しては、化粧品業界側の抵抗が激しいのでしょうね。

なんか知られるとヤバいような、後ろめたいことでもあるのでしょうか?と勘繰ってしまいます。

今回は1つ1つの成分については書いていません。あくまでも製品づくりに関わって感じたことを書いています。

成分の専門家でもないので、そんなことよりも「成分表記は同じでも、成分のグレードと作り方を変えるだけで効果面にも差が出るのだ」と分かって頂ければありがたいです。

238号は平成26年(2014年)5月31日に配信したメールマガジンです。